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ぼくら子供商人見習いの仕入れ

最初の行商での利益の考えについては作者の勝手な考えであり、読みにくいかもしれません。


******


までさらっとスルーしても問題ありません。


 この世界安いところで買って高いところで売るのが正しいのは間違いないが少々の差だと利益はでない。

 例えば米を例にとってみよう。

 物の価値や人件費などは日本とは違うが日本準拠で考えるとする。

 たしか日本で卸値60kgで1万5千くらいとしよう。


 馬車に600kg 積んだ。15万だ。

 a町からb町を経由してc町で売ろうとする。各町間の移動距離は5日、合計10日かけて売り先まで運ぶ。

 護衛はひとりとして、ランクはよくわからんが時給1000円程度のやつとする。

 24時間の護衛だが日給1万5千で契約した。


 15万の米は送料というか護衛の料金だけで15万プラス必要になる。

 目安として日本で米10kgが4000円程度で売られていると考える。


 仕入れ値15万と護衛料15万を合わせると護衛の料金を加えるだけで5000円で売らなくては赤字だ。

 護衛の料金入れたけど自分の儲けは?

 護衛と同じだけしか利益を足さないとしても10日先の場所で売ったら15万の米が45万

 10kgの米は7500円になる。


 移動中の食費は?B町を経由したとして宿をとらない?

 トラックならぬ馬車を預ける料金は?

 荷物積んだまま鍵もない馬車だよ。

 泥棒対策された場所に馬車を預けなきゃいけないよね。ただじゃないよ。

 遠くに運べば運ぶだけ跳ね上がる。


 15万なんて安いもの運ぶから45万になるんだよ。

 300万くらいのものを運べば人件費込みで330万だよ。

 だったら盗賊に転職するわ、5人で襲えばひとり60万だね。

 高額商品運ぶには護衛増やさなきゃね。経費が増えるよ。


 話が逸れたが、何が言いたいかというとa町でちょっと安かったからといって仕入れたものを

 c町で売るにはちょっとどころか随分高くしなきゃ利益がでないということよ。

 商人は何をどこで仕入れて、どこで売れば高く売れるかということを知らなきゃならない。

 安全に大量輸送が容易な世界とは違うのよ。



 ******



 今回は王都からヴァルツォーク領の領都まで本など頼まれたものをメインで運ぶのでそれだけで一応利益は確保されている。

 それ以外何を商材に選ぶのかは伯父さんの腕の見せどころだ。

 今回は王都の有名鍛冶師の剣や槍を数点と香辛料、魔道具等を選んだ。

 いろんなものを選ぶのはリスク分散だ。

 情報の伝達速度も遅いので今何が高くて何が安いかリアルタイムでわかるわけではない。

 ぼくらが着く前日にどこかの商人が同じものをたくさん売ったためにぼくらのものは安く買い叩かれるなんてこともありうるのだ。

 全力で突っ込むよりはいろんな売り物を運ぶ安全策をとっている。




 実はこの旅の前に婆ちゃんからお小遣いとしてぼくは金貨1枚もらっている。

 一緒にいたリーグにぃもプックルちゃんの従兄弟なら血は繋がってないけど親戚よと同じく金貨1枚貰っている。

 小金貨10枚で金貨1枚となる。小金貨は目安として日本円1万くらい、金貨は10万くらいで

 小金貨は金の含有量減らして調整してあるそうだ。


 10万もの大金をもらったぼくらは銀貨8枚で解体用ナイフを購入した。

 婆ちゃんにもらった小遣いは親に言わなきゃねとラパウルに言ったら婆ちゃんの好意だ好きに使えといい、リーグにぃのとこのおじさんは商人目指すならそれを元手に増やしてみればいいと笑っていた。

 子供にそんな大金いいのかよと思わないでもなかったが、ありがたく使わせてもらおう。


 解体用ナイフに加えて砥石も買おうかと思ったが、金さえ払えば研ぎは受け付けると言われて、足踏み回転式のグラインダーのような砥石車を見せてくれた。

 誰が作ったのか中々のものだと思うが、レンガみたいな砥石が欲しかったんだが。

 日本の爺ちゃんが大工で昔は砥石でのみとか刃物を研ぐのもよく見たもんだ。

 だが、この世界の刃物の切れ味はそれほどでもないっぽい。

 力を入れて切るのが一般的みたいだ。子供の力ということもあり、解体作業は苦労したもんな。


 それはさておき、ぼくらは商人の真似事をすることにした。

 仕入れは商人ギルド、商会、商人から、生産者からと色々あるが、商人ギルドに入ってるわけでもないのでギルドは駄目だし商会や商店、商人から買い付けようにも、商人ではなくただの一般客として普通の料金で売られるだけなので利益は出しにくい、というわけでやってきました冒険者ギルド。

 この王都近辺ではメジャーだがこれから行く爺ちゃんの領地では珍しいものを取ってきてもらおうと企んだ。



 選んだのはシャドウモールの爪2匹分、猿滑茸、ポポラン草。

 練金や薬の素材として需要のあるものだ。

 募集金額の1.5倍が支払うというかギルドに預ける金額になる。

 30パーセントがギルドの取り分で20バーセントは領主、ここは王都なので国へ税金として支払われ、残りが冒険者に実際に払われる金額となる。

 しょうがないとはいえ手数料などで予想以上にとられ、ついでに植物は鮮度がよく、

 ひっこ抜いたりひきちぎったものではなく根本から刃物で切り取ったものとか茸は傘が開ききってないものとか条件をつけたら手数料が各銀貨1枚追加された。つらたん。


 色々依頼はしたが、まだふたり合わせて金貨1枚以上は残っている。

 この世界ではランクがあまり高くない冒険者は一日の稼ぎが銀貨数枚もあればましという世界だ。

 安くても仕事を受けたいという人がいれば成り立ってしまい最低時給も存在しない。

 いや、日本でも自営業とかそんな感じだったか。

 それはさておき冒険者ギルドでの絡まれイベントは発生しなかった。

 一度来たことがあり、高ランク冒険者の子供ということで絡んでくるバカはいない。

 依頼人用カウンターに行ったらおねぇさんに驚かれたくらいだ。



 後日依頼品は無事受け取った。

 素人見にも品質は問題ないように見えたし、ギルドのおねぇさんも問題ないと太鼓判を押して貰っている。

 品物は商人である伯父さんに聞いて乾燥等処理はおこなった。

 商人だけあって、いろいろな知識を持っているのはさすがだね。





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