3節
瑞穂がまさかあんなこと言うとは思っていなかった山城は、取り敢えずアニメが好きな友達に会いに行く事にした。
「よう!よく来た・・・はぁ!?」
「どうした兄ちゃ・・・ええっ!?」
「おい山城!横にいる女の子誰だよ!?」
「居候」
こんな感じのやりとりをしていた山城と、その友達の有栖川兄妹だったが、思い出したように、有栖川兄・・・有栖川佳史は山城に聞いた。
「ところで、お前なんで来たんだ?」
「いやあ・・・これには深い訳が・・・」
山城は、おとといからの事を有栖川に話した。
「なるほど・・・捨てcomloidって訳ね・・・」
「そうなんだが・・・ちょっとな」
「?まあとりあえず入れよ」
「おう。瑞穂、行くぞ」
「・・・!?」
「どうした?瑞穂」
「(気付かれたか・・・)んじゃどうぞ」
山城は、瑞穂がいきなり顔をしかめたのに疑問を感じながらも、有栖川の家に入った。
「お邪魔しまーす」
「って事で・・・瑞穂ちゃんを、機巧魔法少女にするんだね・・・何か俺も訳わかんねぇや」
「兄ちゃん、これでいいの?」
有栖川妹が取りだしたのは、瑞穂のサイズにぴったりのコスチュームだった。
「ああそれそれ!」
「あなたも着てみます?大きいサイズもございますよ?」
「なんでそうなる!?失礼な。しかも何でお前服屋の店員口調なんだよ有栖川妹!」
「あら残念。最近は女装男子が流行りですのに」
「知るかよ!」
そんな会話がこのあとも少し続いていたが、瑞穂が「まだなの?」と聞いてきたので、そろそろ着替えさせる。
「瑞穂ちゃーん?もういいかな?」
「うん!」
山城は、着替え終わって出てきた瑞穂の方を見た。
「かわいいじゃねぇか!すげえ!こうなるもんなんだな、有栖川!」
「おうよ。やっぱこういうのは美少女の特権よな」
「それはさすがに酷いと思うぞ」
「・・・え?」




