熱い漢
ギィィ…
扉が開く。
「おお!にあよく来たな。」
ジェイスがビックリした顔で言った。
「にあー!久しぶり!」
空が、にあに駆け寄る。
「お久しぶりです。」
にあは微笑んだ。
「ジェイスの旦那っ!俺も居ますぜ!」
「おう!龍も来たか(笑)ふはは!」
「へいっ!ムーンブルク軍の招集とあればたとえ火の中水の中!」
「ムーンブルク軍じゃない人間が、招集に来るってのもどうだろねー。」
瞬が、欠伸をしながら言った。
「まーた始まった…。」
空がため息をついた。
龍の顔が鬼の形相になっていく。
「瞬、てめーとはいい加減どっちが上か分からせてやらねえとなぁ…」
ポキポキと拳こぶしを鳴らし瞬に近寄っていく。
「俺に1回でも勝てたことあったっけ?」
「おもしれえ!!外へ出ろやっ!」
ゆき、春香、コーリーは怖さで部屋の隅に下がっていた。
「あの…2人とも仲良くしましょうよー。」
にあがオロオロしながら言った。
「にあさん!止めないで下さい!このガキだけは分からせてやらねえとならねえ!」
「ガキはお前だろ…ほんとに俺と同じ歳かよ…」
瞬が面倒くさそうに言った。
「うるせええ!!てめえがたまたま軍に入ってるからって上から見てんじゃねええ!!」
「おい…!いい加減にしろ!喧嘩は後でやれ。」
レガムントが一喝した。
「へ、へい。」
龍はしょんぼり後ろに下がった。
「俺は悪くないし。」
瞬は不貞腐れた。
「なんだ?喧嘩終わりか!ふはは!」
「ジェイス、にあと龍にもさっきの話をしないと駄目だろ。ゆきちゃん達の紹介もしないと。」
空が促した。
「そーだな!おい!龍、3人の新メンバーの報告だ!ふはは!」
「え!?マジですか?」
ゆきは心臓がバクバクしだした。
「ゆき、春香、コーリーだ!仲良くしろよ!ふはは!」
ギロっとゆき達を睨みつける龍。
そして3人に近付いてくる。
コーリーは膝がガタガタ震えている。
3人の目の前に立つ龍。
ゆきは目を合わせられなかった。
「御三方!ムーンブルク軍に入隊おめでとうございます!俺は、神崎 龍と申します。以後お見知りおきを。」
龍は、物凄く通る声で頭を下げた。
想像と真逆の態度にゆき達3人は、唖然とした。
「あ、あの私は柊 ゆきっていいます、宜しくお願いします!」
「桐生 春香です、宜しくお願いします。」
「コ、コーリー ミギダスです!宜しくお願いします!」
「ふふ、3人共安心してね、龍はムーンブルク軍には絶対服従なの。危害を加える事なんか無いからね。」
「俺もムーンブルク軍なんだけどね。」
瞬が口を挟む。
「うるせえ!瞬!てめえは認めてねえ!」
ビクッとするゆき達。
「龍に認めてもらっても意味無いから。」
「ぶっ殺す!!」
瞬の言葉に龍が瞬にキレる。
「うわわわ!」
コーリーはうずくまった。
「龍ちゃん!コーリー君を怖がらせたら麒麟さん怒るよー!」
麒麟が龍を睨みつける。
「麒麟の姉御!すいませんでした!」
麒麟に土下座する龍。
「…くだらぬやり取り…まだ続けるのか…用件は解った…ジェイス…俺はもう行くぞ…」
シャナがブツブツ言い出した。
「おう!そうだな!にあと龍には後で話すからシャナは段取り通り動いてくれ!頼んだぞ。」
「…誰に言っている…全く…」
突然、シャナの身体を黒い炎が覆い尽くす。
「シャナさん!燃えてる!」
ゆきが大声で叫ぶ。
黒い炎は丸く渦を巻き、小さく消えた。
「シャナさんが、燃えちゃった。」
ゆきはポカーンとした。
「ゆきちゃん、シャナは移動しただけだから大丈夫よ!」
空が言った。
「そうなんですか?」
「ふぇふぇふぇ、闇魔法じゃよ。」
「闇魔法…凄い。」
「じゃあ、にあと龍にも今回の招集の本題話そうか!ふはは!」
ジェイスが煙草に火をつけた。




