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ゆきと春香  作者: のこころ
47/63

その男最低につき




ゴーファイブ国。


人口、国土面積共に世界第2位の規模。


国の中心部には「大五楼(だいごろう)の街」がある。


商業が非常に盛んで、世界各国から商人や客が集まる。また店も豊富で、こっそり開催される闇市(やみいち)では、一般には売っていないレアなアイテムなども取り引きされる。また犯罪も多いので、国の特別軍による取り締まりに力を入れている。





「見つけましたよ…」


薄暗いバーカウンターに寝ている男に声をかけたのは、神崎 龍。




男は、たまにムニャムニャと口を動かし爆睡している。




龍はため息をついてから、「あ!空さん!」と言った。




男は、ビクッと動き、寝ていた椅子からドスンと落ちた。そして直ぐに立ち上がり叫んだ。


「お、俺は何も悪いことしてないからな!」




男は目の前にいる龍と目が合う。




「龍か…つまらんことしやがって…」


男は椅子に座り直した。




「オルセンの兄貴、緊急招集でジェイスの旦那から伝言あるんです!」




「伝言?」


オルセンは、煙草に火をつけた。




龍は、ムーンブルク軍の作戦会議内容を伝えた。





◇◇◇◇





「ほー、そんでその新兵ってのが、3人入隊したってわけか。」




「へい、全員1年後にもう一度集まります。それと、ジェイスの旦那がオルセンの兄貴にとりあえず1回来いと…」




「1年後ねぇ…ところで龍、お前アシックス国で餓者軍中将と戦って負けたんだって?」




「い、いや負けたというか…その…」


龍は、バツ悪そうに横を向いた。




「まぁ、ちょっと気になってな!はっは!」


オルセンは、意地悪そうに笑った。




「あの中将次会ったら、ボコボコにしてやりますよ!」


龍は、鼻息を荒くした。




「オルセン!!」




「!?」




突然の女性の怒鳴り声に、2人はビクッとした。


女性は、スタイル抜群の美女。(推定 スイカップ)




「ふーみんちゃんかー、どうしたの?」


オルセンがニコニコしながら女性に近づいていった。




パーン!!




オルセンは、女性に平手打ちを食らう。


うわぁ…という顔をする龍。




「オルセン!!昨日の夜忙しいって私のデート断っておいて!美沙と一緒にいたのね!!この浮気者!!」


ふーみんちゃんの顔は怒りに震えていた。




「いや!違うよ!あの日は、美沙が相談があるからどうしても聞いてほしいって言うから。」




「嘘つき!!美沙は店の皆に、オルセンといい仲になっちゃったー♡って言い回ってたわよ!」




「いい仲ってのは、きっと相談したりほら!いい友達にって意味で…」




バシーン!




ふーみんちゃんのバックがオルセンの顔面にヒット!




「最低!!!」


ふーみんちゃんは、店を出ていった。




シーンとする店内。




オルセンは、カウンター席に戻り煙草に火をつけ、煙を吐きながらゆっくりと口を開いた。


「…ところで龍、金貸してくんね?」




龍はコケた。





◇◇◇◇





「よし、そろそろ次のステップに進もうかのう…」


ぽん爺が欠伸(あくび)をしながら言った。




昼飯を食べ終わった、ゆき、春香、コーリーは、ぽん爺の言葉に「?」だった。




「ぽん爺さん、次のステップって何?」


春香が尋ねた。




「実戦じゃ。」




「!?」




3人はピタッと止まった。




「ぽん爺さん!実戦って?まさか餓者軍との実戦てことじゃないですよね?」


ゆきは、ドキドキして聞いた。




「ほえ?餓者軍との実戦じゃが?」




「無理無理無理無理無理!!」


ゆき、春香、コーリーは、顔の前で凄い速さで手を仰いだ。




「ふぇふぇふぇ、そうじゃろな、みんな戦う手段が無いからのう。」




「うん!だって攻撃したりする魔法とか私使えないもん!チャンタしか呼べないから無理だよー!」




「私もソッピーしか呼べない…から無理です。」




「僕も、小人交響楽団しか呼べません…戦いなんて…」




「ふぇふぇふぇ、なので3人には、これからそれぞれの戦い方を教えていく…ここからが本当の授業じゃよ。」




3人ともポカーンとなっていた。




「まず、春香ちゃんじゃな。」




春香は名前を呼ばれ、思わず「はいっ!」と元気よく手を挙げた。




「春香ちゃんは、1つの魔法を覚えてもらうぞ。」




「魔法!?やったぁ!強いの?」




「ふぇふぇふぇ、強いぞ、使いこなせれば餓者軍など相手にならんのぅ。」




「本当!?私覚える!!なんて言う魔法?」




「禁じの魔法「ドルテイン」じゃ。」


ぽん爺はニヤッと笑った。




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