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ゆきと春香  作者: のこころ
45/63

帰還




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「ベルさん、ご機嫌ですね?」


ニヤニヤ顔のベルファイアに、いちかが尋ねた。




「いちか!これ!見てみ!」


ベルファイアは、布に包んであった肩当を大事そうに取り出した。




「肩当を何で外してるんですか?肩当の意味がないような…」




「違う!そうじゃなくてだな!このサインを見てみって!」


ベルファイアは、興奮気味に肩当のサインを指さした。




「…ジェイス フックスター?」


いちかは、キョトン顔だった。




「だー!ジェイス フックスターを知らんのか!?」




「うーん、何か学校で習ったような…習ってないような…」




「いいか!いちか!覚えておけよ!我々軍人の頂点に居るお方だ!ムーンブルク軍元帥、ジェイス フックスター!」




「は、はい、覚えておきますね。」




「今日さぁ、ジェイス フックスターと2人きりで話しちゃってさぁ!何か、作戦会議みたいなのしちゃってさぁ!あれ!?」


いちかの姿は無く、ベルファイアの独り言コーナーになっていた。




「話を最後まで聞けよなぁ!!!」




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(ムーンブルク軍…)


いちかは、シャナを見た。




「…お前…闇魔法を…誰に習った?…」


シャナが小さな声で呟いた。




「え!?」


突然の質問内容に、いちかは戸惑った。




「…後で教えろ…」


シャナは、呪文を詠唱し始める。




少し離れた場所に吹き飛ばされたやよいは、大声で叫んだ。


「いちかさん!そいつも敵ですか!!」




いちかは、やよいに首を振った。




兎耳の女性は、腕を組んでシャナを見つめる。


「あなた、だあれ?邪魔しちゃ駄目よお♡」




シャナの足元に黒い魔法陣が現れる。




「!?」




いちかは驚いた。


(闇魔法!?)




「…お前…中将だな…兎女(うさぎおんな)…」




「そうよー、でも兎女は酷いわぁ、中将 あかうさぎ様って言ってね♡」




「…(まと)…」


シャナが呟くと、あかうさぎの身体の全ての箇所が小さな黒い魔法陣で埋め尽くされる。




「うふふ♡さっきの魔法?効かないと思うわよ♡」




「…強血固無限(きょうけっこむげん)…」




「あ゛ッ♡」


あかうさぎは、全身がどす黒くなり倒れた。




シーンとする空気…




いちかもやよいもスノー軍兵達もキョトンとしていた。




「…中将は死んだぞ…この空気は何だ…全く…おい…早く教えろ…娘…」


シャナはイラつきながら呟いた。




「は、はい、闇魔法を教えてくれたのは、ドルイドさんです。」




「…ドルイド…そうか…」




「あのっ!シャナ エッペン様!」




「…何だ?…もう用は無いだろ…」




「あなたの闇魔法を!私に教えて下さい!」




「…何で…私が…」




「お願いします!」


いちかはシャナの手を掴んだ。


シャナは手を払う。


「…気安く…触るんじゃない…南に…闇の祠がある…そこに私は居る…来たければ勝手に来い…」


突然シャナの身体を、黒い炎が覆い尽くす。


黒い炎は丸く渦を巻き、小さく消えた。




「闇の祠…」


いちかは南の空を眺めた。





◇◇◇◇





ぽん爺の授業39日目━━━━━━━━




春香は昼ご飯を食べて、外で休憩していた。




遠くから声が聞こえる。


「春香ー!」




春香は、声に反応して立ち上がる。


「ゆきっ!!!」




2人はお互い走って、抱き合って喜んだ。




「お帰り!心配したんだから!」


春香は、涙を浮かべた。




「うん、心配させてごめんね。」




「ゆきさん!瞬さん!お帰りなさい!」


家からコーリーも飛び出して来る。




瞬は、眠たそうにコーリーに、手を挙げた。




「帰ってきたね!お帰り2人とも!」


空も慌てて家から出てくる。




「コーリー君!空さん!ただいま!」


ゆきは、元気よく返事をした。




「きゃあ!!」


ゆきのお尻を無でるぽん爺。




「うむぅ…ゆきちゃんのケツも無事じゃった…良かった良かった。」




その後ぽん爺が、空と春香にボコボコにされ午後の授業は無くなった。




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