加藤弘君の質疑-五
(加藤委員)
あのねえ大臣。私はなにもこの場で言質を取ろうとかそんなこと考えて質問してるわけじゃないんですよ。普通に考えたら分かるでしょ。最終処分場への搬入期限は四半世紀近く後なんです。そんな将来の責任を取るようにあなたに求めてるわけじゃないんです。そんなの不可能ですよ。
私が言いたいのはですね、結局はこの問題は誰も責任の取りようがないんじゃないですか、ということですよ。誰が搬入期限を決定したのか、個人の名前をあげつらって糾弾するつもりはありませんけど、よしんばこれを挙げたとして、決定権者だって二〇四五年にはどうなってるか分からない。死んじゃってるかも知れない。組織で決定したから組織が責任取るんだったって、責任の所在があやふやになっちゃうのが関の山でしょう。誰かが辞職したり、組織改編したところで健康被害が回復するような問題でもないんです。要するに、組織であれ個人であれ、人間が責任を負えるような性質の問題じゃないわけですよ、これは。
そんな中で、なにか少しでも責任めいたものを果たそうと思ったら、こんな原発なんてものは造ったり動かしたりすべきものじゃなかったんだ、という反省のもとにですね、やっぱり原発は停めるしかないんじゃないか、と私は思うわけです。総理、いかがでしょう。
(廣瀬内閣総理大臣)
政府と致しましては、既に示されているとおり中長期的な脱原発の方針に変わりありません。しかしながら当座の窮状を凌ぐために、一時的に原発を再稼働させることは経済的事情からやむを得ないものと考え、その方針について撤回することはありません。
(加藤委員)
それではその脱原発、いつになったら実現できますか。
(廣瀬内閣総理大臣)
本件摩耗核惨事による汚染の処理に一定の目処が付き次第、と今考えております。
(加藤委員)
具体的には何年後のことでしょうか。
(廣瀬内閣総理大臣)
年数的なことは現時点で明らかにすることは出来ません。
(加藤委員)
それでは、総理はなにを以て核惨事の処理に一定の目処が付いたとお考えでしょうか。
(廣瀬内閣総理大臣)
まず第一には、やはり除染活動の進展の問題がございます。国土の約六割が汚染されている現状におきましては相当広範囲の除染活動が必要とされます。
具体的にはまず、汚染区域外、汚染区域との境界付近に除染の前線基地ともいえる大規模除染施設を建設し、そこを足がかりとして汚染地域の除染に着手して、除染作業の橋頭堡を確保いたします。そらに除染を完了した地域から放射状に除染を推進し、徐々にその範囲を広げていく、というような方法を検討しております。
その過程におきまして、除染地域の避難指示を順次解除し住民の帰還を支援し、民間の草の根の力による除染を第二段階として実行し、除染をより確実なものといたします。
これと並行いたしまして、関東平野に汚染をもたらした磐城第二及び常陸第二の廃炉作業を行い、溶融した核燃料の取り出しについて具体的な方策が確定した段階が本件摩耗核惨事の処理の目処であると考えます。
(加藤委員)
青森県六ヶ所村に現在も放置されている巨大球体の残骸についてはどのように処理される方針でしょうか。一定の目処には、巨大球体の残骸処理は含まれないのでしょうか。
(廣瀬内閣総理大臣)
やはり一定の目処にというからには、我が国の政治経済の中心地であった東京の除染活動が完了することが大前提となります。東京に人が戻れば、関東以北の除染活動についてはかなり進捗が見込まれますので。
(加藤委員)
遠大すぎて空手形を切ってるような印象を受けます。果たして実現可能なのでしょうか。
(廣瀬内閣総理大臣)
決して空手形ではございません。これは実現可能かどうか、ではなく、なんとしても実現させなければならない課題なのであります。
(加藤委員)
で、具体的に何年後までに東京に人が住めるようになるんでしょう。
(廣瀬内閣総理大臣)
とにかくやるんだという強い気持ちを持って取り組んで参る所存であり、具体的年数を申し上げる段階には未だございません。




