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022/100 写真

やっと彼が登場するのかー!!

ここから話が大きく動きます!!!

 帝国があるのは王都の西側枯れた世界樹の根元。


 王都は西側から攻撃を受けた。


 外壁西門は崩落していて街も半壊状態になってしまった。


 逆に東側の建物は戦火に巻き込まれずにそのまま残っている。


 僕の家もしっかりと残っていた。


「あー、もう服まで臭くなっちゃいましたよー」


「まあいいじゃないかシャルル。

 無事に僕の家まで辿りつけたんだから!」


「それにしても…

 お世辞にもいいお家ですね、とは言えないですわね」


 僕の家は木造の平屋で物心ついた時にはここに住んでいた。

 ちょっと古びてるけど…


「別にいいんだよ。

 ご飯食べて寝るだけなんだから。」


 水路から階段を上り、裏口から家に入った。

 中も魔物が侵入した形跡はなくそのままだ。


「結構中は綺麗にしてるじゃないですかーご主人様。

 ってこの人じゃないですか?

 ベアトリスさんって」


 シャルルが壁にかけられたコルクボードを覗き込んでいる。

 

「とっても仲良さそうですよー!

 ご主人様の彼女…にしてはちょっと身長差があるか。

 お姉さんですかね?」


 はいはい、どうせ僕は小さいですよ。


 僕も壁の方へ行きコルクボードから一枚ずつ写真を回収する。


 この家で一緒に夕食を食べてる写真。


 天気のいい日に草原でのんびり寝転んでる写真。


 城の晩餐会で美しいドレスを着てグラスを持って頬を少し赤らめている写真。


 そして僕が伝令係の辞令を受け取った時の写真。

 僕はその写真に抱きしめられて写っている。


 どの写真の僕もその人も、とても楽しそうでキラキラして見えた。


 僕の表情を見ればどれだけ大事な人だったのかは分かる。


 でも写真を見ても何も思い出す事はなかった…


「ご主人様、そろそろ日が落ちます!

 急いで帰りましょう!」


「そうだね。

 いこう! シャルル!」


 僕が扉を開けたその時だった。


「この日を待ちわびたぞ、アルト。

 お前に、その恩恵は相応しくない…

 ここで死んでもらう!」


 逆光で顔は見えないけど水路の向こう側から声が聞こえる。

 そこには僕と同じぐらいの背丈の妖精を連れた赤髪の男の子がいた。


「ご主人様、厄介な相手に目をつけられましたね。

 あいつは 使徒(アポストロ)というやつですわ。

 あたしの知らない妖精を連れてるからおそらく三神トリニティルの使徒。

 何らかの恩恵が与えられています!

 注意してください!!」


 僕以外にも恩恵を持つ者がいるのか。


 でもなぜ僕を狙ってくるんだ?


 神様の使徒が魔王軍と手を組んでるって事なのか!?


「来い!ホブゴブリン共!!」


 掛け声と共に十体ほどのホブゴブリンが出現した。


「準備はいいかい、プウルプウ」

「はい。我が主」


「「我が神に与えられし恩恵の力! 強化(ライジング)!!」」


 赤髪の子とそばにいる妖精さんが恩恵を発動した。


 ゴブリン達の体が赤く光り輝き、急激に巨大化していく。

 光が収まるとそこには見覚えのある魔物がなんと複数体出現した!


 クロフォードさんを蘇生してやっと倒せたあの魔物…


 ゴブリンロード!!


 それが十体も!?


「試練も受けずして恩恵の力を手にしたお前はすべての使徒の敵だ。

 それが主神の恩恵とはなんとも罪深い…」


 僕に対して向けられる激しい憎悪を感じる。


「私の能力は強化、対象のランクを一時的に上昇させる…

 この恩恵を受ける時に私が願ったのはお前の死だよ、アルト!」


 ゴブリンロードが一斉に僕達に襲いかかってくる!!


 誰かを蘇生する時間はない!!


 どうする!?


「キュリオス! 止めなさい!!」


 ズババババッ!!


 聞き覚えのある声と共に上空から無数の矢が現れ魔物達を足止めした!


「誰だ貴様! 

 なぜ私の名前を知っている!?」


「あなた、まさか…

 はぁ、本当に代償とは皮肉なものね。」


「ファリスさん! 

 どうしてここに!?」


「アルト君、シャルルちゃん! 

 よかった無事みたいね!」


「怪我はもう大丈夫なんですか!?」


「話は後よ!

 ここは私達に任せて東門へ向かって!」


 ファリスさんの他にエルフの弓使いが複数人いる。

 僕達はこの場を任せて東門へ向かった。


 上空には飛竜が舞う。


 東門へ向かう途中、複数の獣人族の戦士が魔物と交戦していた。


 一体何が起こったんだ!?


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いわしちゃんより!


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