おまけ 男子寮
「我らのエルヴィーラ様が…」
「まさかのハーレム男と婚約って…!」
「いや、待て。冷静に考えるんだ」
「そうそう。元々高嶺の華だった」
「そうだ。事実に目を向けるべきだ」
「何を…?」
「ハーレムが解散されるという事実!!」
「「「!!!!」」」
「まずはお茶会の招待状を手にいれなければ」
「そうだな。一年生は小規模お茶会から始まるから、令息が呼ばれるようになるまで半年はかかるだろう」
「そうだな。大規模お茶会が開催できる二年生を狙うべきだ」
「それでもまだ二年生になったばかり」
「最初は令嬢十人、令息十人くらいか?」
「いや、スーリヤさんが四十人規模のお茶会をするらしいぞ!」
「同じクラスだったよしみで呼んでくれれば、我々にもチャンスが!」
結果、呼ばれた令息は招待された令嬢の婚約者とクリスだけだった。
「クリストフル!!」
「羨ましい!!」
「同志よ、知っているか?」
「どうした、同志よ」
「クリストフル、お茶会の招待状が届き過ぎて困っているらしい」
「そんな馬鹿な!」
「いつの間に!」
「何故だ!」
クリスはポンコツ同好会の令嬢たち全員から招待を受けていた。何だかんだで慕われているクリスだった。




