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気づきは突然訪れた

閲覧ありがとうございます!


突然ネタが浮かんできたので書いてみることにしました。


それではどうぞ!

 俺には娘がいる


 高校生になったばかりの自慢の娘で、母親譲りの綺麗な黒髪と顔立ちの娘は物心つく頃からやけに頭が良かった。


未来(みらい)ー!こっちだぞー!』

『だぁ』(真っ直ぐこっちに来ながら)

『おお!いい子だ!!よしよし!!』


 まぁここら辺はよくあることだと思うだろう。だがそれからしばらくして3歳のころだったか?いや2歳5ヶ月の時だったかそこら辺から未来は言葉を喋るようになった。


『ぱぱ』

『へえっ!?もう喋った!?』


『ごはん』

『しかも自分でご飯の催促まで!?』


 当時の俺は未来は天才な子なんだと思い素直に喜んでいたけど、今思えばそれも変だったか……

 で極めつけがこれだ。あれは未来が小学校に入学してからのことだったか……


『お父さん』

『どうした?未来?』


『お父さんは【○○商社】について知ってる?』

『あんだって?』

『知ってるの?』

『い……いや?そんな会社は聞いたことは無いけど……』


『……そう、ならいいや。ごめんねお父さん変なこと聞いて』

『あ、あぁ……うん大丈夫だよ……うん……』


 あの後調べてみたら【○○商社】という会社がうちの会社の取引先に上がってきた。俺はそこと取引すべきかどうか悩んでいたら未来が


『お父さん……悪いことは言わない、その会社はダメ』

『え……?でも……?』


『お願い』

『……アッハイ』


 正直そこと取引しても得られる利益が他と少ないのでもっと他の所と取引をするようになったけど、……あの時の未来の表情はどこか悲痛な感じがしたから思わず狼狽えたけど、今思えばあれも決定打なのかもしれなかった。


 後の知ったことだがこの○○商社、何と裏で裏社会の連中とつるんでいたことが判明した。しかもたちの悪いことに関わった会社に一方的な商談を取り付けることや売春の斡旋等かなり違法なことをしていたらしく先日経営陣がまとめてムショにぶち込まれたそうな。


 ……未来はどうやってこれを知った?


 そう思うのも無理はなかった。というのも未来は他にも数々の予言をしていたのだ。

 例えば競馬の三連単をピタリと当てて見たり(夕飯がしばらく豪華になった)、

 小学校低学年にしてはやけに計算が速かったり、中学生か高校生レべルの漢字が書けて読めることや



 ある日も

『なんで!? まだB.O.Y.S(ボーイズ)が結成されてないのよぉ!!』

『あー未来? それは……一体?』

『……あっ! いや、その、何でもないの! うん! 何でもないの!!』


 因みに【B.O.Y.S】も数年後に結成されるアイドルグループなのだが、どうあがいてもこの時の未来がそれを知るすべは無い。



 ……話は変わるが俺は、自他ともに認めるオタクだ。その中で俺が好きなジャンルは異世界転生物だ。


 このジャンルにおける主人公は大抵幼いころから前世の記憶を持っているのだ。

 そうして彼らは前世の知識を使って異世界で無双するというのがお決まりだ。俺はこういうのが好きなのだ。


 だからこそその知識が俺にある確信を持たせた。


 ひょっとして俺の娘、転生者なんじゃね?と

 更に気づく


『もしかして……この世界……未来のいたところでは……二次元の世界なんじゃね?』



 確かに今まで生きてきた中で度々ニュースでやれ『ガス爆発』だの『自然発火現象』に『神隠し』等と騒がれているが、よくよく考えてもその頻度がおかしいことに気づいた。


 何だよ週一で爆発する施設って……そんなに爆発したらガス会社潰れるわ!!

 それにこの国は割と平和なはずだが、ごくたまに怪我している少女や青年が夜中に足を引きずっていたりしていたのだ。いやもう黒じゃねえか!気づけよ!俺!!


 そういえば未来が言ってたな……


『お父さん、私この高校に行きたい!』

『うーん?どれどれ?……【国立黎明(れいめい)学園】???』


 ……多分、そこで『原作』とやらが始まるんだろうなぁ

 もう名前からしてもそう感じる……というか今までよく気づかなかったな俺


 他にもあった。


 今はもう亡くなった未来の母……俺の嫁さんの美玖(みく)のお義父さんに結婚前の挨拶をしようとしたときのことだ……


『お義父さん!娘さんを嫁にください!!』


 目の前の未來の父親……天王寺 巌(てんのうじ いわお)から途轍もない威圧感と得体の知れない何かを感じたんだったな……


『ほぅ……? 貴様……死にたいようだな……?』


 ……このとき俺は巌さんの周囲の物ひび割れていく音を聞いたのだが、俺は只の幻聴だと思いつつ冷や汗を流したものだ


『(やばい!殺られる!!)』

『父さん止めなよ……大雅(たいが)に手を出したら……私も黙ってないよ……?』


 あっ、自己紹介が遅れたが俺の名は桐生 大雅(きりゅう たいが)だ。


 この時美玖からも謎のプレッシャーを感じると共に何かがはじける音が聞こえた気がしたが、今思えば本当に物も壊れてたし、俺が見えてないだけで美玖と巌さんの間に何かしらの衝突があったんだろうな……※本当に起こってました


 そこから紆余曲折あって未来が産まれたが……美玖は出産後に体調が悪化してこの世を去ってしまった


『あなた……ごめんなさいね……未来を……』

『待ってくれ……ッ! 俺を、未来を置いてかないでくれ!! 頼む……ッ!』

『美玖! しっかりしろ! 親より先に逝くんでない!』


 ……巌さんのあのどこにぶつければいいのかわからずに憤るあの表情は忘れもしない


 で、それからというもの俺は美玖の実家からの仕送りに助けられながらも一人で未来を育ててきたのだ。まぁ……その娘がどうも変でな



 この度高校生になった未来は【国立黎明学園】に行くことになった。


 それにあたっての今日の保護者説明会の際にやたらと目立った髪色だったり恰好をしていたりとコスプレの会場と間違えたのかと錯覚させられたが、説明会の会場であることは間違いではなかった。(間違えであってほしかった……)


 で、話を終えて帰宅する途中で俺はもうあからさまに関わってはいけない何かと遭遇してしまった。


「ぐぅ……おのれぇ……寄ってたかって蠅のように……俺を……ボコボコにしやがって……!」


 道端に何やら真っ黒の本が落ちていた。声の主はこの本だろう。

 ……もしかして俺原作とやらに関わることになるの?

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