第2部 第3幕 【星々の彼方に結ぶ永遠の楽園】 第3話【深緑の庭園に佇む狂戦士と新たな防衛線】
「貴様らの居場所など最初からない!」
レグナの怒号が深緑の超次元を揺るがす。
かつて荒野から始まった小さな反逆の炎は、
今や宇宙の運命を定める
巨大な神話の闘争へと姿を変え、
私の目の前で激しく燃え盛っていた。
私は玉座からその戦いを見守りながら、
静かに
次の統治の準備へと取り掛かるのだった。
レグナがレベルアップした過去の
デジャヴュの群れを圧倒的な武力で圧倒し、
その残骸を
黄金の魔力へと変換していく最中、
私たちの前に広がる深緑の城塞の門前に、
奇妙な影がたどり着いた。
それは、
ボロボロの鎧を纏った
一人の女騎士だった。
かつて私たちがいた旧王国において、
『失敗作』として理不尽に追放された、
超重量武器を操る狂戦士だ。
彼女は
長旅と過酷な戦闘で疲れ果てていたが、
その眼差しにはまだ消えない戦いを求める
強烈な火が灯っている。
周囲の空間を歪めるほどの
禍々(まがまが)しい呪いの魔力が、
彼女の体を内側から蝕んでいた。
「ふむ……。
面白い人材が転がり込んできたな」
私が呟くと、レグナは静かに剣を下ろし、
その戦士を見据えた。
「歓迎しよう。
だが、我がアルカディアの国では
『役立たず』なんて言葉は存在しない。
……そなたのその、
制御しきれない魔力を私が変換してやる」
私が一歩歩み寄り、
彼女の震える肩にそっと手を置いた。
その瞬間、彼女の身体を覆っていた
不吉で禍々しい呪いの魔力が、
眩い黄金のオーラへと
劇的に変換されていく。
彼女が手にする超重量の巨大武器は、
一瞬で羽のように軽くなり、
しかしその秘められた破壊力は
以前の十倍へと跳ね上がった。
「な、なんてこと……。
身体が、軽い……!」
彼女は驚愕に美しい瞳を見開き、
私の前に深く、
そして忠誠を誓うように跪いた。
こうして、個性的な仲間が一人、
また一人と
私たちの王国へと増えていく。
一方で、私たちが
新たな庭園を開拓している裏側では、
かつて私を
追放しながらも自ら滅びへの道を歩んだ
王国の残党が隣国へと逃げ込み、
私の存在を「危険な魔王」として
必死に吹聴しているという報しらせも、
次元の風に乗って届いていた。
「魔王か。……悪くない肩書きだな」
私は微かに笑みを浮かべ、
目の前に広がる深緑の地図の上で、
次の防衛線を引く。
王国との因縁の決着はすでについた。
次は、この宇宙の理そのもの、そして
世界と向き合う壮大な戦いが始まるのだ。
レグナはその背中を頼もしく預け、
我が帝国の
次なる進軍の号令を待っていた。
©[I・G・ε]All Right Leserved.
我がアルカディア帝国の開拓の手は、
深緑の超次元から
さらに高次の領域へと伸びていた。
星々が幾重にも重なり合い、
物理法則が独自の周期でうねる
この神秘の宙域において、
アーロンたちは次なる統治の基盤を
築き上げつつあった。
「父上、……。」
明日も、07:20 に、投稿します。
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