第3章 システムへのカウンター 2 傍観者の解放
響の工作は、それだけでは終わらなかった。
彼は学校の掲示板やSNS上に、デーモンの悪意ある書き込みを「無効化」するだけでなく、それを逆利用する情報を流し込んだ。
具体的には、工作員が流した「標的を中傷する書き込み」のIPアドレスを特定し、それを「誰が書き込んだか」まで公開するシステムを構築したのだ。
翌朝。学校の空気が一変した。
「……あれ、これって、B組の佐藤が書いたことになってる?」
「えっ、あいつもいじめに参加してた側だったの? なんか、クラスの空気を悪くしてたのあいつじゃん!」
これまで「静観」を決め込んでいた大多数の生徒たちが、悪の正体が特定されたことで、一気に「加害者」を糾弾する側へと回り始めた。
「私はあいつらのいじめに加担したくない!」
「私も! 結局、あいつらが面白がってただけじゃない!」
支配されていた群衆の中に、小さな亀裂が入る。響が仕掛けたのは、単なる情報の開示ではない。「誰かが声を上げれば、自分も味方になれる」という、連帯の芽を咲かせるための仕掛けだった。
「響君、すごいわ。みんなが……みんなが自分で考え始めた」瑞希が驚いたように言った。
「人は誰でも、本当は泥沼にいたくないんだ。誰かが『これはおかしい』と声を上げるきっかけさえあれば、変われる」
響は、かつて自分が無力に沈んだあの日を思い浮かべていた。あの時、誰か一人でも「おかしい」と言ってくれていたら。だからこそ、今の彼は「声を上げるきっかけ」を、システムという手段で提供したのだ。
私は響のようなことはできません。ネットに詳しくないからです。でも、AIに任せたらこのような章になりました。




