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第二十二話 「竜との誓い」

 古代竜を仲間として迎えた三姉妹とレオニードは、森の中心部にある洞窟を新たな拠点とした。

 竜は、ルナの歌声によって目覚め、彼女の優しさに触れて、再び人間を信じるようになった。

 竜は、ルナたちに、自身の名を明かした。

「我が名は、アウルム。古き時代より、この森を見守ってきた」

 アウルムは、ルナたちに、静かに語りかけた。


 アウルムは、ルナたちに、この森の秘密を明かした。

「この森は、ただの森ではない。……我が力が宿る、聖域だ」

 アウルムは、そう言って、ルナたちを、洞窟の奥へと導いた。

 洞窟の奥には、広い空間が広がっていた。

 その空間の中央には、巨大な水晶が、いくつも埋まっている。

「これは……!」

 ルナは、その水晶を見て、驚きの声を上げた。

 それは、以前、遺跡で見つけた、あの特別な鉱石と、同じものだった。

「この水晶は、我が体の一部。……我が力によって、この森の土壌を豊かにしてきたのだ」

 アウルムの言葉に、ルナは、感嘆のため息をついた。


 ルナは、アウルムに尋ねた。

「アウルム。……この水晶を、私たちの村の土壌を豊かにするために、分けていただけないでしょうか?」

 ルナの言葉に、アウルムは、静かにうなずいた。

「……ルナよ。お前の優しき心は、かつての人間たちとは違う。……この水晶を、お前の好きなように使いなさい」

 アウルムの言葉に、ルナは、感謝の言葉を述べた。


 ルナたちは、アウルムから、水晶を分けてもらい、村へと持ち帰った。

 村人たちは、三姉妹が持ち帰った、巨大な水晶を見て、驚きの声を上げた。

「ルナ様! これは、一体……!」

 ルナは、村人たちに、アウルムとの出会いを話した。

「この水晶は、古代竜アウルム様から、分けていただいたものです。……この水晶を使えば、この村の食料問題を、解決できます!」

 ルナの言葉に、村人たちは、歓声を上げた。


 三姉妹とレオニード、そして村人たちは、協力して、水晶を細かく砕き、新たな開墾地に撒いていった。

 そして、種を蒔き、作物が育つのを、静かに見守った。

 数週間後。

 開墾地には、青々とした作物が、すくすくと育っていた。

 その光景に、村人たちは、再び感涙した。

「ルナ様……! 本当に、ありがとうございます!」

 村人たちは、ルナたちに感謝の言葉を述べた。


 こうして、三姉妹の村は、食料問題も解決し、さらなる発展を遂げた。

 村は、アウルムの力によって、豊かな森に囲まれ、美しい自然の中で、人々が平和に暮らす、楽園へと変貌していく。

 そして、その村の名声は、王国中に広まり、やがて、王都の貴族たちを巻き込む、新たな騒動へと発展していく。


 そんなある日のこと。

 ルナは、村の中心部で、子供たちに算数を教えていた。

 その時、村の入り口に、一人の騎士が立っていることに気付いた。

 騎士は、王都の騎士団の制服を着ていた。

 騎士は、ルナに深々と頭を下げた。

「ルナ様。……国王様が、あなたに会いたいと、おっしゃっています」

 騎士の言葉に、ルナは、驚きの表情を浮かべた。

 ルナは、フィオナとミリア、そしてレオニードに、王都へ行くことを告げた。

「国王様が、私たちを呼んでいるわ。……何が起こっているのか、確かめに行きましょう」

 ルナの言葉に、三人は、うなずいた。


 三姉妹とレオニードは、再び王都へと向かった。

 その旅は、彼女たちの運命を、大きく変えていくことになる。

 辺境の村の領主として、彼女たちは、王国全体を巻き込む、壮大な物語の渦に、巻き込まれていく。

 そして、彼女たちの冒険は、まだ終わらない。

 故郷を救い、王国を動かし、やがて、伝説となる、三姉妹の物語は、これからも続いていく。

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