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2節
彼は撃たれないかという心配とバクバクしていた。
しかし、撃たれることはなかった。
その理由とは。
「御崎さん。過度の接触は控えるようにと釘を刺された筈では?」
リクルートスーツを着た女性が立っていた。
「くっ・・・また今度。その時は、必ず始末してやる」
「・・・」
瑞穂は頭からビリビリと音を出したまま倒れていた。
「瑞穂・・・瑞穂!」
山城は、瑞穂の口が少し動いたのが見えた。
しかし、彼女が発した声は、口調が全く違う声であった。
「コードネームMA-X。エラー362、漏電警報と演算装置の異常を検知。今すぐ適切な処置を施してください」
「瑞穂?おい!起きろ!」
「・・・瑞穂、なら起きておりますが」
「お前じゃねえよ!」
しかし、山城はあることに気が付くのであった。




