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ククク…酷い言われ様だな…あの…マジで止めてもらえませんか?

 火薬庫に火を着ける工作を行ったのはソ連からの指示を受けた中国共産党であった。日本帝国が消え去った今、後顧の憂いの無くなった国民党は、反共に傾く国際情勢を利用し、積極的に共産主義者を狩る姿勢を持って国際支援を集めようとしており、ここで是が非でも勢力を削らねば自分達は壊滅させられてしまう恐れすらあったので彼らも必死なのだ。


 中国共産党が狙ったのは国民党の弱腰の外交政策だった。日本帝国と言う、分かりやすく、檄しやすく、ついでに「なに東夷の癖に文明国面してんじゃぁ!」と民衆の怒りの矛先を向けやすい日本帝国が消えた(日本国は日本帝国の遺民を強引な手段を使ってでも大陸から移送した)今、大陸に残る外国勢力は敵に回して勝てる見込みが少ない腹黒共だ。


 この自分達に負けず劣らず悪辣で紳士面して居座る連中に対し、国民党は自分達の正当性をアピールし、中華における主権者としての立場を強調して穏便に振舞っていた。何れは叩き出すつもりではあるが、向こうも中華情勢の混乱を求めていない以上、暫くは協調して出来れば支援を引き出したいとの常識的な判断があったからである。


 だがこの様な判断に納得できる者は少ない。民衆、特にナショナリズムに燃える都市民が求めている物は手っ取り早く日頃の鬱憤をぶつけられる相手なのだ。これを中国共産党は利用した。目標はソ連からの指示にもある通り、満州で好き勝手している美国である。


 故にアメリカ合衆国は史実日本帝国がキレて包丁持ち出すまで食らったハラスメントアタックを喰らい続ける事になっていた。悪い事に先に述べた通り、合衆国民はこの様なハラスメントには鉛玉で抗議する習性を持つため、事態は加速度的に中華人民の怒りを燃やす事になったいった。


 こうなって来るとアメリカ側でもチャイナに対する心情は悪くなって来る。そして蒋介石ら国民党指導部には預かり知らぬ理由で、1933年以降から徐々にアメリカ政府の国民党に対する心情もまた悪くなって来ている。


 更にそうこうしている内に満州に陣取るアメリカの派遣軍は、1928年の北伐で満州に叩き出した張作霖を露骨に支援しだし、遂には于冲漢らの手引きで、満州に進出しているアメリカ企業から金を引き出し満州共和国の建国を一方的に宣言するに至る。


 国際社会はこのあからさまな傀儡国家建設に異を唱えなかった。否、唱えられなかったが正しい(遠く太平洋の向こうでは議会が荒れに荒れて最終的に大統領権限での事後承認があったようだが)。中華の隣に居て本来であれば一番騒がなければいけない国家が好意的中立の立場を取ったからだ。


 それもそうであろう。日本国としてはしてやったりと言った所なのだ。日本国は合衆国に行く行くは世界の警察に就任して貰いたい。そして英米を筆頭に何れは西側に属する国家に全てを押し付け自分はぬくぬくと商売して暮らしたいと思っている。


 それで向こうが何か言って来たら、核兵器による世界の破滅を防いでいるのが代金だとでも言ってやる積りでいる。前の世界と同じ様に、長距離核兵器を全て使用不能に追い込む事が出来る尊い国際貢献だと。


 これには誰もぐうの音もでまい。米英仏を中心とした世界の支配者(笑)に、どっかの貧乏国家や新興国が一矢報いる手段を永遠に奪い、自分達が没落しない限り好きにいたぶり回せる権利を与えるも同然なのだ。感謝して貰いたい位だと日本国の政策決定者たちは考えている。


 まあ最悪、チートバカの技術を解析し我が物にする為の時間的猶予は数十年あるので、国民総出で今度は宇宙に退避し、冷えた泥玉の環境が回復するのを100年ばかり月か火星で眺めるのも有りかとも霞ヶ関のひじょーに優秀な官僚たちは計画している。空く迄プランBであるが。


 それはそれとして、日本国はアメリカ様が抜け出せない泥沼に足突っ込んでキレ散らかし、完全究極体(戦時使用)になるのは歓迎なのだ。疲弊しない様にカンフル剤(経済・技術支援)打ってやっても良い。中国には二度と大国に慣れない様、バラバラになって貰いたいので分割も大歓迎である。


 それ故に日本国はこの時珍しく能動的に動き、香港の永久租借を目論む英国とごにょごにょし、仏領インドシナの開発支援をしつこく言い募るフランスに「前向きに検討します」と答えた。だからこそ国際社会はお座なりにしか動かなかった。


 ソ連は数億の人口に米国が飲み込まれると思って動いた。日本は米国がヴィクトリーロードを駆け上がる試練だと思って黙った(裏でマ中将に便宜を図った)。


 この奇妙な意見の一致。かの国の未来を部分的にしか知らぬ故の企て、未来を完全に知るからこその陰謀。


 「なんでお前だけ彼女に好かれるクマ!クマだって彼女と熱烈冬眠からの幸せ赤クマ一家したいクマ!おインターナショナル広げたいクマよ!ちねー!!」


 と叫ぶクマ


 「頑張れ頑張れ♡もっとだせる♡もっとやれる♡本気を見せて♡貴方は前世で私をアレだけ滅茶苦茶にしたのよ?そして愛し合ったわね♡またあの強い貴方が見たいの♡」


 等と意味不明な妄想を語る何時でもコッチを捻り殺せる怪力を持ったヤンデレ


 この二つに挟まれた主人公(米国)は動乱の渦に巻き込まれて行くのである。

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