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三夜
その白い煙のようなものは形を変えて、高速の上を舞うように動き始めた。
次第に私の居るマンションとの距離が近くなってきた。
タカシはすでに私のベットルームへと姿を消している。布団を頭からかぶっているのだ。
白い煙は白い塊になってなおも近づいてくる。
不意に冷たい風が吹いてきた。辺りを照らしている青白い光が消えていく。
街の信号機や車のバックライトの赤い色、建物の隙間から漏れて見えるネオンの木漏れ日。
厚い雲が月を隠したのだ。あの白い塊も夜の闇に消え去っていた。
しばらくすると、ポツリポツリと雨が降ってきた。
夜の街は少し熱帯夜から開放されるようだ。
タカシはあのまま布団をかぶったまま、朝を迎えることになった。
お陰で私はソファーでごろ寝だ。
朝日が顔を出し、辺りが明るくなるとタカシは部屋から出てきた。目の下のクマが痛々しい。思わず、笑った。
タカシはそのまま朝食も取らずに出て行った。
私はトーストしたパンにたっぷりのバターを塗り、口にくわえながらベランダに出た。
昼間の高速は戦場のように五月蝿い。夕べ、例の白い煙を見かけた場所を見た。
いつもと変わらず、車が通り過ぎている。
「あれはなんだったんだろう」
首を傾げながら私は部屋に戻った。雨上がりの朝はすでに蒸し風呂の兆候を示していた。




