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団長自ら稽古をつけてくれるそうなので、騎士団に再びお邪魔しました。
父は仕事があるので途中で別れた。
たまにすれ違う騎士のお兄さん達に挨拶をしながら通ると、みんな頭を撫でてくる。
あ、父に初戦で戦った人だ。
あの人もイケメンだわ。
まぁ、父と私には負けるけど!なんてね!
「よお。やるぞ、ウィーク」
団長がいきなり後ろから頭をグリグリと硬く大きい手で撫でてくる。
もう、なんでみんな頭撫でるかなー。
チビだからか!?
「お久し振りです。今日はよろしくお願いします」
「ははっ、相変わらず礼儀正しいガキだな。そう緊張すんな。肩の力抜けよ」
「はい…」
偉い人と歳上には腰が低いのは前世からの性分なもんでね。
「あとな、今日はお前の他に俺の娘も一緒なんだが、良いか?」
リリーナちゃんが団長の後ろから顔を覗かせる。
「はい。僕は構いません。…リリーナさん、お久し振りです」
「ひさしぶり、ウィーク君。今日はよろしくね」
「お前の話したらきた!…ってぇな、何すんだ!父親蹴んな!」
団長が後ろからリリーナちゃんに脹ら脛を蹴られて痛がっている。
おもいっきり蹴ったようだ。痛そー。
「だ、大丈夫ですか?」
「あぁ、いつもだからな」
いつもかい!?
「よけいなこと言うからだ、バカ親父」
舌をべーと出しながら団長に言うリリーナちゃん。
「はぁ…まぁいい。やるぞ、ガキども」
ため息を吐いた団長はスタスタと歩いていく。
うう、緊張してきたな。
紛らす為にリリーナちゃんに話しかけるか。
「リリーナさんはいつから剣の稽古を?」
「あの対抗試合の時からやってる」
「俺が優勝してから、な」
ドヤ顔の団長。
すごく…大人げないです…。
「それが理由じゃないから」
ばっさりと否定するリリーナちゃんに、ショボくれる団長。仲良いわね。
そして、リリーナちゃんは私をチラッと見てきた。
「 …何かしましたか?」
「いや、何でもない」
なんか、対抗戦(この間)より大人しいというか。
凛々しくなっていませんか?
小麦色の肌は変わらず、ポニーテールにタイトなズボンの容姿もそうだが、雰囲気が違うような。
まぁ、いいか。
「うし!やるぞ、まずは体慣らしてからな」
外の練習場には騎士が疎らに居るが、私達には目もくれずに訓練をしている。
よし、私も頑張るか!




