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変化
「そうだよ。それだけ、山川君を見込み、託したんだろう。」
「私・・ますます競翔が好きになりそうな気がする」
美里が眼を輝かせた。
「ああ。喜ばしい限りだよ。わしに助言する事があれば何時でも言ってくれ。その前に、美里、わしも競翔家・・両源鳩の血統は何だ?」
伯父はやはり競翔家だった。鋭く美里の血統を感じているようだった。
「伯父さんが見抜いた通り、オス親は、オペル系。それも最高血筋と言われるダブルBの2重近親の孫鳩よ」
「何!」
伯父が大きい声を出したので、側でテレビを見ていた伯母が驚いた。
「貴方、何て声を出すの?びっくりしたわよ」
「ああ・・済まん・・美里・・どこで手に入れた。そんな血統は今や手に入れたくても入らん」
「相当無理を言ったわ。この鳩の父鳩が2重近親の直仔で、12歳の時にこの鳩を。その母鳩もダブルBの兄弟鳩の孫にはなるんだけどね」
「驚いた。どんなルートだ?」
「言ってた、東神原市に隣接する、神原西陽市の日下部ペットショップよ」
「ふうむ・・・・美里・・・お前ひょっとして、あの日の事が?」
美里は、伯父が何を言いたいのか、悟ったように黙って頷いた。




