41:心配性
サブタイトル、本当はもっと長くてですね…
41:クールなイメージ崩壊!極度に心配性なルシファー(リリス限定)
なのです。(笑)
特に何をするでもなく、ただリリスと2人で他愛のない話をしていただけだったが、それだけでとても心安らぐ時間を過ごせた。
湖に行かなかった日、というのは数年ぶりのことだ。
普段、この部屋に留まり続けると窒息死してしまうほどの息苦しさを感じる。
それがまるで嘘のように、楽で……落ち着く。
しかし、夕日が部屋の中に差しこむ頃、大切な約束があるからと言ってリリスはどこかに帰ってしまった。
その後、リリスがいなくなるとすぐに息苦しさを取り戻した部屋。
湖に行こうか迷ったが、ここで時間が過ぎるのを待った。
もしかしたらリリスに会えるかもしれない、という期待を抱きながら。
闇と静寂に包まれた深夜。
ガタンっと部屋の扉の開く音がして、眠りの浅い俺はすぐさま覚醒した。
こんな夜中にいったい誰が…。
「ルシファー、 」
それは遠慮がちなリリスの声だった。
「ん? どうした、こんな夜遅くに… 」
返事をしてやると、走ってこちらに向かってくる様子が足音で分かった。
それにつられて俺もベッドから急いで降りる。
「一緒に…隣で、寝てもいい? 」
いきなり何を言い出すのかと、思考と動きが固まってしまったが、なんとか立て直して返事をする。
「…あぁ、 」
声がやや裏返ってしまった。
誰かが傍に居て一緒に眠りに就く、という記憶はない。
幼いころ母に添い寝された記憶なんてものは一切ないから。
無論父にも。
だからどうしたらいいのか、分からないので困る。
……一緒に寝るなら、必要なものは何か。
布団は今あるのできっと大丈夫なはずだ。
ベッドも大きいから(キングサイズ)、リリスが寝返りを打っても問題ないだろう。
枕は……。
俺の枕は結構大きめだから、リリスは寝苦しくなってしまうに違いない。
まして寝返りをうったときに枕が邪魔で息が出来なくなってしまったら大変だ。
「ちょっとここで待っててられるか? 」
頭を撫でながら言う。
何度も頷く愛おしいリリスを置いて部屋を飛び出した俺が向かった場所は、使用人が寝泊まりする場所。
基本的にここの使用人たちは皆住み込みで働いているので、狭いながらも部屋が与えられる。
その部屋に行けば枕くらい、なんとかなるだろう。
人と話すのはただただ煩わしいだけだが、リリスの為だと思うとそんな気持ちは一瞬にして消えうせた。




