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プロローグ
これはただの思い出だ…
『いくのですか…』
『うん。そろそろいくよ』
あの時は雲一つない晴天の日だった。
『どうしても?』
『誰かがいかなきゃだからね』
俺は大層きれいな着物を着た女性と話をしていた。その少し寂しげな表情見ながら。
『私はあなたに行ってほしくない…』
『………ごめんね』
『…あなたはいつもそうですね。でも、そこがあなたのいいところでもある』
『…ごめんね』
そういえばこの時は俺も純白の着物を着ていたな。だけどなんだか申し訳なくて彼女に背を向けてしまっていた。
『もう謝らないでください……。では最後にあなたに伝えたいことがあります』
一瞬の間があった…
『……あなたを一生お慕い申し上げております……』
ああ、そうだ…。俺は笑っていた…。
そして答えられなかった。
だって最後の記憶は振り向いて見たのはあいつ笑顔と視界を埋め尽くすほどの光だけだったからだ。
そして俺は時を超えたんだ。




