誰かと誰かの話
「あの…。ピンクブロンドにピンクの瞳をした伯爵令嬢が今年入学してきました」
「ピンク!?」
「ええ。一番確率が高いかもしれないと、以前おっしゃっていましたよね。調べたら弟もいました」
「弟…」
「…お名前が、ヒロイン、でした…」
「ヒロイン?名前が?」
「はい。ヒロイン嬢です。この国では大変珍しい名前だと思います」
「まじか」
「まじです」
「何で一年生?」
「ゲームでは、十歳には殿下の婚約者はエルヴィーラ嬢と決まっていたのですよね?」
「う、うん」
「だとすると、スーリヤ嬢などの婚約者候補は我々と同学年で入学していましたか?」
「あ、あぁぁぁぁ!してない、してないよ、多分!いなかったと思う!!」
「入学希望者が多かったので後回しになった令息令嬢がいるはずです。おそらくですが、普通の伯爵令嬢では後回しになったのではないかと」
「なんたること!!ヒロインおらんかったんかい!!」
「そうなりますね…」
「イベントどうするの?魔法演習の合同授業とかないの?」
「ないです」
「あぁぁぁぁぁぁ!!どうすんのさ!!」
「……わかりかねます」
「まぁ、でも実際にもうベルンハルトと仲良くならなくても良いか。もう最悪の事態は避けられているみたいだし」
「…そうですね。特に接点も生まれなさそうですし、放置でもいいですか?」
「いいと思うけれど、一応注意だけはしておいて」
「わかりました。毎日院内を徘徊していて、不気味なんですよね…」
「たぶん、イベントを起こすためだと思う…。現実で考えると、徘徊癖になるのか…」




