QRコード
――次の宿は、待望の町にあった――
これで、服が買える……と、ホッとしたものの……
町の中は、なんか様子がおかしかった。
町の中央に、なんや、人だかりが出来とった。
そこに行くと、
中央に、人が貼り付けになった状態で、晒されてる。
40代くらいでスーツを着た真面目そうな「おじさん」だ。
俺たちと同じ「使えないスキル組」部屋で、
最初に切り殺された「おじさん」だった気がする。
貼り付けの下に、指名手配の紙が貼られてる。
俺たちの事も書いてそうだ。
もっと、良く見る。
ん~、顔は全然似てないけど、
服装や髪型が、それっぽいのが貼ってあった。
たぶん、俺たちやろ……。
しかし、連中と一緒にいたのは、
かなり短い時間だったと思ったんやけど?
カメラもないだろうし、
よく、記憶だけで、ここまで書けたものだ……。
少なくとも、とり急ぎ、着替える必要がありそうだ。
2人は、制服のリボンとかは外し、少し寒いけど上着は脱いで、
香穂 (カホ)は、ポニーテールをほどいた。
まずは、この状態で、服を買おう。
俺は、あの時、来てた服自体が、破れて着れなくなったし、
香穂 (カホ)の体操服を着てるから、後回しでもいい。
一番、最初に入った服屋は、
古着を扱っている感じの店だった。
とて都合がいいと感じた。
そうして、3人共、着替えて、次の宿に向かった。
――3日後――
異世界生活も、落ち着いてきたと、思いかけてきたんだけど、
ここにも、王都から、俺たちの指名手配が貼っとった。
色々、ありえん罪が、でっち上げられとる。
しかし、一度しか見た事がない、
数十人を正確に記憶出来るハズないだろう。
実際、かなりいいかげんな、人相書きだった。
あってるのは、服装、髪の色、長さくらいだろうか…。
俺たちは、お互い、髪を切りあい、髪型を変えた。
――翌日――
次の宿に行った時、
宿の店主が、何か言いたそうに、俺たちの顔を眺めていた。
そして、カウンターで、何かを書くと、
俺たちに見えないように、後ろの従業員に渡していた。
顔が割れてる?。そんな感じの行動だった。
宿の入口には、俺たちの手配書が、貼られてある。
あんな雑な人相書きで、俺たちと特定出来る訳がない。
「あ!」
香穂 (カホ)が、何かに気づいた。
香穂 (カホ)が気づいたのは……
手配書に、赤い印鑑のようなものが、押されていた事だ。
そして、これが、人相書きごとに、違ってた事にも気づいた。
そこで、鑑定したところ、
俺たち全員の顔写真が、浮かび上がってきたそうだ。
(この印鑑みたいの、QRコードだったんかい!
しかも、カメラまで、あったとは……)
そして、ここの店主は、鑑定スキルも、持ってるらしい……。
つまり、このQRコードで、写真見れる人って事だ……。
怖ぇぇぇ……。
まいったな、どうしよう……。
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