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† 独房生活 : 五日目 †

五日目




朝食。重湯を少し飲んだ。不味い。牛乳はこの日から飲み始めた。


女性の独り言と男性の歌声。この歌声ともお別れか・・・・・・私も早く。


検温が終わると看護師が、


「お風呂行きましょう~」


と。そう言えば何日入ってない? 看護師に連れられて『小浴室』に入った。自分のお風呂セットがないため、病院のをお借りした。


「内鍵しっかり閉めてくださいね?」


そう言うと看護師は出ていった。


どのくらいぶりかしら? 痛む身体でゆっくりと服を脱いだ。


おぉ~~~~~~~~?! 僅かに付き始めていた『熟女肉』がなくなった!


イヤッホ~~~イ♪ 痩せた痩せた♪ 食べてませんから☆ ・・・・・・・・うわ~お・・・・・・ノーブラ生活で胸が垂れ始めているよ★ ま、いいか~~~。もうお仕事してないし☆


って言うか、死ぬし♪


両肘両膝と共にごっついでっかいかさぶたが・・・・・・。腰が尻が腿がふくらはぎが青アザだらけではないか・・・・・・どうしたのかしら~?


・・・・・・・・そう言えばホテルのオーナーが、夜にドッタン! バッタン! って、うるさい音がしていたと刑事が言ってたな~・・・・・・首絞めて飛んだ後の無意識の痙攣か無意識の暴れかしてケガしたんだろうな~。


おっと・・・・・・? 左肩の感覚が・・・・・・左頬から左肩、左の二の腕上部にかけて麻痺してる! 表面麻痺だ!


右腕に痺れ・・・・・・右手親指と人指し指も僅かに痺れている。これくらいの『後遺症』ならまあ、いっか~☆


車イスだ~~~☆ 二回目だ! ・・・・・・はい、倒れました。食べてませんから。あれ? これ・・・・・・栄養失調とか餓死とか・・・・・・狙える?


希望は『首吊り』なんだけどな~。


「ちゃんと食べなきゃダメですよ~」


「・・・・・・・・はい」


車イスで独房に連れて行ってもらい、横になる。看護師と少し話ながら回復を待つ。


「・・・・・・死ぬなんて・・・・・・ダメですよ~~」


「・・・・・・」


みんな優しい。止める。自殺を。


それもお仕事ですから☆


少し回復したので、髪を乾かしましょうと促され独房の外へ。ロビーへ。


さっきは気付かなかったけど、入院患者がたくさん居る! 『アレ』な方々もたくさんだ! 本当にここは病院なんだ・・・・・・。


因みに私が独房と呼んでいる部屋の正式名称は『保護室』と言うらしい。


保護ねぇ・・・・・・・・。


私達を『保護』なのかしら?


私達から『保護』なのかしら?







ロビーの一角でドライヤーをお借りして髪を乾かす。


鏡に映るのは久しぶりに見る自分の顔。


・・・・・・・・・・・・・こ~りゃひで~★


右目の眼球、血に染まって真っ赤だ。充血? そんな可愛いものじゃありません。鮮血が眼球表面で固まっている。なるほどこれが鬱血か。だからみんな聞いてくるんだ。


「目、大丈夫ですか?」


「右目痛くないですか? 」


って。納得!


顔も全体が赤い。ただ赤いだけじゃなくて・・・・・・なんだこれ・・・・・・気持ち悪い! 顔中に細かい赤い点がぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつぷつ・・・・・・・・・・・・・・・・・って!!!


超キメーーーーーーーーーー!!!


顔も鬱血。あっはっはっはっは! 超キモい上に超絶ブッサイク~~~~~~~~!!!


そして首。


・・・・・・あ~~~・・・・・・エッグいな~。くっきり跡が付いている。リードで絞めた跡が。濃い紫色が首を一周しております★


首の左側が特にエグいのは私が右利きだからだろうか? 絞めた時右腕の方が力があったから?


かさぶただ。やはりかさぶたも左側の方が深い。


なんにしろこの跡は私の大事なガイドライン。


間違いなく飛べるのだ! この跡に合わせてロープを巻き付ければ!


髪で顔をなるべく隠し、手持ちの服に付いているフードを深く被る。私の醜さは気持ちのいいものではないから。








「いいから食べなさい」


そう言って彼女は高らかに笑った。


教えてもらった彼女のあだ名は『ロッテンマイヤーさん(♀)』


私の『担当看護師』だ。


他の人とは違う。なかなかに豪快と言うか快活と言うか。


「食べた方がいいですよ?」


他の方はこんな感じ。でも『ロッテンマイヤーさん』はズバッと言うのだ。


「いいから食べろ」


と。


「死んじゃダメですよ?」


「死ぬなんて考えちゃダメですよ~」


と、みんなだいたいこんな感じ。


but!!! 彼女『ロッテンマイヤーさん』は違った。


「いいから生きなさい」


こう言ったあと、快活に笑うのだ。自殺志願者に「いいから」ってーーーーーーーーーーーー?!


久しぶりにビックリしました! 思わず笑っちゃいました。わ~お! です。凄い人です。しかも担当です。本当にビックリしたんですよ?








夕方近くにヒョロ助が来た。どうやら『外来』だったらしい。


「こんにちは・・・・・・ご飯・・・・・・食べてくださいね?」


「・・・・・・・・」


お風呂で倒れた事が伝わっているのか? それともマニュアルか?


「餓死は・・・・・・無理ですよ? ここ病院ですから。・・・・・・点滴打ちますよ?」


「・・・・・・・」


内心ちょっぴりギョッとした。狙ってみようかしら~♪ なんて浅はかな事、思ってみたから。だがしかし! 前髪&フードで私の表情は分かるまい!


とか思っていたらヒョロ助が『ニヤリ・・・・・・』とした・・・・・・ように見えて・・・・・・・・。




なんか・・・・・・ムカつく。






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