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127話 出会い

 

 ホンイツとあたりを探索していたら、異世界転生者の男性。

 出会ったことはあるがレイニーに月へ連れていかれたりしたせいでまともに話せなかったのだ。

 でも俺よりもホンイツに視線を向けている。


「……なんでここにホンイツが」

「ホンイツこの人とお知り合いで?」

「レイニー同様かな、飼ってた異世界転生者の1人」

「てんめぇ――ッ!!」


 胸倉を掴まれるホンイツ。


「お前ほんっと異世界転生者たちから嫌われてんのな」

「こんな付き合いかたしてくる君が異常なんだけど」


 さて、そんなことより状況把握が先だ。

 急に現れた異世界転生者の名前はトング・ハッサムというらしい。

 分かりやすくていいかもしれないが俺なら嫌だその名前。


「108代目の転生者で【スキル:マジックハンド】の持ち主だ」


 遠くのものを持つことや、大きな手で魔物を殴ったりできる。

 少々使いにくい時もあるが異世界転生者としては並みに強いらしい。

 唐突にこの銀世界に連れてこられて困惑していると同じ状況を語ってくれた。


「そうか」

「だが、食料もなくて今はろくに動けねぇ」

「ホンイツ見張り頼む、俺についてきてください」

「あのホンイツが誰かの下につくわけが――」


 ホンイツの作ったスノウゴーレムの兵隊は今朝の簡易小屋までの道を作った。

 トングさんの具合が悪そう。急いで運び【スキル:コンロ】で焚き火に再び火をつけた。

 昨日と同じ手順、【スキル:ろくろ】【スキル:小豆】【スキル:かきごおり】でお汁粉を作って3人で身体を温めた。


「一つだけ言えることは、あの女の仕業だってことだな」

「そ、れは誰のことでしょうか?」

「フラワールだよフラワール!!」


 フラワールは異世界転生者で魔物をすべて滅ぼす過激派組織のリーダー。

 ティラノと言われなくて本当に良かった。

 内心けっこうドキドキしていたのだ、彼女が暴走でもしていたら俺にはとめられない。

 もちろんレイニーだってティラノ相手に戦うのは無理あるだろう。

 そして気付いたことがある。


「俺、フラワールさんのスキルについてそういえば知らない!!」

「強烈な植物スキルを使う」

「パンジーさんみたいな?」

「あんなひよっこお嬢さんのスキルじゃあない、とんでもない爆発を飛ばしてくる植物とか操れるんだ」

「でも速いだけならレイニーは回避できるハズ」

「植物の種にそっくりで小さいから服とかに付着されて爆発されると、救助されてもその衝撃でふっとぶことがあんだよ」


 誰かが俺を爆発から助けようとしてこんなところまで吹っ飛ばした。

 納得、【スキル:ひきよせ】が使えるシャックには俺に気づいて連れ戻してほしかったところだ。

 連絡もまっったくこない。


「納得」

「……久しぶりに食事なんかしたけど美味しいね」

「おまえ娘に喰わせてないで自分もちゃんと喰えって」

「は?―――娘!?」


 しまった、口を滑らせた。


「いや息子です息子さんです」


 危ねぇ、女の子だってことは隠してるんだった。

 これについては王様としてしっかりしなければ。

 男尊女卑のあるニカナで女としてやっていくのキツイらしいからな。


「国王が交代したと聞いたが本当に作ってやがったのか――」

「可愛いよ」

「息子に手ぇだしてないだろうな」

「手ぐらいあげてるけど」

「てめぇッ!!」

「チガウソウジャナイ」


 突如悲鳴が聞こえた、女性の声で。

 ミステリーアニメで死体発見してきゃああああって感じ。

 発見したのが死体ならむしろいい、魔物はまずい。


「熊とかなら瞬殺できるよな!?」

「はいはい、助ければいいんでしょ」

「……このゴミクズを手名付けてんの?」

「友だちだから助けたら助けかえしてくれるんだ」

「とも――だち?」


 2度見された。


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