getせよ! 美少女勇者の無修正動画
「はーい。カメラすとーっぷ。しゅーりょ~」
気づいたら消えていた少女は放置して俺はカメラを停止させた。
「ちょっとー。タッキー」
「あのー。ようこさん? キミに俺は言いたいことがある」
「なに? タッキー?」
俺はコブシを握り、ようこの頭をちょんと小突いた。
「お友達をいきなりひん剥いて全裸待機とか。さすがにドン引きだろーが、おぃ」
「きゃー、タッキーが怒ったー」
げんこつに反応し、頭を抱えてうずくまるようこ。
それで反省しているらしい。
「あんなの反則だろうが。『帰れ』イッタクしかありえないだろ? 目の保養……、じゃない、目のやり場に困るつーの。そしてお友達はもっと大事にしよう。どうせ小説つながりなんだろうけど」
「うーあー。ごめんなさい……」
「あ、動画後でもらえる? 無修正のやつ。あの金髪巨乳はなかなか……、じっくり見たいんだ……」
あれ、なにようこさん。急に目が怖いんだけれども。
「ははは。やだなー、タッキー。動画は加工してから渡しますよもちろん」
さいですか……
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「いったいなにが…」
差し迫る手。
恐怖で目覚めるとちょうど朝日が窓から差し込む早朝の時間だった。
私はベットから起き上がり自分の手を見る。
先ほどまで付いていた血の感触を思い出す。
しかし手には何も付いていなかった。
自分の手で自分を抱き寄せる。怖かった。
絹のネグリジェがわずかに擦れる。
先ほどまでの全裸の姿ではないことにようやく気がづいた。
「夢……だったの?」
そう考えれば納得できる。
何から何まで荒唐無稽な出来ことだった。
いきなり魔法陣で異世界に召喚され、そしていきなり送り返された――夢?
夢と思う事柄を思い出す。
確か勇者がどうのこうの言っていなかっただろうか?
亜人の少女と、魔法使いの男。
魔法使いも振り返ってみれば同じくらいの年頃に見えた。
「勇者として召喚されたけど、気に入られなくて追い返された??
私の実力がないから、魔法使いも呆れた、ってあたりかしら?
でもなんでそんな夢を……」
勇者――
いつか私もそんな物語の中心人物になってみたい。
そう思ったことはある。
勇者とは言わなくても、一国の姫であるのだから。
勇者とは言わなくても、勇者の物語の登場人物になることはできるだろう。
などと思わないでもない。
しかし、夢の中でさえ捨てられるとか、あんまりなんじゃないかしら。
しかし、私は決定的にいままでと違うものを見出してしまう。
「なにこれ…」
視界の片隅に「メニュー」と書かれた丸いボタンのようなものが空中に浮かんでいた。
そのボタンを押すといきなり、魔法陣のような四角いスクリーンが複数表示される。
その中央には私の名前ー―
そして、わけの分からないことしか書いていない。
GM3:「はぁーぃ。起きている?」
右下になにか動くものを感じて、視線をその場所に向ける。
光でできた、しかし周囲からは暗くなっている半透明の四角いスクリーン。
そこに水色で書かれたメッセージが現れる。
そこに手を当てるとそのスクリーンをすり抜けた。
そのスクリーンは触れられない何かで出来ているらしい。
混乱する頭をさらに混乱させるようにそのメッセージは続く。
GM3:「あれ? 反応ないな…。聞こえて無いのかな? もしもーし」
私はつぶやいた。
ジア :「なにこれ…」
おそるおそるそのつぶやいた言葉。
それがそのスクリーンに載り、私は驚いた。
GM3:「あ、聞こえた。聞こえた。いきなり召喚してすまないのです。どう調子は?」
ジア :「これは…、何?」
GM3:「あぁ、メッセージウィンドウだけど?
パーティや中の人と話すときに使うんだね。
練習すれば口に出さなくても書き込めるし、
キーボードウィンドウを出せばもっと簡単に書き込めるのです」
ジア :「いや、そういうことではなく」
GM3:「えーっと、つまりこれは勇者として召喚したときに自動的に付与される副作用、なのです」
ジア :「あなたは誰?」
GM3:「我は≪さいてーの魔王≫。さきほどの召喚の場にいた少女といえば分かるかな?」
ジア :「あのお面の――」
GM3:「あぁ記憶は確かなんだね。
とりあえず喜んで。
今のキミはスキル使いとして最強だから。
俺TUEEEE-だから。
来週……、て分からないか。
6日後になったらタッキーも呼ぶしとりあえず楽しんでよ?
じゃ…」
ジア:「ちょっ……」
その書き込みの後、GM3はそれ以上メッセージを残すことは無かった。




