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わんこのおまけで転生ライフ!  作者: 永遠の自由人
11/21

経過観察

 



「《起きた途端に魔力制御のご披露か?…自慢なのかよ、ちくしょう》」


 ルカくんが愚痴ってます。


 目が覚めてすぐにも関わらず平然と魔力カットに勤しんでしまったのですから、まー、怒られても仕方ないですかね。すみません。

 ですが……!


「あのね、皆の視線が凄く変わるの。…だから、最優先事項なのです。」


「《ふふっ、確かに兄姉達はそわそわしてしまっていたものねぇ?これはルカたちが悪いわぁ。》」


 レイさんが私に近付き隣へ座ります。伏せの状態です。


「《今日は私に乗って?たまにはモエと走りたいわぁ。》」


「うん!今日はレイさんに乗る~!」


 皆で何処かに行くときはだいたい走るけれど急ぎの時はハルちゃんに乗せてもらうようになっていた。


 レイさんが乗せたいと言ってくれたので甘えます。


 私がレイさんに乗ったのを確認したディアさんが真っ先に走り始めます。それを追いかけるようにして皆も走り出しました。


 1日ぶりに人間さんの元へ向かいます。足、もしくは腰に怪我を負っていたので動いている事はない。

 …動いていたとしても、私の結界が張ってあるのでマップで確認出来ています。


 昨日位置から全く動いていません。

 ちゃんと結界を理解して動かなかったのか、動けないから諦めたのか。

 …………どちらにしても可哀想ですね。


 あっという間に目的地です。


 昨日のように上から眺めます。

 気配に気付いた人間さんは絶望一色な顔をしていました。


 子供だけならともかく、親までいて3匹が5匹になり近くに居ればそりゃ「これで最期か…」っと諦めたくもなるでしょう。


「《モエ、あの結界はどのくらい持つ?》」


「《ルカくんが噛みついても数分は痛くない程度の堅さで作ったから……もう壊れるかな?》」


 なんとなく、言葉に出さない方がいい気がして脳内会話します。

 そーいえばこれスキルじゃないんですね?なんなんでしょ?


「《明後日まで人間は来れんらしい。それまで結界を維持できる物に張り替えてほしい。》」


「《うん。わかったよー。レイさんあの人の足元に行きたいです。》」


「《あらあら、びっくりしちゃわない?》」


「《替わる?わたしに乗り替え?》」


 ハルちゃんが途端にそわそわします。

 私を乗せるのが好きなのですかね?


「《大丈夫だと思う。この匹数にわざわざ挑発するバカではないとだろうし。またね、ハルちゃん》」


「《わかったわぁ。…捕まってねぇモエちゃん》」


 レイさんがひらりと崖を飛び降ります。ハルちゃんと同じで1蹴りです。


 私たちが降りて来てたので人間さんは身構えていらっしゃいます。


「《そういえば、モエちゃん人間よね?救出に来てくれること伝えてあげるの?》」


 ………確かに伝えられますけど。

 ちらっと横目でディアさんを確認します。

 ………ディアさんがそこまでしてやる気無しって言ってる気がするんだよなぁ。


「《自分の力量のわからない人間だもの。生かして上げるだけで十分なのは確かねぇ。》」


 レイさんは器用に背中に乗った私を見ます。


「《でも、あなたはいつか人間の街に行くことを望むのでしょう?》」


「?!」


 ……びっくりした。いつか行くと決めてた。でも、家族に言った事はないのだ。


「《初めての人間、話してみたいのではないかと思っただけよぉ。》」


「っぐぅ………。つっう。」


 動こうとしたのか人間さんが唸ってます。


 私は悩みました。…はい。

 でも、一瞬でした。

 私は話したいけど話したくないんです。矛盾してますが。

 きっと今はここにいたいからなんだと思います。


 そう思いレイさんの目を見つめながら私は首を振りました。


 意図を理解してくれたレイさんが人間の足元へそっと歩み寄ってくれます。

 私は今張っている結界を解きます。


「……?!」


 怒鳴り声を上げる人ではないようなので、正直助かってます。


 わたしが人間…。だからでしょうか?意図をはかろうとしてくれているのだといいのですが。


 右手を上げ新しい結界を作り出します。

 下+ドーム型のシールドです。思い知りましたから。改良版です!


 張り直せれば用はないとばかりにディアさんが兄姉達を連れて家に帰ろうとします。


 レイさんもそれに続こうと人間さんに背中を見せましたが。


「おい!……お前の從魔なのか?!」


 びくっ!、……っとしました。ええ、この間化け物と言われ話しかけられると思ってませんでした。


 レイさんは止まってくれ私が返事をするのを待ってくれているようです。

 ええっと、違うので首を降るのはいいでしょう。


 ぶんぶん!


 勢いよく首を振ります。あっ首痛っ!


「…………言葉は、わかるんだな?!…頼む!薬草を採集し、薬を作りたい。………っ。…動けるようになる薬が明日までに出来ないと、このまま一生歩けなくなりかねないんだ。」


 じっと、目が合います。えっと、えっと。ど、どうしたら?


「《あら、治して上げたら良いじゃない。その場から動いて結界から出て死ぬなら、こちらの知ったことではないものぉ。》」


 …うーんと?いいん、ですよね?


 えー。ナビさん!開示用の回復魔法はLv.5でしたね。その回復どうやったら使えますか?!


【回復魔法Lv.5!!!っと念じて使うと発動出来ます。】


 ……冗談ですかね?


【ええ、冗談です。】


 えっ?マジで冗談なんですか?!


【はい。ステータスの開示は隠蔽できますが、能力を隠蔽する事はできません。あくまで弱いふりをするなら「このくらいなら弱めなんじゃない?」の感覚で、さらに魔力を少なめで使用するしかありません。】


 ふ、ふむ。通常どのくらいで弱めの回復魔法だろうか?15くらい?を推定してー。5で行こう。うん。大丈夫そうですかね?ナビさん!


【そのくらいあれば十分と思われます。】


 おっしゃ!ほんじゃー…いきますよー!


 また右手を上げ回復魔法を発動します。


 ……回復魔法って発動したときにちょっとポカポカするのが好きです。


 っと、目安の5に届きました!止めです!


 人間さんは回復魔法で顔色が良くなりました。

 ふむ!成功したようです。


「《行こう、レイさん。》」


 頭を軽く下げ、放心した人間さを置いていきます。





 いやー、いいことすると気分がいいですよね?!

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