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天王山
ルドヴィクスは動いた。
まずは即座に自陣の配置、その全てを組み替えた。
また事前に立てていた作戦を放棄、新たなものへと変更し、それを自ら各隊に通達。
そしてその通達が済むや否や、全軍へ響き渡る大声にて、宣言した。
「私が前線で総指揮を採る! 此度の戦にて勝利を掴むのは、我らが誇り高き、ブラナテラ軍である!」
大将の熱狂的なその言葉に、ブラナテラの兵士たちは刺激され、その士気を高揚させた。
しかし、これより起こる作戦行動――それはおよそ、傍目には無謀とも取れるものであろう。
だが、ルドヴィクスが今日までに積み上げてきた、数多の経験から来る第六感が告げていた。
この会戦こそが、ブラナテラ対リーベルタの――すなわち、この、国同士の争いの、恐らくは天王山――。
危険は百も承知。
狙うは、決死の一点集中突破。
電光石火の突貫作戦、始動である。




