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辺境から始まる三姉妹の覇道譚 ~村娘たちは冒険の果てに王都を凌ぐ楽園を築く~  作者: ねこあし


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第二十一話 「竜の眠る森へ」

 三姉妹とレオニードは、伝説の古代竜が眠ると言われる森へと向かった。

 道中、レオニードは、ルナに再び森へ行くことを思いとどまるように説得した。

「ルナ様。……本当に、このまま進むおつもりですか? もし、伝説が本当なら……」

「大丈夫よ、レオニード。私たちは、この村を、この手で守るって決めたんだから」

 ルナは、レオニードの言葉に、力強く答えた。

 その言葉に、レオニードは、何も言えなくなった。


 森の中は、薄暗く、巨大な木々が立ち並んでいる。

 ルナたちは、魔物の気配を探りながら、慎重に進んでいった。

 フィオナは、大剣を構え、レオニードは、剣を抜き、いつでも戦えるように準備していた。

「ルナ姉、なんだか、空気が違うね……」

 ミリアが、ルナに小声で告げる。

 ミリアの言う通り、森の奥へ進むにつれて、空気は重くなり、不気味な雰囲気が漂っていた。

 その時、前方から、巨大な唸り声が聞こえてきた。

 その声は、大地を揺るがすほどに、大きく、重々しい。

「……あれが、竜の鳴き声?」

 ミリアが、震える声で尋ねる。

「……まさか」

 レオニードは、驚きの表情を浮かべた。


 一行は、唸り声が聞こえてくる方へと、さらに奥へと進んでいった。

 そして、たどり着いたのは、森の中心にある、巨大な洞窟だった。

 洞窟の入り口には、竜の骨が、いくつも転がっている。

「……これは、本物だ」

 レオニードが、震える声で呟く。

 ルナたちも、その光景に、息をのんだ。


 一行は、覚悟を決め、洞窟の中へと入っていった。

 洞窟の中は、ひんやりとしており、湿った空気が漂っている。

 洞窟の奥には、広い空間が広がっていた。

 その空間の中央には、巨大な竜が、眠っていた。

 竜は、岩のように動かず、眠っているのか、死んでいるのか、判別がつかない。

 竜の鱗は、青銅色に輝き、その大きさは、村の城壁よりも大きい。

「……あれが、古代竜……」

 ルナが、震える声で呟く。


 レオニードは、ルナたちを庇うように、前に出た。

「ルナ様。……もし、あの竜が目覚めたら、私たちは、終わりです。……撤退しましょう」

 レオニードは、ルナに、撤退することを提案した。

 しかし、ルナは、首を横に振った。

「……このまま、帰るわけにはいかないわ。……何か、この竜を、無力化する方法があるはず」

 ルナは、そう言って、竜を観察し始めた。


 ルナは、竜の鱗や、周囲に生えている苔を、注意深く見ていく。

 その時、ルナは、竜の頭の横に、一冊の古い本が落ちていることに気付いた。

 ルナは、慎重に竜に近づき、その本を拾い上げた。

 本は、古代文字で書かれており、その文字は、以前、遺跡で見たものと、同じだった。

「……この本に、何か秘密が書かれているかもしれないわ」

 ルナは、その本を読み始めた。


 本には、この古代竜が、かつては人々に恵みをもたらす、優しい竜であったこと。

 しかし、ある時、人間に裏切られ、深い傷を負い、この洞窟で眠りについたこと。

 そして、その竜を再び目覚めさせる方法が、書かれていた。

「……この竜は、怒っているわけじゃない。……ただ、悲しんでいるだけなのね」

 ルナは、本を読み終え、そう呟いた。


 ルナは、本に書かれていた、竜を目覚めさせる方法を、フィオナとミリアに話した。

「この竜は、特殊な音色の歌を、聞かせてあげると、目覚めるみたい」

「歌……?」

 フィオナとミリアは、驚きの表情を浮かべた。


 ルナは、本に書かれていた通りに、特殊な音色の歌を歌い始めた。

 ルナの歌声は、洞窟の中に響き渡り、やがて、竜の鱗が、かすかに光り始めた。

 そして、竜は、ゆっくりと、その大きな目を開いた。

 竜の目は、深い悲しみと、孤独をたたえていた。

 竜は、ルナの歌声を聞きながら、静かに涙を流した。


 ルナは、竜に語りかけた。

「……もう、悲しまないで。もう、一人じゃないわ。……私たちと一緒に、この村を、守ってくれないかしら?」

 ルナの言葉に、竜は、静かにうなずいた。


 こうして、三姉妹は、伝説の古代竜を、新たな仲間として迎えることになった。

 それは、辺境の小さな村が、王国を揺るがすほどの、強大な力を持つ、楽園へと変貌していく、新たな物語の始まりだった。

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