最高で最悪なかんちがい(3話 2)
来週の10日から2週間、1日2本のペースで出していきたいです。ほんの少しだけ期待して下さい。
僕は女の子に話しかけた。
「どうしたの?」
おそらく小学校低学年ぐらいだろうか、最初は戸惑っていたようだがしばらくして口を開いた。
「お姉ちゃんにバッグ買ってあげたいんだけど....お金がなくて....いつも私だけプレゼントもらってばっかで....」
女の子はだんだんと声にならない声にになっていき今にも泣きそうな表情に変わっていった。
..........
「お兄ちゃんありがとう!」
バッグを買ってあげたら気分が上がった女の子が上機嫌にお礼を言ってきた。
やっちまったー
なんで僕は見知らぬ女の子にバッグを買ってあげてるんだ?
「いや、いいよお礼なんて言わなくて」
そう言って僕は女の子に笑いかけた。
「......」
「どっ、どうしたの?」
僕はなにかやらかしてしまったのだろうか。もしや僕の顔がきもかった?いやでも平均的な顔だとクラスの女子に笑われていたからそれはないか。
僕が勝手に唸っていると女の子は呟いた。
「やっと1人見つけた....」
?
「やっと、1人見つけられた....」
女の子が嬉しさのあまり泣き出してしまったようだ。ぼくが泣かせたみたいに見えるので、周りからゴミを見るような視線を向けられる。泣いていいかな。
「あの....なんかごめんね」
僕がそう言った所で女の子は首を振った。
「違うよ、むしろ感謝してるよ。だってお姉ちゃんのためのプレゼントを買ってくれたし」
「じゃ、じゃあなんで....」
涙を拭いてにっこり笑いながら
「ヒミツ、お兄ちゃんまたねー。お姉ちゃんにあげるプレゼントが2つ揃ったよ、じゃあねー」
「あっ、うん。じゃあねー」
女の子は元気にショッピングセンターを飛び出していった。
小さい子の言うことはわからんなー。
なんで僕は女の子を助けたんだ。冴木さんにいいところを見せようとしたからなのか。はたまた冴木さんに対する罪滅ぼしの気持ちを向けたのか。あの女の子を利用したみたいで嫌な気分になってきた。
そうして僕はショッピングセンターを出ようとして気づく。
あっ、冴木さん。
僕はデパートの中を散策し始めようとしたところで、偶然冴木さんと目が合った。
....いや、ずっと見ていたのだろうか。
笑顔のまま全速力でこちらに向かってきた冴木さんに、またも逃げ出しそうになるが逃げ出す前に冴木さんに肩を掴まれた。
....あっ、ヤベッ。
「今、帰ろうとしたよね?」
「そっそっ、そんなわけけけけけないでひょう」
「凱くん、正直に言ってね」
「申し訳ございません!」
言葉は違うが、野球部の気迫の込もった礼を披露した。
「戻ってきてくれたのは嬉しいけど、帰ろうとしちゃだめでしょ....前は本当に帰っちゃったし」
「申し訳ございません....なんか場の雰囲気的に....」
「もうやんないでよね。ていうか凱くんそこまでの隠キャだったの!?」
冴木さんが僕の発言に目を丸くした。
「いっ、いやそういうわけじゃ」
「そんなにひどい顔じゃないよ、凱くんはけっこー良い顔つきなんだから自信持ちなよ。良い性格は良い顔からって言うじゃん」
「言わないよ、てかその理論ブサイクに人権ないよね」
それにイケメンにも陰キャはいるはず....! はず......。
「そお? でも凱君けっこー良い顔つきだよ」
あんたクラスの女子と平均的だって言って笑ってたやろが! でもなんやかんや好きな子に褒められるのは嬉しい。にやけちゃいそうだ。
「まぁ、いいや。で、どうする?」
冴木さんが僕に問いかけてきた。
いつもより長いすね、まぁいつもが短すぎるんでしょうが。普通の物書きさんならこのぐらいの字数で短いんでしょうね。




