↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Lapidary 500円から億万長者!階級制ギャンブル倶楽部【Lapidary】天才2人の快進撃!  作者: 春間 来善


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
28/56

第27話 Blind Sum①

見覚えのある地下駐車場。


入会試験ミドル・キングダムを思い出す。


ここがあの時と同じ会場かは分からない。


だが、この非現実な空間とこの緊張感だけはあの時と同じだった。


玉木硬《たまきこう》は呼吸を整え、黒服の案内でエレベーターに乗り込んだ。


*


『チーンッ』


教室ほどの広さの空間。


部屋の中央には大きな机と向かい合う形で配置された椅子。


机には不自然なコの字のようなボックスがそれぞれの椅子の向きに口が開くようにして固定されている。


「それでは硬様、ご健闘お祈りしております。」


そう言って黒服はエレベーターの扉を閉めた。


硬はゆっくりと机に近づく。


机の上に置かれているのは5つのサイコロとティッシュ箱3つ分ほどの大きさの重厚感のあるケースだった。


次に行うゲームはサイコロを使うゲームのようだ。


ごくりと生唾を飲み込み、席に座る。


ケースを開くとそこには束になったカジノのチップが入っていた。


10枚1束が10個計100枚。数え終わるのとほぼ同時だった。


『チーン』


エレベーターが開いた。


硬「小林さん…」


小林「玉木…」


お互いの目には確かに火がついていた。


*


小林が席に着くと部屋の前方に設置されたモニターに文字が映る。


【Blind Sum】


始まる。次のゲームが、だがその前にハッキリとさせておきたいことがある。


硬「小林さん、何を賭けるんですか。」


小林「あぁ。これだ。」


机の上に置かれた1束の現金。


小林「前の依頼で手に入れた100万を賭ける。玉木が賭けるのは翠《あきら》さんの横にいる権利だ。」


そう、これだ。ここをハッキリとさせておきたかった。


硬「小林さん…俺が賭ける翠さんの横っていうのはそんな安いもんじゃないんです。」


小林「…言いたいことは分かる。確かに翠さんとバディを組み一緒にいられればきっと100万以上のリターンが――」


硬「そういう話じゃないんです。」


小林「え?」


硬「俺は、翠さんのおかげでこの世界に入れた。翠さんは俺にとっての人生みたいなものなんです。」


小林「つまりなんだ?だから賭けたくないとでもいうのか?」


硬「そうじゃない。むしろ逆です。」


硬は深呼吸をし、小林の目をしっかりと見つめる。


硬「俺はすべてを賭けます。翠さんの横にいる権利も、全財産も。オールイン決闘です。」


小林「な!本気で言ってるのか!?」


硬「ええ。小林さん飲んでくれますか?あなたも全てを賭けて初めてオールイン決闘は成立する。」


小林「いや、しかし…」


硬「翠さんの横にいる権利はそれだけ重いと俺は考えています。」


小林「…」


小林は腕を組み深く考え込んでいる様子だった。だが、数秒経って覚悟を決めたように顔を上げた。


小林「良いだろう。俺も全てを賭けよう。」


*


亮「お、おい、硬君大丈夫なんだろうな。」


翠「いや~ちょっとまずいかもなぁ…」


翠と亮はBar「琥珀」のバックヤードで硬と小林の決闘を携帯端末で見ていた。


ラピダリー内の決闘は配布された携帯端末でのリアルタイム放送が行われている。


翠「しかもゲームがよりにもよってBlind Sumか…」


亮「運の要素が強いゲームだ。運が悪ければもしかする可能性だって…」


亮の顔はまさに心配そのものといった感じだった。


翠「まぁ。信じるしかないよねぇ…」


翠の額に汗が流れていた。


*


【~Blind Sum~

〇勝利条件

全5ゲームを終えるか、どちらかの所持チップ100枚が「0」になった時点で終了。

終了時チップを多く持っていたプレイヤーの勝利。


〇 1ゲームの基本ルール

自身の持つ「5つのサイコロの合計値」が、相手より大きい方が勝者。


① スタンバイフェイズ

・両プレイヤーはサイコロを1つずつ振る。

・出た目の合計値が、今回の「場代」として互いのチップから場に支払われる。

・出た目が大きいプレイヤーが、次のフェイズの先攻を得る。

※同数の場合は振り直し。


② ダイスフェイズ

サイコロを振り、目を一部公開しながらチップを賭けるフェイズ。

アクションは「レイズ(上乗せ)」「コール(勝負)」「ドロップ(降りる)」の3種類。


第1ラウンド:

・互いに相手に見えないようにサイコロを「3つ」振る。

・その中から任意の「1つ」を選んで相手に公開。

・スタンバイフェイズで決まった「先攻」からアクションを行う。


第2ラウンド:

・ドロップが出なかった場合、互いに相手に見えないように「4つ目」のサイコロを振る。

・隠している手元のサイコロから、新たに「1つ」を選んで公開する。

・前ラウンドの後攻からアクションを行う。


第3ラウンド:

・ドロップが出なかった場合、相手に見えないように最後の「5つ目」のサイコロを振る。

・新たに「1つ」を選んで公開する。

・再び順番を入れ替え、最後のアクションを行う。


③ バトルフェイズ

最後のアクションでドロップが出なかった場合、互いに残りのサイコロを開示。

5つのサイコロの合計値が大きい方が、場に賭けられたチップを総取り。


『特殊勝利条件:ファイブダイス』

5つのサイコロの目が「ゾロ目」だった場合、合計値に関わらずそのゲームは無条件勝利となる。

さらに、相手は賭けたチップの「倍の額」を支払わなくてはならない。】


始まる。全てを賭けたギャンブルが。

今回から1日1話投稿になります。

良いと思ったら、感想、ブックマークお願いします。喜びます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。