英雄たち
神器「真槍マルチソープナー」 その神器は洞窟の奥で周囲に強力な雷撃を纏っている。それだけではなく、神器は空中に浮いており雷撃を避けて行ったとしても自在に浮遊する真槍に所有者として選ばれなくては手に取ることはできない。選ばれし所有者には神器自身が自ら近づいていく。
1人の少女がいた。名はスレア。彼女はグリード王国の第一王女だ。彼女は異質な固有術式を有し日々研究熱心に生活していた。何気ない研究の日々が続く中、彼女の頭の中に誰かの声が響き出した。アダンが神器の所有者となったときだった。
???「今すぐ試練の洞窟に来い。世界が動き出す。その1人に君は選ばれた。急げ。」
スレアは頭痛がした。聞いたことのない声だったがその言葉にはなにか惹かれるところがある。スレアは誰かに乗っ取られたかのように足が勝手に試練の洞窟へ進んでいく。
兵士「こんなところになんのようですか王女。」
スレア「...。」
兵士「王女?」
彼女は兵士に対して何も言わずに洞窟の中に入っていく。ベリター王国の試練の洞窟とは違い難易度が高くまだ試練を受ける部屋までの攻略が全然進んでいない。何も持たずに入って行くスレアは自身の固有術式<完 全無限>を使いそこら中の魔獣を一掃して行く。彼女の固有術式完 全無限は使う基礎術式を制限なく発動するそして使用する基礎術式の強化上限を自身の魔力量に応じて解除することができる。その術式を使い強化された術式を使い魔獣たちは簡単に討伐される。
兵士「何だ王女のこの強さは。」
スレア「このことは内密に。」
緑色の鉱物が、湧き水などに反射し薄暗くも神秘的な部屋が見えてくる。人形魔獣、ガーディアンの部屋にたどり着いたスレアは堂々とガーディアンの前に歩いていく。今回のガーディアンもアダンの挑んだ試練と同じくこの洞窟の先に眠る神器と同じ槍を所持している中距離に向いているのだがスレアは段々と近づいていく。槍の射程距離に入るとガーディアンは大きく振りかぶりスレアに襲いかかるが固有術式で強化された草の術式応用技で一瞬で壁に打ち付ける。その術式には火の術式が掛け合わされていて威力が格段に上がっている。アダンの時とは違い簡単にガーディアンを撃沈させる。神器の部屋へと続く巨大な扉が開く。何事もなかったかのようにスレアは神器の部屋に入っていく。雷撃が轟くその部屋にスレアはすべての雷撃を避けながら簡単に神器の手前まで歩いていく。浮遊する神器はスレアから離れていこうとはしない。基礎術式は3つの同時使用で電気の術式へと変換することをスレアは数年前の研究から知っていた。スレアは基礎術式をすべて同時に発動し自身に雷撃を纏わせ神器を掴み取った。部屋の周りの雷撃は消え神器が光りだす。スレアは所有者として認められ、2人目の英雄としてこの世界に君臨した。
スレア「兵士さん。父上、いや国王は今どこにいますか。」
兵士「い、今の時間は国王の間にいらっしゃいます。あと2時間ほどはそこで仕事しているはずです。」
スレア「そうか。感謝する。」
神器はスレアの武器となり彼女の意思のとおりに浮遊し軌道を変えられるようになった。この神器の術式を今のスレアはアダンとは違い完全に支配して使いこなしている。
〜国王の間にて〜
1人の兵士によりベリター王国の神器が奪われ、その後1人目の英雄が現れたことが報告される。
兵士「国王様報告です。ベリター王国にてついに1人目の英雄が現れました!その神器は現在ベリター王国と敵対しているようで指名手配されているようです。」
国王「何?!ついに1人目の英雄が現れたのか!?しかし良かった。これで禁断の果実の持つ知恵を使われていれば大変なことになっていた。うちの国でも警戒しておく必要がありそうだな。神器の洞窟の警護を最優先に聖騎士を増員しておけ。」
スレア「その必要はありませんよ国王。すでに私がこの国に現れた世界で2人目の所有者としてこの国に君臨いたしました。」
国王「スレアその口調、それはどういう...。その後ろに浮いている槍はなんだ?。説明してくれ。」
スレア「先程試練の洞窟に行き神器に認められ所有者となりました。運よく私の固有術式と相性が良く神器に認められると確信し行ってきました。後ろに浮いてるこの槍こそがグリード王国の神器真槍マルチソープナー。特性のファウンダテレポーションにより私の意思のとおりに浮遊し雷撃を操れます。」
国王「よくやった我が娘よ。ならばすぐにでも禁断の果実の祠に行くぞ。」
スレア「そのことなんですが、私は辞退します。」
国王「なぜだ!?膨大な知識が得られるんだぞ?研究熱心なお前なら確実に欲しい代物だろ?我が国にも使えるんだぞ。それに英雄じゃなくてはその知識に耐えられずに死んでしまう、お前しか食べられないのだぞ。」
スレア「お言葉ですが国王、私は自分で探求することが好きなので知識はいりません。それは私の探究心を奪う行為なので、私に禁断の果実は必要ない。戦争でも始まってしまえば私が神器の力を使い手助けします。ですから禁断の果実は必要ありません。そしてこれは私の憶測ですが禁断の果実は祠から出さないほうがいいと思います。他国にバレればそれを発端に戦争が始まるかもしれません。戦争が起きてない間は無駄な争いを起こさないためにも禁断の果実はそのままがいいかと。(まあ記憶改竄の術式の研究は完成してるから禁断の果実の知識入手は問題ないのだけれど)」
国王「確かにその判断は正しそうだな。わかった禁断の果実はそのままにしておこう。その代わり戦争が始まってしまったらその時は頼んだぞ我が娘よ。」
スレア「それでは私は研究に戻ります。」
同時刻。先に神器の所有者となっていたアダンの神器からスレアが所有者となった時魔力を発していた。
ウルト「アダン、君の神器からかすかにだが魔力が出てる。なにかわかるか?」
アダン「...。」
エリス「アダンさん?」
アダン「これは!現れやがった。」
ウルト「現れたってまさか!」
アダン「ああ。2人目の英雄だ。どこかはわからねえが確実に。しかも多分だが俺とは違い完全に使いこなせてる。なぜかわからねぇがそれだけはわかる。そいつ確実に相当強ぇぞ。」
ウルト「そうか。ちなみになんの神器かわかるか。」
アダン「それもまだわからねぇな。わりぃ。」
ウルト「そうか。それなら予定通りグリード王国に行こう。」
エリス「そう言えばグリード王国ってどんなところなんですか?」
ウルト「グリード王国、そこはその名の通り強い欲望が飛び交う国だ。国民が欲望のままに周りの奴らと競争しプライドと金のために技術を磨き続けている。強欲ではあるけど法律とかはちゃんとしているため盗みとかの犯罪は少ないから安心だよ。お陰で3つの王国の中では一番発展しているしここ数年の戦争もギリギリのものもあったけどグリード王国が連勝中だ。」
エリス「今のところ私達の指名手配はベリター王国のみなので今回は王都に入るのは簡単そうですね。ところで今回の神器はどんなものなんですか?」
ウルト「今回の神器は実はまだ洞窟が攻略されていないからまだわからないんだよ。」
エリス「さすがのウルトでも知らない神器ですか。これは大変になりそうですね。」
ウルト「そうだね。今回ばかりは多少作戦を考えないときつそうだ。とりあえず王都に向かおうと言いたいが、アダン。君の頭に乗っているそれはなんだ?」
今まで誰も気がついていなかったがアダンの上にふわふわの何かが乗っている。よく見ると寝息を立てていてピクピク動いている。それは真っ白な雪のような色の狐のような魔獣でアダンの上に乗っていて休んでいたのだ。
アダン「なんだぁこいつ!いつから俺の頭の上にいたんだ!?」
狐の魔獣「なんだー。うるさいぞ。誰だ僕の眠りを妨げるのは。」
ウルト「この魔獣喋ったぞ。」
アダン「いいから降りろよテメェ。」
狐の魔獣「僕の名前はモコ。よろしくね。」
アダン「何がよろしくだ?テメェ勝手に俺の頭で寝やがって。さっさと降りろよ。」
モコ「いやーすごい寝心地が良くてさ。とても良かったよ。」
ウルト「そんなことより。モコはなんで喋れるんだ?」
モコ「うーん、天才だから?」
アダン「答えになってねぇじゃん。」
モコ「天才は間違ってないよ。僕は固有術式を使えるんだからね!」
ウルト「それは驚いた。なら僕達と一緒に来ないか?」
モコ「いいの!」
ウルト「もちろんだ。僕はウルト、こっちのおっきいのがアダンでこの女の子がエリス。あれ?どうしたのエリス?」
エリス「か、かわいい!モコちゃん。その抱っこしてもいいかな?」
モコ「ふふん。いいだろう存分に抱っこするがいい。」
エリス「ありがとおー!はぁすっごくもふもふで柔らか〜い。いい香りするし最っこう。」
モコ「ちょ、もうやめてくれ。」
エリス「あぁ。もふもふが〜。」
ウルト「まあまあ。また今度で、ね?」
アダン「てかお前は俺の頭が定位置なのかよ。」
モコ「いいじゃない、減るもんじゃないんだし大きさとかちょうどいいんだよ。」
アダン「はぁ、わーたよ。これからよろしくなモコ。」
モコ「これから王都に行くんだよね?さっさと歩かないと嵐に巻き込まれちゃうよ〜。」
エリス「嵐?今の天気は全然いいですけど?」
ウルト「嵐か。そんな感じしないけどね。まあ一応急ぎますか。」
3人と1匹になったウルトたちは少し急ぎめに王都に向かうとついた頃には雨が降り出し嵐が吹いてきた。
この国グリード王国でウルトたちは神器の情報をまずは最優先で集めることにした。がモコの一言によってすべてが崩れる。
モコ「ここの神器ならもう所有者を選んだよ?」
みんな「はぁ?!」
ウルト「選んだってまさか、さっきアダンの神器で観測した2人目の英雄って。」
モコ「そうだよ。この国の神器真槍マルチソープナーは第一王女のスレアという女の子に渡った。禁断の果実はなぜか食べてないけど神器が取られたのは確実〜。」
ウルト「所有者が現れたのはいいけど王女なのが難点だな。仲間に引き入れづらいね。どうにかならないものかね。」
アダン「そもそも王女なら会うことすら難しいだろ。」
モコ「彼女なら研究が好きで自身でも薬屋を営んでいるから王都一の薬屋、スフィアに行けば会えるよ。」
アダン「ウルトといいモコ、テメェらの知識は一体どこから来てるんだ。」
モコ「僕は千里眼を持っているからね。この世界に大きな影響を与える瞬間を観察見ることができる。その後その人をふとしたタイミングで見ることができる。だから有名な人とかなら何をしているかわかるんだよ。王女は有名人だからね。千里眼の対象なわけさ。」
アダン「すげぇなそれ。」
ウルト「薬屋に行くなら誰も怪我してないし、まあポーションを買うってことで行けばいいか。」
エリス「それは明日にしましょう今日は雨も酷く風が強いので今日は休んでからまた行きましょう。ところで2人の怪我は大丈夫なんですか。」
アダン「俺は神器の所有者になったときに回復したから大丈夫だ。」
ウルト「僕は闇で傷の修復は済ませたしあとは魔力が回復すればバッチリだよ。」
エリス「2人とも良かったです。それでは明日薬屋スフィアに行きましょうか。」
ウルトとアダンは部屋に戻りみんなは翌日の準備をする。ところが夜が明けても嵐がおさまることはなく何なら勢いが増していく。エリスの独り言にモコは答える。
エリス「なんでこの嵐おさまらないのかしら。」
モコ「これは騎士団長候補の1人ウェザーの固有術式天候操作によってずっと嵐にされているようだね。」
エリス「それって魔力切れにならないのかな。」
モコ「僕には敬語じゃないのか。それにいつの間に膝の上に、まいっか。魔力切れにはならないかな。魔力量が多いのもそうだけど彼の固有術式は範囲を絞ることによってその真価を発揮するんだ。絞ったときの高密度の術式はとてつもない効力を発揮するが広い範囲の雑な術式は魔力の消費量がすごく少ないんだ。それでもあと数日あればさすがのウェザーでも魔力切れを起こすと思うよ。」
エリス「そうなのね。それじゃあ一緒にウルトに伝えに行こっかモコ。」
2人はウルトの部屋に行くと彼の部屋にはいくつかの剣が置いてありメンテナンスをしているようだ。
エリス「ウルトちょっといいですか?」
ウルト「エリスさんやいつになったら敬語じゃなくなるのやら。部屋はちょっと汚いけどいいよ。どうしたんだい。」
エリス「モコちゃんさっきの話お願い。」
・・・モコはウルトに事情を伝えると
ウルト「なるほど固有術式だったのか。だから何日も嵐がおさまらなかったのか。なんでそんなことに?」
モコ「今この国の騎士のトップ、真騎士団長が不在なんだ。この前の戦争で死んじゃったからね。で候補の3人は仲が悪くお互い功績を稼ぐのを邪魔しあってるんだよ。」
ウルト「その話嵐がおさまったら王女にも聞いてみるか。ところでエリス訓練は続けているようだね。相当魔力量が上がってるね。」
エリス「本当ですか!やった。じゃあ今回は一緒について行ってもいいですよね!」
ウルト「もちろんだけど、危険っていうのは忘れないようにね。」
エリス「それはもちろんウルトたちの力になりたいですし!」
それから3日後、ようやく嵐がおさまった。3人はモコを連れてスレアのいる薬屋スフィアに向かった。
モコ「僕もついていかないとだめなの〜?」
ウルト「もちろん。いま一番頼りになるのは君なんだ。よろしく頼むよ。さて入るぞ。すみませんポーションを買いたくてきたんですが、店員さんいらっしゃいますか。」
店の中には誰もいなくだけど綺麗に陳列された棚にはエリスですら見たことのない薬が並んでいたりする。ウルトが声を掛けると奥の方から1人の女の子がやってきた。スレアだ。ウルトは怪しまれないように彼女にいろんな薬を注文したり聞いたりしていた。
モコ「そろそろ本題に入ったほうが。」
スレア「狐が喋った!」
ウルト「そうだね。スレアさんあなた王女様なんですよね。」
スレア「それは。裏に来てください店を一旦閉じます。その情報は誰からお聞きになったのですか。」
ウルト「この狐の魔獣モコからだ。勝手に調べさせてもらってすまない。」
スレア「それで王女の私になんのようですか。」
ウルト「神器の話です。僕達は禁断の果実を手に入れその知識で戦争を終わらせようとしているんだ。だからよかったら君の神器でこの国の禁断の果実をもらいたいと思ってるんだけどどうかな。」
スレア「事情はわかったわ。でも協力はできない私は知識の探求が好きなです。それが禁断の果実を食べてしまうとできなくなるでしょ?それに騎士団長の争いがあるしね。次の騎士団長候補は全員若いから騎士団長になった人と結婚させられるんですよ。正直誰も好きになれなそうだし、それに研究の時間が減ってしまうのがどうにもね。」
ウルト「じゃあ僕達と一緒にいかないかい?ここを出れば結婚しないで済むし。魔法のカバンがあるから君の研究成果は持ち運びができるしどうかな。」
スレア「それは魅力的なお誘いですが私は王女です。父上、国王が許しません。なので今回は...。」
アダン「お前、親に反抗しようと思ったことはねぇのか?自由に生活できないと人生楽しくねぇぞ?」
スレア「その言葉...。国王に逆らうなんてそんなこと、私には国のこともあるので...。」
アダン「じゃあ俺達がお前を奪ってやるよ。」
スレア「そんなこと...。3人の騎士団長候補たちが来たら。」
ウルト「アダンも英雄の1人だ。だからきっと大丈夫だ。どうだいスレアさん。」
スレア「い、一緒に行きたいです。ここだけでは研究の幅が狭くなってしまう。それに...。」
ウルト「よしじゃあいつ出発するかだ。」
スレア「ただ少し先の用事なんですがポーションを大量に買ってくれた方がいるんです。その仕事が終わってからで。それが終わったら禁断の果実を手に入れてこの国を出るってことでどうでしょうか。」
ウルト「了解した。それじゃあその用事が終わったら僕達のいる宿に今日買ったポーションとともに連絡をお願いします。」
スレア「じゃあそれで行きましょう。ところで注文は以上で?」
ウルト「はい。それでは今日はこれで。ありがとう。」
スレア「はい、こちらこそありがとうございます。あのアダンさん」
アダン「どうした?大丈夫安心しろ必ずお前をこの国から奪ってやるよ。」
スレアは顔を赤らめ。ウルトたちを見送った。そしてこの国でウルトたちは禁断の果実を貰える約束をしてから数日間過ごし王都を出た数キロ先でウルトとモコはエリスの特訓をしていた。いつものように魔力量を上げるトレーニング、そして固有術式を解放ができるように頑張っていた。その休憩中。
エリス「実はスレアさんと連絡取り合って仲良くなってたんです。それで、あのウルト。スレアさんってアダンさんのこと...。」
ウルト「ああ多分そうだろうな。アダンは鈍感だから絶対気がついてないだろうけどね。」
エリス「わたしまだ恋とかしたことなくてちょっと羨ましいなって思っちゃって。」
ウルト「はは。世界の平和も大切だけどちゃんと女の子なところもあるんだね。」
エリス「そ、そんなんじゃないけど。」
ウルト「そう言えば敬語じゃなくなってきたね。嬉しいことだ。」
エリス「今日のウルトちょっと意地悪ですね。」
ウルト「そんなこと無いよ。ただエリスと話してると悩み事とか吹き飛んで楽なんでよありがとうね、エリス。」
エリス「それはどういたしまして。そろそろ帰りますよ。」
エリスは少し照れながらウルトにそう言うと少し早歩きで王都の方に帰っていく。そんなことを話していた翌日予定が完全に崩れてしまう。スレアのポーションの納品の前に真騎士団長が決定してしまったのだ。つまりスレアの結婚が決まってしまったのだ。相手は真騎士団長のウェザー。3人の内彼は国民の事を考え国の成長に貢献して役に立ってきた。その功績を認められ真騎士団長に任命されるのだった。そんな結婚の話が決まった日スレアはアダンのところに連絡する。
スレア「アダンさん私どうしたら。」
アダン「大丈夫だ落ち着け。約束しただろ必ず奪いに来るってな。結婚は決まったけどまだしたわけじゃねぇだろ。もう少し待っててくれ。」
その後スレアの結婚は2日後に決まったしまい作戦を立てることにした。
ウルト「さてどうしようか。2日後か。」
アダン「今からじゃだめなのか?スレアは今も苦しい思いをしてるんだぞ。」
ウルト「今からはきついな鍛錬のせいでまだ魔力が全回復してない。<心眼>で覗いたがここの騎士団長はみんな強そうだ。さらにさっき話題に出てきた真騎士団長はなぜかわからないがここ数日で魔力量が急激に上がっている。流石に万全な状態で戦いたい。」
アダン「明日は行けるか。」
ウルト「ああもちろん。明日の夜、作戦を決行しよう。エリスには悪いが禁断の果実の確保は今回じゃなくてもいいかな。」
エリス「禁断の果実よりも友達のほうが大切なので。もちろん大丈夫です。スレアさんのことを先に助けましょう。」
ウルト「よし決まりだね。それじゃあ明日エリスからの情報通りスレアが食事の終った時間、8時に城に乗り込む。エリスは今日と明日は訓練は禁止だ、ちゃんと休んでね。」
その翌日、スレアの救出する準備を終えたあとウルトはアダンを呼び出した。
ウルト「アダン、ベリター王国でのことはありがとう。最近エリスと訓練する間に暴走が抑えられるようになったんだ君のおかげだこれからも相棒でいてくれよな。」
アダン「あったり前だろ。何いってんだウルト。俺達の友情は不滅だ。まだ時間はあるし少し休んでさっさとスレアのやつを奪いに行くぞ!」
ウルト「ああ!」
2人は笑い合い、握手を交わした。予定の時刻になる。ウルトはエリスと会ったばかりの時から持っていた剣を鞘に入れ背中に持つ。魔剣カルトソープ、ウルトが旅を始めた時初めてアクト村で作った剣である。アダンは神器クレイジンクス、エリスはウルトとアクト村に行った時作ってもらっていた白いオーブを。そのオーブの名は聖光玉。強度はアクト村の鍛冶師により最高級、能力はウルトの研究によりエリスにとてもピッタリのものになっている。使えば使うだけその術式を強化してくれる代物になっている。鍛錬を毎日続けられるエリスにとって聖光玉はピッタリの性能と言える。
エリス「ウルト!このオーブありがとうございます。浮いて自分の後ろについてきてくれてちょっと可愛いですね。両手も空いて使いやすいですし。」
ウルト「喜んでくれて嬉しいよ。色もエリスにちょうどいいし。これからのエリスの成長に期待だね。」
アダン「それじゃあさっさとスレアを奪いに行くぞ!」
モコ「城の西側の最上階に彼女はいる結界術で壁からは登りづらいし正面から行くのかい?」
ウルト「めんどいし今回も城ごと少し破壊して正面から突破しようかと思ってるんだが、モコ君はどう思う。」
モコ「ウルトとは気が合うね。僕も同じ考えだよ。隠れて乗り込むと城の最上階でスレアに身を隠す結界をあとからかけなくちゃいけない発動時にバレて下の階から大量の兵士が乗り込んできて逃げ道が無いのは危険だ。」
4人は城の正面から扉を破り乗り込んでいく。正面には数人の兵士が待ち構えていて4人に襲いかかってくる。
アダン「ここは俺に任しとけ!<星の連撃>」
アダンの神器による連撃に襲いかかってきた兵士たちはなすすべ無く倒されてしまい残った兵士は騎士団長たちを呼んできてしまった。そこに現れたのは3人の騎士団長である。
アダン「チッ、行動が早すぎるだろ。3人を先に行かせるつもりだったのによ。流石に3対1は分が悪いな。わりぃがウルト1人相手してくんねぇか?」
ウルト「<固有術式・闇〜1st〜>こっちは2人相手してやるよ。エリス先に行け。今の君ならそこら辺の騎士団長でも相手できるはずだ。モコ、ピンチだったら助けてやれよ。」
エリス「了解です。気をつけて。」
騎士団長ビクター「行かせねーよ!<固有術式・武器化〜肉体大砲〜>。」
ウルト「させねぇよ!」
騎士団長ビクターの固有術式、武器化は体の一部を自由な武器に変化させる能力を持つ。ビクターは片腕を大砲に変え階段を登るエリスを狙い撃ち弾丸を飛ばす。ウルトが彼の拳で玉をすべて弾くが今回の弾丸はビクターに付き従う兵士で弾くたびに元の兵士に戻りどんどん敵が増えていく。それでもウルトは増えてしまった敵を難なく制圧していく。
エリス「ウルト!」
ウルト「大丈夫だ。エリスこっちは気にせず先に行け。」
アダン「ふゅ〜。お嬢さんの前だからカッコつけちゃって〜。てか本当に2人任せていいのかよ。」
ウルト「当たり前だろ。アダン、お前も神器をまだ完全に使いこなして無いんだから無理すんなよ。」
アダンは真騎士団長のウェザーをそしてウルトはビクターとそしてもう1人の騎士団長アレク、彼も他2人と同じく固有術式を持っているらしいがその全容はまだ明らかになっていない。ウルトの心眼を持ってしても解放前もしくは解放していても使ったことのないものは見ることができないのだ。彼の場合は後者。ウルトの心眼に似た固有術式の者によりその全貌を本人は知っているがその他の人間、真騎士団長や国王までもがその固有術式を知っていなかった。
城の階段を登っていくエリスとモコ。
エリス「モコちゃんもう結構登ってきたと思うんだけど、スレアさんのいる部屋はまだ上なの?」
モコ「これは結界術かな。結界はこの前ウルトとアダンがかかったものと同じ系統のものだね。精度もその時と同じかな。」
エリス「なんでそのことを?」
モコ「千里眼で常に面白いことを探してるからね。でも今回は使用者の結界術の能力が低いからこの前とは違って自分が中にいることが条件で成り立っている結界だ。」
エリス「つまりその結界術師を見つければ!」
モコ「そういうこと。風景しか千里眼じゃ見れないから探すのは頑張ってね。」
エリス「むぅ。頼ろうと思ってたのに。なら広範囲の基礎術式でどうにか。<基礎術式・火〜炎の領域〜>」
エリスは自身の周りに炎の膜が張られる。そのままモコといっしょに階段を登り続けると一箇所だけ燃えない場所があった。そこには何も無いようで、でも燃えるはずの木の箱が全く燃えずにいる。
エリス「そこにいるんだね。<基礎術式・木〜樹木の育成〜」
火の術式を切り木の術式を発動し苔から自在に動くツルを成長させる。
隠れていてのはフェイス。結界術を使える固有術式持ちのスレアの付き人。固有術式は<見た目変身>自分の見たことのあるものへの変身、その術式は結界術と同時に使うことで真価を発揮し今までスレアを狙ってきた暗殺者や男を近づけないようにしてきた。
フェイス「あなた何者?スレア様に何用ですか?」
エリス「私はエリス、スレアさんの友達よ。彼女を連れ出しに来たわ。」
モコの力を借りても変身は見破れないそんな相手にエリスはウルトにもらったオーブの力を使い基礎術式の力を更に引き出す。<樹木の育成>によって成長したツルは今までと違い速度と強度が上がり攻撃を仕掛ける。しかし何度もスレアに近づく男を処理してきたフェイスにとっては簡単に避けれる攻撃であった。
フェイス「あなたの実力はその程度ですか?これなら簡単に処理できますね。」
エリス「まだ本気ではありませんよ。私の得意は水の術式です。これからが本番ですよ。」
フェイス「それならこちらも本気を出します。<結界術〜幻惑〜>」
周りに霧がかかり部屋の雰囲気が変わっていく。そこには平原が広がりいろんな物が置いてある。そこにフェイスの姿がなくなっている。
エリス「モコちゃん。これはどういうこと?」
モコ「これはただの結界術、そこら辺に落ちているものは多分どれかに変身しているだけだよ。」
エリス「ならさっきの火の術式で...。」
モコ「さっきのは広範囲に発動しちゃって無駄に魔力を消費するからやめたほうがいい。」
エリス「ならどうやって...。そうかあれを使えば!」
そこにあったのは幻覚で作られた湖だった。基礎術式には2種類の使い方がありその1つ目はなにもないところから魔力を消費して具現化する、もう一つはその場にあるものに魔力を流して操り減少させたり増加させたりする事ができる。そのうちの1つ目の使い方は魔力を多く消費してしまうため大きなものを生成することが大変になる。そのためエリスの使う樹木の育成も周りの植物を媒体にして使うことで魔力消費量が抑えられていた。エリスは今回、湖を媒体にし水の術式を使う<基礎術式・水〜水の壁〜>大量な水を動かし自分の周囲に水の壁を作る術式、これをエリスは使ったあとに解除することで簡単に周囲に水をばらまく。さっきの火の術式は変身したフェイスに影響を全く与えなかった。それは水にも該当すると考えたあエリスはすべての小物を濡らしてみる。やはり濡れない物体が一つだけある。
エリス「これで正解ですね。そこだね。<基礎術式・火〜火炎の玉〜>」
モコ「いい案だねエリス。そして正解。強めの術式を使えば変身の術式も解除されるしね。」
フェイス「熱っ。なにこれなんでバレたの。」
エリス「これでチェックメイトですね。<基礎術式・木〜樹木の育成〜>」
エリスは術式を使うと簡単に拘束し完全にフェイスは動けなくなる。
エリス「あなた固有術式と結界術同時に使うとかなりの魔力を消費するでしょ。初めてあなたに会ったときと何も勝負してないのに息切れしていたし。」
モコ「ちゃんと見ていて偉いね。」
エリス「あとはやはり窒息させて気絶させればあまり魔力も使わないし効率がいいかな。<基礎術式・水〜水の操作・球〜>」
エリスは基礎術式で水球を作り出しフェイスの顔にあて窒息させ気絶に持ち込んだ。すると空間が歪み本来の景色に戻る。目の前には先程上っていた階段が現れスレアのいる部屋へと続いている。エリスとモコは急いで階段を登りスレアの元へ向かうがそこにいたスレアは今までと少し別人のようになっていた。
スレア?「来てくれたのだな。あなたは確か、エリスと言ったか。魔力が減っているようだな。ここからは私が戦おう。」
エリス「スレアさん本当にあなたなのですか?」
スレア?「私はスレアでありスレアではない。」
スレアの話によると彼女は神器を解放した時、自身の感情が神器の人格とつながり、その人格が外に出てきたらしい。人格の接続と言って基本的には表に出ることは無いが本人の了承があったりすると神器の人格が表に出す事ができる。(以降神器と接続状態の人間のセリフは接続○○と表記する)
接続スレア「助けに来てくれた礼だこの国の宝の一つ白金玉を渡そう。そのオーブを使いこなしている君になら使うことができるだろう。それでは行くぞ。エリス。」
スレアは神器を傍らに浮か彼女も空中に浮き出した。3人は階段を下り道行く兵士を倒しながらウルトとアダンの待つ城の入り口へ向かう。
エリスがウルトたちと別れたあと3人の騎士団長と対峙していた。
アダン「くっそしつこいなこいつら。なんで天井破壊したのかって思っていたけどウェザーお前の天候操作、部屋の中じゃ効果が弱いみてぇだな。しっかしこの落雷攻撃は範囲が広すぎる。距離取られながらやられるし、ウルトの方にも攻撃が回されてくっそ厄介だ。 おいウルト大丈夫かあ〜?」
ウルト「話してる余裕なんかねーぞ。遠距離からいろんな武器で攻撃され若干漏れてる雷も来るし、一番厄介なのはアレクこいつだ。固有術式無しで対等に殴り合ってくる。剣を使いたくても力量見誤ったりしたらやばいしな。」
ウルトの闇を纏った攻撃にアレクは少しも息を切らさず殴りかかってくる。
ウェザー「2人とも危険すぎるさっさと終わらせる。<固有術式・天候操作〜巨大吹雪〜>離れろアレク、ビクター。」
ウェザーは大量の魔力を収束させ巨大な吹雪を生成する。アレクはウルトから離れる瞬間にそれと同時にアダンの方にウルトを吹き飛ばす。ウルトはアダンとぶつかり転げてしまう。
ウルト「痛ってて。悪いなアダン。」
アダン「おま、ほんとに大丈夫かよ。」
ウルト「こいつ段々と力が上がってきてやがる。このままなら俺の剣を使っても切れなくなるぐらい固くなるぞ。」
アダン「そいつはやべーな。しかもあいつの天候操作、スゲー魔力取られるな。ベリター王国でのウルトの基礎術式の使い方真似してるけど難しすぎるだろ。あの吹雪どう防ぐ?」
ウルト「ビクターの術式で逃げ道は無いし今回ばかりは闇の術式で防いで見るか。<固有術式・闇〜暗黒の壁〜>」
「やべえ!」
ウルトは自身に纏う闇を体外に放出し2人を覆う闇の壁を作り出す。が寸前のところで暗黒の壁を出すだけの魔力が残っておらずウェザーの吹雪、彼の最大級の術式を受けてしまった。
ウルト「悪いアダン。魔力をほとんど使っていたみたいだ。だけど今のでウェザーもほぼ魔力切れだから少し回復するまで2人を相手してくれ。」
アダン「くっそウルトがやられたか。だけどこっちこそ助かった。任せとけ。」
ウルトとウェザーは少し眼を瞑り気絶したようだ。ここからはアダンとアレクによる高速の肉弾戦が始まる。ウェザーを倒すことによって環境の変化が無いためアダンは本来の力を発揮する。
アダン「「さっきのウルトからの伝言、アレクの固有術式は倍化自身のあらゆる能力を10倍まで上昇させられる。弱点はすぐに倍率を最大まで持っていくことができない。段々と上がっていくらしいな。俺の術式とは相性がいい、先に適応してやるぜ。」」
戦闘が激化しアレクの攻撃の重さが上がる。2倍3倍、速度も上がる中アダンは固有術式を発動する。
<固有術式・完全適応>
アダンも攻撃に適応し速度、威力ともに上げていく。早すぎる速度にビクターは加勢することもできない。4倍5倍、速度と威力両方に適応するには少し早すぎてアダンの方にダメージが蓄積していく。意識を失いしそうになる中アダンの頭の中に誰かの声がする。
神器クレイジンクス「「手こずってるようだな。」」
アダン「「誰だ?頭の中で話してんのは。」」
神器クレイジンクス「「お前の使っているその神器だ。少し体を貸してみろ。俺なら神器を解放して使える。貴様の術式を持ってすれば一度の解放で使えるのではないか?」」
アダン「「体を貸すだと?いいぜ、1回やってみるか!」」
アダンはアレクと距離を取り凄まじい魔力を発する。
接続アダン「ひっさしぶりの自由だ!行くぞ!<真棍クレイジンクス・神器解放>」
アダン「「俺は適応しなくちゃな<固有術式・完全適応>」」
神器を解放したアダンはその能力である<不規則連撃>による中距離からの連撃をアレクに叩き込む。アレクは神器の連撃を防ぐために力より先に速度を上げることにした。8倍9倍、ついに最大倍率の10倍にまでたどり着く。その速度は神器の連撃を紙一重ではあるが防ぎきっている。
接続アダン「ここまで使いやすい体、それにこの速度の連撃についてくる相手。この高揚感は数千年ぶりだな!あとどのくらいお前は耐えれるんだ!」
アダン「「なんっていう速度で攻撃してるんだ。こんなの早すぎて1回じゃ適応できるかわからねぇぞ」」
アレク「なんだお前また速度が上がりやがった!こっちはこれ以上速度上げらんないぞ。」
上がっていく神器の連撃に10倍以上には上げられないアレクは耐えられず段々と後ろに下がっていく。ついにはアレクの防御を崩し吹き飛ばす。
接続アダン「ふぅー。ひっさしぶりの戦闘はなかなか楽しかったな。そろそろ戻るぞ?」
ビクター「嘘だろアレクが簡単に倒されるなんて。<固有術式・武器化〜2装機関銃〜>」
アダン「くっそ戻るタイミング悪すぎるだろ。」
2つのマシンガンを発射するビクターに対してアダンは簡単に避けていく。
アダン「まさかさっきの完全適応のおかげか?速度が、動体視力が上がっている気がする。なら速攻で仕留めてやるよ。<星の連撃>」
アダンは一瞬で距離を詰めて連撃を叩き込む。ビクターはすべての弾幕を出し切ってたため全く反撃ができずアダンの勝利にこの戦いは終わった。ウルトは眼を開けて立ち上がる。
ウルト「おっ。終わったみたいね、さすがアダン。やるね。」
アダン「完全に神器のおかげだな。体貸したらとてつもない力を発揮しやがった。まだ俺には使いこなせなさそうだ。」
ウルト「おいおいアダンらしくないね?とりあえずエリスとスレアのところに行くか。」
2人は歩いて階段を登ろうとした時後ろの方から大きな魔力が攻撃してくる。
<固有術式・天候操作〜巨大吹雪〜>
眼の覚めたウェザーがウルトと同様回復した少しの魔力でまたも最大火力の攻撃を仕掛けていたのだ。気づいていなかったウルトとアダンに近づいていく吹雪は直撃する瞬間1つの凄まじい速度の槍によって止められる。
接続スレア「貴様ら油断のしすぎだぞ。」
現れたのは神器の人格が出たスレアだった。
アダン「神器か!」
接続スレア「まだこの体の本人には戦う自信が無いようだ。妾を取りに来させるのも遠隔で体を借りのでんな。さてと体を返すとしよう。」
アダン「スレア。やっと奪いに来れた。」
スレア「アダンさん!来てくれてありがとうございます。」
2人は会うなり抱きしめ合って話している。エリスはとても顔を赤らめて顔をモコで隠しながら隙間から覗くように見ている。
ウルト「あのお二人さん、そろそろ出ますよ?」
スレア「あえっと、ごめんなさい。あのアダンさんそろそろ離れてくださいぃ。」
アダン「いいじゃなねぇか。このまま抱きかかえて連れてくぞ?」
ウルト「エリスが恥ずかしがってるからおろしてくれアダン。それじゃあ行くよ。」
ウルトたち4人はスレアという新しい仲間、しかも英雄の1人を手に入れ王都を出る。
ウルト「しっかし今回も禁断の果実は手に入れられなかったね。毎回タイミングが悪いね。さて次はどこに行こうか。誰か希望ある人いるかい?」
モコ「そのまま次の王都、レイヤー王国に行くでいいんじゃないかな?あそこの神器はまだ取られてないよ。それにあそこには人類最強の男がいる。これまでと違って話が通じる人達だから話せば仲良くできるはずだよ。」
ウルト「そうか。」
少し暗い声でそうウルトは返事をすると他のみんなにも確認を取る。
ウルト「他のみんなもレイヤー王国に行くで大丈夫かい?」
アダン「もちろんだ。その人類最強とやらと戦ってみてぇな!」
エリス「私も大丈夫です。行きましょう!」
スレア「そうですね。あそこなら私のことをよくしてくれている人もいるので簡単に王様に通してもらえると思います。」
ウルト「それじゃあ決まりだね!目指すはレイヤー王国。それでは出発だ!」
5人は歩き出す、次の王都レイヤー王国へ。




