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揺さぶり
スクドゥマ軍はナゥラ城に対し、ナゥラの市街地とは別方面の平原に野営の陣を敷いた。
かくして、ナゥラ城を眼前に臨むスクドゥマ軍、対し、城内にて防衛に徹するカエロヌ軍、という構図が出来上がった。
そうしてスクドゥマ軍がまず試みたのは、開城交渉であった。
つまり、カエロヌへ降伏を促したのである。
が、カエロヌ側はこれを拒否。
そしてスクドゥマ軍は次なる行動、すなわち強攻の準備へと、舵を切った。
また矢文を放ち、準備が整い次第、強攻に出る旨の声明を、カエロヌへと突き付けた。
――しかし、スクドゥマ軍はその日のうちに攻撃を仕掛けようとはしなかった。
敵に揺さぶりをかけに出たのである。
先に述べた通り、『準備が整い次第、強攻に出る』――こう、あえて曖昧な表現を用い、まずはカエロヌ軍が警戒するように仕向けた。
そのようにして緊張を解かせないまま、丸三日間放置して疲弊を誘ったのち、四日目の夕刻に強攻を開始する――これが、スクドゥマ軍の計画であった。
此度の戦は、軍事力の勝負であると同時に、駆け引きの要素を大きく含んでいた。




