問題が発生する13day
「あなた」
「ああ」
石井のところから家に帰ってくるところまではよかった、ゾンビは陽気な曲につられてそちらの方に集まっていたし、囮なんかと遭遇もなく帰ってこれたためだ。様々なものを手に入れられたので気分よく帰ってきたのだが、家にはいる直前で違和感に気づいたのだ。
「誰かいる感じしない」
「武器を」
ライフルはでかすぎるしバールでは大勢いたとき処理ができない。そもそもはしごを上る音で警戒されているだろう、なので拳銃を抜くのだが、その音は中からする水音にかき消される。
音から察するにシャワーやトイレなどではなく、キッチン、そしてガス音。
「これは」
「パパ、どうするの」
菜々美も悟ったようだ。
「処理したいんだがな」
中の気配を探る、といっても耳を澄ませ足音で人数を把握するだけだが。
「数3」
「あなたもう1人いるかも」
だがそんなに人数がいるのに声を出さないのは何でなんだろうか。
「話が聞きたいから確保で」
「わかった」
「うん」
飛び出し囮くらいなら銃を突きつけるだけで終わるが、最悪なのは戦闘になる場合だ。数の差で負けているので仕留めないと危ないかもしれない。だがいくしかない。ここは我が家なのだ。だから入り口である窓を開ける。
「えっ」
「動くなっ」
中には男が1人に女が2人そしてテーブルには大量に開けられた缶詰が。
「くそっ」
「あなた」
紗枝に言われ後ろに下がるが。
「いっ、ごめん」
「……………………何者だ」
菜々美が下がれず、寝室の方から飛び出してきた女に、首元に刀を押し付けられている。中のやつらにはレミとソラが銃を向け、首元に刀を押し付けてくる女には紗枝が銃口を向ける。菜々美は自分の体に射線が塞がれ、役に立っていない。状況は最悪。
「あなたたちこそ何者よ」
「そういうあんたらだって」
「あなたには聞いてない、ソラ」
「うん師匠、怪しい動きしたら撃つよ」
「こんな子供にまで」
動きようがない。
「どうするんだよこの状況」
「あなたが引かないなら」
「ならこの男の首を切るぞ」
刀の女は紗枝を挑発するのだが、紗枝が動けない。気持ちはわかる、手をあげた3人と違いこの女目付きがヤバい。多分達人かつ殺しをためらわないタイプだ。このタイプには勝てない。こっちは素人なのだ、ただためらわないだけだ。
「う、撃てばいいんじゃない」
「その男なんて……………ごめん、あなた嘘つけない」
紗枝は嘘をつきどうにか切り抜けようとしたのだが、さすがに無理だったらしい。気持ちはよくわかる。
「武器を納めてくれないか」
「急に銃を持って飛び込んでくるやつらに」
「人の家で人の缶詰食い漁るやつらに躊躇えと」
「あなたの家の証拠は」
「そこに写真が」
そう指差す先には紗枝と2人で病院でとった写真だ、と言っても目を覚ましたばかりの頃で覚えていないのだが。
「………………………わかった」
「武器しまって」
一触即発の自体は避けられだが問題は山積みだ。




