31話 医者が兎るか坊主が取るか
初めまして、HalToと申します。
31話です。
よろしくお願いします。
「おい!廻くん!藤田くん!起きろ!!マズい、怪我がひどい、救急車を呼ぼう!」
「ん…ここは…!彩さん!?」
藤田が目覚めたとき、早乙女が電話をかけていた。
「あ!藤田くん、やっと起きたか…詳しく事情を説明してもらいたいのだが…。」
早乙女が訊く。
「いや…僕も今目覚めたばかりで何が何だか…覚えてないんですよ。それより…。」
藤井は喪介を見て言う。
「あぁ…。はっきり言おう、君が廻くんをあのような状態にした。恐らく「煙の男」の仕業だろうがな…。」
早乙女がそう言うと藤田が崩れ落ちた。
遠くからの救急車のサイレンがこだまする。
「力を使って罪のない人を傷つけてしまった…!!自覚がなかったとはいえ俺は…なんてことを…!」
藤田は拳を地面に打ち付ける。
救急車が停まった。
「大丈夫ですか!?」
救急隊員が言う。
「彼です。私が付いていきます。」
早乙女が答え、救急隊員は動き出す。
「藤田くん、君の外傷は私が元に戻しておいた。だが分かってるように治療や治癒をしたり促したりする能力ではない。しっかり休め、あとはこちらでやっておく。」
早乙女が言う。
「はい…でも…。」
藤田が言いかけると、
「心配すんな、廻くんは死なせはしない。」
無理をした満面の笑みで早乙女が藤田の肩を叩く。
「行きますよー!」
救急隊員は言う。
「はい!じゃあ、また落ち着いたら連絡する。」
早乙女は乗り込み、救急車は走り出した。
その後、病院にて。
「…もしもし、鎌崎か?早乙女だ。」
早乙女が鎌崎と呼ばれるものに電話をかけていた。
「あ?もしもーし!!彩ちゃん?また仕事??」
「その呼び方をやめろ。殺すぞ。」
鎌崎の返しに早乙女がキレる。
「で…本題なんだが。またミタマ事件の処理を頼む。」
早乙女が言う。
「うぃーっす、了解よ。うまくできたらご褒美頂戴ね~♪」
鎌崎は飄々と答える。
「気持ちが悪い。いいからやれ。頼むぞ。」
「おーこわ、そんなとこも可愛いよ!じゃあ、やっときますわ。」
鎌崎との通話は切れた。
「はぁ…さて、あとは奴と秋本さんに任せて学校に戻るか。」
SHINEというSNSを使って何者かに連絡を取ると早乙女は学校へ戻った。
その日の夕方
喪介は集中治療室に入って何とか一命をとりとめていた。
茉由、九条、翔太が見舞いに来ていた。
「喪介…大丈夫かなぁ。」
茉由が言う。
「どうだかな、今はこの病院とあいつを信じるしかない。」
九条は言った。
「にしても廻…誰にやられたんだ?」
翔太が疑問に思う。
「さしずめ「煙の男」からの刺客だろう。相当強い相手だったんだろうな。」
九条は答える。
「「煙の男」?何の話?」
茉由が問う。
「いやー!これはあれだよ!!ゲームの話さ!!」
翔太が必死に取り繕う。
「馬鹿か…。」
九条は喪介を見つめながら言った。
32話に続きます。




