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かまいたちの親子

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

「いったん、光に連絡入れるか」

蓮矢は携帯を取り出した。

翠の家の鍵をもらったのでそこで非難するつもりだ。


「そうだな。いったん俺らでそこに行こう」

誠も賛成をした。

「アビ、来るか?」

「僕、あとから行くね」

「わかった。場所だけ教えとくな」

そう言って阿響斗に場所を伝えた。

「わかった!」


ピロピロ


誠の携帯が鳴った。

「もしもし、あっ樹(いつき)?」

そう言って廊下の方へ出ていった。

「アビは怖くないのか?」

「僕は怖くないよ」

阿響斗はそう言って笑う。

小さな背丈には似つかないほどの頼もしさだ。

「強くなったな」

蓮矢は不意に口に出していた。

「そう?やった!」

正直に喜ぶ阿響斗の姿に笑みが零れる。


「前まで翠と言い合いしてたのが嘘みたいだな」

「でも、僕だって翠に負けるつもりないからね」

そう言って、力を見せびらかすように阿響斗は笑った。


「それにしても、愛漸さんなんであんなに焦ってたんだろうね」

阿響斗はさっきの事を思い出すように言った。

「まぁ、それは俺も思った。普通、怪我した後治してもらったとしても誘うか?」

「んー。悪い事起こらないでほしいね」

そう言って悲しそうにした。


「おっし。戻ったぞ」

誠が帰って来た。

「なになに?女?」

「男だわ。ちょっとな」

誠はそう言ってごまかした。

「ふーん」


「誠」

「なんだ?」

「光に手を出したら覚えとけよ?」

「するわけないだろ」

誠は呆れたように言った。


「じゃあ、行きますか」

蓮矢は誠の方を向く。

「そうだな」

そう言って二人も歩き出した。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


阿響斗は一人残った。

そして、霧の部屋へ向かった。


コンッコンッ


「誰だな?」

「僕だよ。阿響斗」


ガラガラ


霧は出迎えをした。

「よく来たのだな」

その顔は少しだけ緊張をしていた。

親子としてのわだかまりはまだ抜けきってない。だけど、以前よりはよっぽどよくなった。


「お父さん」

阿響斗は迷ったように聞いた。

「なんだな?」

「お父さんは狼雅様の味方?」


「そうだな」


間髪も入れずに答えた。

「よかった」

そう言って阿響斗は笑った。

「なんだな?」

その様子に霧は驚いていた。


「僕の問いにお父さん少し迷ってから肯定したら、僕は許さないよ」

そう言って霧を見た。

「なんでだな?」


「僕はお父さんの敵になっても本気で蓮矢様達の味方をする」

その言葉に霧は笑った。

「そうか」


「恩義を重んじてこそ、かまいたちの名に恥じぬのだな」


「わかってるよ」

そう言って、阿響斗は拳を霧に向ける。


「僕の半分は人だから、もう十分強いよ。だから、、、」

阿響斗はにかっと笑った。


「恨みっこなしの、勝負だね」

「何度も離れてしまってすまないのだな」


霧はその拳に拳を当てた。


「気にしないでよ。僕が選んだことだから」

そう言って阿響斗は笑う。


「あと、阿響斗、、、」

霧は少し迷ったように目を反らす。

「なに?」

「一つだけ、教えておこうと思うのだな、、」


「ーーー」

「え?」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


「あら?いらっしゃい」

誌穂が扉を開けた。

「はーい♡ただいま」

「お邪魔するでぇ」

「こんにちは」

愛漸と翡呂と翠は家についた。


「ご飯できてるわよ」

そう言って誌穂は台所へ案内した。

「久しぶりねぇ」

愛漸はしみじみと言う。

「同棲初めてたんか、、」

翡呂は驚いたように言う。

「そうよぉ」

テーブルにはたくさんの料理が並べられていた。

「嬉しいなぁ。家族みたいやわ」

「家族でもいいのよ♡」

「まぁ、おばあちゃんとお父さんと子供たちね」

誌穂は悪気なくそう言った。

「誌穂はんは、お母さんやろ」

「そんな年齢じゃないわよー」

そう答える誌穂に愛漸は複雑な顔をしていた。



「でも、たのしいね」

翠が必死に敬語をやめようと頑張ってる」

「翠、、」

翡呂が驚いたように、声を出した。


「おかしすぎやろ!!!」

翡呂が爆笑しだした。

「殺すよ?」

「そういえば、翡呂には元から敬語じゃないものね」

誌穂は思い出したように笑った。

「こーら!暴れないの!」

愛漸が注意した。


家族で夕飯を楽しむ。

そんな、ありきたりな日常が翡呂にも翠にもなかった。


「楽しいもんやなぁ」

「そうでしょう」

愛漸は嬉しそうに笑った。


「ずっと続けばいいのにね」

愛漸は少し寂しげに言った。

「なんかあったん?」

「貴方達今日は泊っていきなさい」

愛漸はそう言った。

「誌穂の部屋に翠で、愛の部屋に翡呂ね?」


「へーい」

「連絡入れとかないと」

2人はあっさり返事をした。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


「ったく。わかりづらいんだけど」

光は不満げにしながら蓮矢の元にたどり着いた。

「ごめんって」

蓮矢はそう言って光を向かる。

「えっと。誠さんもいるんだ」

「誠でいいよ」

誠はそう言って光を見る。

「じゃあ、俺も光で」


「いやぁ、でも似てないな」

光は二人の顔を見る。

「正直に言いすぎな?」

「いい事だろ」

そう言って笑う。


「シバもいらっしゃい」

誠がシバに近づく、シバは目を反らした。

「どうかしたのか?」

「えっと、、、その、、、」

シバは言い出しづらそうにしている。


「あぁ、来てますね。」

「え?何が?」


「、、、あ」

光は口を開けた。


「どうしたんだ?」

蓮矢は光を見る。


「えっと」


ピンポーン


インターホンが鳴った。

シバがビクッとする。

光は苦笑いをする。


「あーは、来ちゃったね、、、」

「わしのほう察知できるの忘れてたのじゃ、、、」


「え?それって」

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