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『香りの招待状』  作者: 西崎小春


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あとがき

ここまで『香りの招待状 ― LuxeAgeha ―』を読んでくださり、ありがとうございました。

この物語には、特別な事件も、壮大な戦いも登場しません。

ただ、夜の街と、香りと、そして人の心だけが登場します。

LuxeAgehaという場所は、物語の中では店のように描かれています。

ですが、本当に店なのかどうかは、はっきりとは書いていません。

もしかすると、それはどこかの地下にあるのかもしれません。

あるいは高層ビルの最上階にあるのかもしれません。

あるいは—— 誰かの心の中にだけ存在する場所なのかもしれません。

人は、美しいものに惹かれます。 理由は説明できなくても、気づけば目を向けてしまう。

香りもそうです。 記憶と結びつき、 忘れていた感情を静かに呼び起こします。

この物語を書きながら、私はずっと考えていました。

人の五感や欲望、 そして想像力が重なったとき、 現実と少しだけ違う

世界が生まれるのではないか、と。

LuxeAgehaは、そんな場所として生まれた物語です。

もしかすると、 あなたの街にも、似たような扉があるかもしれません。

看板は読めない。 意味は残らない。 それでも、迷わない。

香りに導かれたときだけ、 その扉は見えるのかもしれません。

もしどこかの夜で、 ふと不思議な香りを感じたとき。

そのときは、少しだけ周囲を見渡してみてください。

もしかすると、

そこに金色の蝶がいるかもしれません。

そして—— 別の扉が、静かに開いているかもしれません。

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

また別の夜で、お会いできれば嬉しいです。

西崎小春

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