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なんか違うって──!?  作者: ラーメン宣言
1章:ここが...異世界...!
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違うじゃん

 日本にもまだ、こんな場所があるのだろうか?

あたり一面に草木が生い茂り、木々はそよ風に揺れてサーサーと音を立てている。

枝に止まった小鳥たちは、ぴよぴよと楽しそうに鳴いてい...

るわけなく今俺は砂漠のヤシの木(に似ている木)の下で体育座りをしている。それもそのはず、気がついたら俺は小さな池に浮かんでいた。小池に気づいたら浮かんでいてびしょ濡れになって地上に上がった。砂粒が座っている服や足、両手にびっしりと付いている。だから気分はものすっっごく最悪だおまけに頭の中もぐわんぐわんして頭が回らない...今に家に帰りたい。でも帰れないんだ。だってさ...

 \この俺、冬目(ふゆめ) 剛(つよし)高校1年生、この夏なんと異世界召喚されちゃいました!!/


(は?だよ。

いやいやいやどういう冗談だよこれさ...俺はさ、ぜっっったいに読んでいるだけで良いんだよ異世界系は、読むだけで!

(異世界には憧れていた)


(召喚なら死ななくて済むし、ちょっと羨ましいと思ったこともある)


(でもな)


(実際に来てみると話が違う)


(俺はまだ高校一年生なんだよ!!)


(青春させろ!!)

ちょうど高校受験対策前に異世界系の作品に出会っちゃったから猛勉強してる時召喚されてーなーとかいっそのこと転生でもいいなーとか思っちゃったときもあるけども!!

猛勉強の末にせっかく第一志望に合格して晴れて今年の春にようやく俺の高校生の青春を凌駕しようと思ったのに!!

親がせっかく塾は来年からにしてくれたのに!

くっそ〜どうしてだよでもたしか女神様からなんか貰ったような...女神様!?

...ちょっとまてよ...ていうかなんで女神様がでてきたんだよ召喚前にさ、普通は神様が出てくる時って死んだときじゃね?それかどっかの王国で召喚された時...。

俺ってもしかしてだけど死んだ?召喚じゃなかったんか俺。

いや待て落ち着くんだ...。)

──冬目剛の額に、突然汗が滲み始めた。

(待て。落ち着け。思い出せ)


(今日は夏休み初日だった)


(親から「宿題は早めに終わらせろ」と言われた)


(その宿題で文豪の本を読めと言われて、図書館に行った)


(そこで『吾輩は犬である』を見つけて……)


(その奥に、変な本があった)


(……開いた)

「あの本のせいかよチクショーーーーーー!!!」─冬目剛はここで異世界に来て初めて声をあげた!!

──だがしかしこんな理不尽な異世界召喚のせいでは彼は止まらない...。

「なぁぁんで図書館に異世界に行っちまう本があるんだよ正気か!?区立だぞ!?世も末じゃねぇか!」

(いやまて落ち着くんだ俺。そんな時のためなのだろうか女神様にあったではないか!──彼は必死に女神様と話した内容を思い出してみる。)

そう女神様は...たしか!

──「え?なんでうちの家に人いんの?不敬罪だから君の名前地獄行きリストに入れとくわ、うん。ってあれ?お前生きてんじゃんまじでなに?怖。なんかランダムに天罰追加しとこ、せい」

....

....

(終わった)

(なにがせい♪だよこちとら生すら怪しいんだが。)

(いや……待て)

(『吾輩は犬である』って時点で気づけよ俺!!)

───\ぐぅぅぅうぅぅぅぅうぅぅぅぅうぅうぅうぅうぅぅうぅ/

(剛の腹が減った。目の前の小池を飲むのはちょっとなんていうか...嫌だしそろそろ出発するか。)

立ち上がって周囲を見渡す。ちょうど視界に映っていなかっただけで数メートル奥からは草原が広がっている。しかもその奥には手を振れば振り返してくれそうな距離に門番が2人立っている大都市の城門がある。

彼は深呼吸をした。そして

「もう嫌だ」

清々しい笑顔で彼はそういった。

──こうして、冬目剛の異世界生活が始まった。

本人の意思とは一切関係なく。

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