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剣帝と呼ばれた一兵卒  作者: もやひと
レクスパトリアの戦い
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堅牢

 カエロヌ軍は市街地への侵入を躊躇した。

 スクドゥマ軍がいやにあっさりと後退したため、警戒を示したのだ。

 しかしカエロヌ軍は、程なくして、市街地への進軍を開始した。

 スクドゥマ軍が断続的に、弓と魔法による攻撃を仕掛けたためである。

 それは小規模に、また不定期的に行われた。

 そのため人的な損害こそ微々たるものであったが、そうなるとカエロヌ軍は一時も警戒を解くことが許されず、かつ、一方的に損害を被り続けることになる。

 すると、どうなるか。

 全体が疲弊し、その士気が著しく低下するのだ。

 結局、観念したカエロヌ軍は、その歩を進めた。

 そうして予定通り、市街地へと敵軍をおびき寄せたスクドゥマ軍だったが、しかし――堅い。

 カエロヌ軍の布陣、その堅牢さが、尋常でない。

 長槍を全方向に構え、進軍するカエロヌ軍の姿は、さながら針鼠。

 スクドゥマ軍が市街のうちに用意していた撹乱の手も幾ばくかの効果をもたらしはした。

 が、布陣の外側を少し乱したところで、また内側から槍兵が湧いて出る。

 スクドゥマ軍は、攻めあぐねていた。

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