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帰還
地下道の突き当りにある梯子の上は、木製の板で塞がれていた。
ヤコブとパウルスは順に梯子を登り、それぞれ聞き耳を立てたが、結局は何もわからなかった。
その先が屋内なのか、屋外なのか。
また敵兵がいるのか、いないのか。
ともかく、ここから先の様子を窺うのは危険が過ぎる――そう二人の見解は一致し、ここで引き返すこととなった。
そのころ野営地では、カエロヌと傭兵団との共謀の話が、ブラナテラの将軍クリストフォルスを介し、スクドゥマ軍の大将の耳まで届いていた。
スクドゥマ軍の大将は、それを知って愕然とするとともに、ブラナテラ兵の働きに相当な敬服を、そして感謝の意を示した。
そして至急、何か手を打たねばならぬ状況ではあったが――もう夜も深い。
それに、予め強攻に出る手筈であった、翌日の夕刻を期限と見れば、多少の猶予はある。
スクドゥマ軍の大将は、まずはその腹心たちを呼びつけ、この先どう動くべきかを議論した。
――そこへ来て、ヤコブとパウルスが、隠し通路の発見という事実を持ち、帰還した。




