122話 遊園地ダンジョン5
俺は気が付けばクイズ番組のセットみたいなアトラクションのなかにいた。
二人一組となり目の前には解答するためのボタン。
わくわくした顔のレイニー。
「このアトラクションやったことないので楽しみです」
「隣に雰囲気最悪の組み合わせができちゃっただろーが」
俺とレイニーの横にはガゴリグさんとホンイツが一緒になってしまった。
俺が気まずいので出来れば早急に終わらせて脱出したい。
パンジーさんが困った顔をしている、1人かと思ったらウルフが顔を出した。
「くぅ~ん」
「……これ内容によっては100%クリア無理にならないか?」
「だから帰れって言ったのに」
「帰したあとどうする気だったんだよ?」
「こんなの僕の人形なら問題ないでしょ」
「人数にカウントされるの?」
「僕はそもそも人数が足りないから、無理だと思ってたんだけどねぇ?」
「え?」
人数を数えてみるが、何度も数えなおしたが指定されている人数に達している。
首をかしげる俺にため息まじりに意味を告げるホンイツ。
「はぁ……君のとなりにいる存在がカウントされてるだろう?」
「そういえばそうですね、影の分身である私でもカウントは一人なようです」
「呑気な張本人だな」
「いいんですよ、分身なんてもう些細なことですから」
これが本当に漫画やアニメならとても感動的なシーンなんだろうな。
ホンイツとガゴリグの問題よりも重要な問題に直面してそれどころではない。
さらにいうとウルフが犬とか、そういうことも一切関係なく俺はしかめっ面をした。
「アンタ、その状況でその顔ってどうなのよ?」
「……トイレ行きたい」
「スキルで誘導と思いましたけど、壁型のバリアで閉じ込められていますね」
乗せられた土台から出ようとするとガラスのようなバリアに触れた。
この操作パネルには#1文字ずつ__・__#漢字の入力ボタンがある。
せめてスマホのフリック入力式かキーボードにしてほしかった。
『オールアンサーを開始します』
他の場所からの声が聞こえなくなった。
停電が起きたあとの冷蔵庫の中身ぐらいガゴリグさんのペア、大変なことになりそう。
何て思っているうちにお題が出た。
『一番可愛い漢字は?』
ふざけんなこのやろう。漢字に可愛いがあるのは――いや『可愛い』だし愛とか?
「猫ありますよ」
「確かに可愛い、可愛いけど……」
「押してみますか……反応がないですね」
「〈決定〉のボタンあるぞ」
決定のボタンを押した瞬間に他の解答が出された。
〈猫〉カドマツ・レイニー
〈妹〉シャック・ティラノ
〈犬〉パンジー・ウルフ
〈子〉ケロリンパ・エレナ
〈女〉ホンイツ・ガゴリグ
これいつ出れるんだ。ってか押したボタン元に戻らんのだけど。これ全員違うのが残ったら詰むじゃん。
『強そうな漢字は?』
「心とか強いかな」
「水のスキルが最強だと自分では思ってます」
〈水〉カドマツ・レイニー
〈水〉シャック・ティラノ
〈水〉パンジー・ウルフ
〈水〉ケロリンパ・エレナ
〈力〉ホンイツ・ガゴリグ
どっちが失敗したとかで大揉めしてそう。
答えが〈水〉になる問題はもう水で合わせて押せない。
でも多分、これを押したのはガゴリグさん、という感じがする。
『希望がありそうな漢字は?』
「光とか?」
「私が消えてしまいますね」
「魂、心、宝、あとは――魔?」
〈魔〉カドマツ・レイニー
〈光〉シャック・ティラノ
〈宝〉パンジー・ウルフ
〈光〉ケロリンパ・エレナ
そしてホンイツとガゴリグの解答は予想外だった。
〈光〉〈猫〉〈妹〉〈魔〉〈心〉〈水〉〈金〉〈星〉……キリがないぐらい大量の解答である。
でも、その意図だけは伝わった。




