1、初めまして
私も新しいクラスの始まりはこんな感じが良かったなぁと書きながら思いました…笑
高校生に戻った気持ちで読んで頂けると嬉しいです♡
「行ってきまーす!」
ガチャンと玄関のドアを開ける。それと同時に私は眩し太陽の光を浴びる。
「んん〜!いい天気。これは光合成できるな」
「ばーか、お前はいつから植物になったんだ?それでも高2?」
私の言葉に誰かが反応する。
「なによ〜泰輝、私に会う第一声がそれぇ?!」
クスクスと笑う奴は私の幼なじみであり、親友の瀬野 泰輝
「ほら陽夏、遅刻すっから行くぞ」
「うん!」
いつもの様に泰輝の隣を歩く。私たちは幼稚園の時から一緒。学校も朝練がない日は一緒に向かう。幸せだった。でもそんな毎日の日常が、いつからか変わった────
ガヤガヤと賑わう教室。新しい学年、新しいクラス、新しい出会い、新しいものだかけの4月が私は大好きだ。
クラス替えの掲示板に目を向ける私たちに誰かが話しかけてきた。
「おっは〜久しぶり〜今日も仲良しだねぇ」
「ましろー!おはよ!そうだよ?仲良し〜」
と、私は泰輝と腕を組む。泰輝は照れくさそうに私の腕を振り払う。これもいつもと変わらない。
「仲良しなのも程々にしなよー?泰輝ファンに呪われるよ?」
「りっちゃん!大丈夫!そしたら泰輝が助けてくれるから」
と、また私は泰輝と腕を組んだ。そしてまた照れくさそうに振り払う。
2人は中学からの友達。川上 ましろ(かわかみ ましろ)と住吉 梨花。泰輝とも仲がいい。
「てかクラスどこよ?」
ましろの言葉に掲示板に目を向ける。
「あれ泰輝別クラじゃん?」
梨花の言葉に泰輝が驚き、自分の名前を必死に探す。
「は?俺だけ1組?」
「あーあはぐれちゃったね泰輝。寂しい?」
ちょっと可愛く言ってみた。泰輝はスルーして足早に自分のクラスへと向かった。
「流石スルースキル泰輝くん」
「あれは落ちないねぇ」
2人は私を見て言う。
「な、なに?別に好きじゃないし?!あんな意地悪泰輝、眼中にもないわ!」
(って言ったはいいものの…)
素直になれない自分に腹が立った。
私たち3人は2組。1年生の時にクラスだった子や、見たことのない顔ぶれも結構いた。自分の席は何処かと探していたら、ふと目を奪われた。窓側に座る、知らない男子。
「ねぇ私の隣の子分かる?あの窓側の」
そう2人に聞くと、意外な言葉が返ってきた。
「あ〜私喋ったことないけど、委員会一緒だったわ。結構良い奴だったよ。」
それに続いてましろも
「去年同クラだったけどほぼ喋ってないかも、明らか暗い感じするしねぇ、あぁでも先生からの評価は良しだよ?ほら数学の秋山がさ、個別指導良くしてたの見かけた。」
(へぇ、いい子なんだ)
あまりにもその子のことを褒める2人に驚いた。2人は相当な理由がないと人を褒めないし、私は興味が湧いた。
───キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴った。皆一斉にガタガタの席に着いた。
私は早速話しかけてみた。
「あの…」
震えながら声をかける私に彼は私の方に顔を向けてくれた。
「あ、私錦 陽夏ってゆうの。えっと…よろしくね!」
今自分は最大の作り笑顔になっていることだろう…
「よろしく。」
彼はそれだけ言って、また窓の外を見た。慌てて私は質問した。
「えっと、あの名前は…?」
また私を向いてくれた。私はドキッとする。
「戸張 夏弥」
(戸張 夏弥くん…)
「な、なんて呼べばいいかな?」
「別に、なんでもいいんじゃん?」
そう言ってまた窓の外を見てしまった。
「じゃ、じゃあ!戸張くんって呼んでもいい?」
私の質問に今度は目を合わせて
「名前聞いたんなら、名前で呼びなよ。」
そしてまた窓の外を向いた。私は嬉しくなって、思わずニヤニヤが止まらなかった。ニヤニヤしながら私は
「よろしくね!夏弥くん!」
と言い、前を向いた。チラッと夏弥くんの方を向くと、指でOKを作ってくれていた。私は嬉しくなって、またニヤニヤし始めた。
(楽しくなりそう…!)
こうして2年生一学期が始まった────




