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⑽『前後不覚の、メトロノーム』
⑽『前後不覚の、メトロノーム』
㈠
詰まる所、為体な自分は、自己の正当性を顧みず、頂上の神に勝つか負けるかで、生きているとしたら、とんでもない、人生の誤差かもしれない。悠々自適な、自我というものを、小説と言う枠組みに嵌めて、生きているのだから。
㈡
だからと言って、前後不覚の、メトロノームが、停止する訳でもない。狂いに狂った、我々が望むところの、我々の我々は、最早、メトロノームなしでは、生きて行けまい。つまり、言語の事を指すのであって、言語なしでは、生きて行けまい、と言いたいのだ。
㈢
だからと言って、幸福なる不幸、不幸なる幸福の、行ったり来たりが現象するならば、我々では、生き抜けないとぃう、矛盾が起立し、どうしようもないほどの、無力感に襲われる時、脳内の、メトロノームは、常に幸福の価値を知るだろうから。