↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/65

分断

愛漸の口元には笑みが浮かんだ。


「馬鹿じゃないのかしら」

「愛漸さん。御嶽では中立なんじゃないの?」

蓮矢が苛立ちを込めて言う。


「だって、貴方達の味方したら御嶽終わっちゃうじゃない」

「、、、」

蓮矢は黙り込んだ。

「愛は御嶽の味方なの。御嶽の敵となりうるなら、容赦しないわよ」

「わかった」


「ごめんね。愛にも愛の事情があるの」

少しだけ申し訳なさそうにする。


「翡呂、翠調子はどう?」

愛漸が話しかけた。

「もうだいぶええよ」

「同じくです」

翡呂も翠も顔色はすっかり良くなった。

翡呂はもう、管を抜いてもらっていた。

翠も、完全復活して今は一応安静にしている。


「そう。それは良かったわ」

愛漸は嬉しそうにする。


「愛漸さん。ここは敵しかいないんじゃないの?」

誠が割り込んできた。

「そうねぇ。愛は、戦線に出るつもりはないわ。誌穂と一緒に姉様の守護をするわ」


「そうか。じゃあ、お互い不干渉で行こう」

「承知よ♡」


「あっそうだ」

愛漸は翡呂と翠の方を見た。

「翡呂、翠、貴方達今日は家に来なさい」

「え?なんで?」

「誌乃が、会いたがってるわ」

愛漸は目を細めて言う。

「そっかぁ、ほないくかぁ」


「おい?大丈夫なのか?」

誠が翡呂を止めた。

「約束してんねん」


ーまだ、もう一人の家族を連れてかんとなぁ


「翠は来るか?」

「まぁ、誌穂さんに聞きたいことありますしね」

翠は頷いた。

「誠様安心してください。いざとなれば私が守ります」

「なら、大丈夫か」

誠は安心したように言った。


「俺、そんなに弱そうなんか、、?」

翡呂はぽかんと口を開けた。


「準備できたら玄関に着て頂戴♡」

それだけ言って外に出ようとする。

出る瞬間にボソッと。


「まぁ、これが最後になると思うけどね、、」

誰にも聞こえない声でボソッと呟いた。


「愛漸さん敵かぁ、、、ちょっとめんどいなぁ」

蓮矢はそう言った。

「お父様の直属の部下全員向こうの味方だろうな」

誠はそう言った。

「お父さんも、、?」

阿響斗は少し不安そうな顔をした。


「どうだろうな」

それしか、誠には言えなかった。


* * * * *

ー狼雅直属の部下の会議ー

「じゃあ、お前らは俺の下につくで本当にいいのか?」

「私は構わないわ」

知佳が言う。

「、、、」

廻は頷いた。

「愛はもちろん。狼ちゃんの味方よ♡」

愛漸が言う。

「拙者は、、」

霧が阿響斗を思い出し少しだけためらった。


「どうするんだ?」

狼雅が言い放った。

知佳がこちらを見ている。


(恩義に報いなくては、)


「もちろんお主の味方だな!」

後悔なんてあるものだろうか。


「といっても、一気に攻め込むのは分が悪いわね」

知佳が深刻そうに言う。

「それはそうなのだな」

「愛は、誠ちゃん一旦止めてほしいところだけど」

愛漸は狼雅を見る。

「いや、あいつらを束ねるのに必要不可欠な奴を潰すか」

廻は狼雅を見た。


* * * * *


「おっす!」

翡呂は元気に言った。

「準備できました」

「あら?翠が私服なんて珍しい」

スーツで行こうとしたら翡呂に止められた。

「俺がコーディネートしたんや」

「あぁ、だから絶妙なセンスなのね♡」

猫耳の半そでパーカーを渡され嫌そうながら翠は来ていた。

「ひどない?双子コーデやん!」

「翡呂。貴方は犬ではないわ」

「うわぁ、それゆっちゃうの?」

そう言いながらも3人で歩き出した。

「久しぶりやなぁ。こういうの」

「まぁ、そうねぇ。二人がいたずら小僧だった時以来かしら」

「うっわ。懐かしいなぁ」

「あれは楽しかったですよね」

翠は笑みを浮かべる。


翡呂は少し驚いた顔をして、そのあと、笑みを浮かべた。

「やっぱ楽しかったやんな!」


「いやぁ、翠ってきり俺のことなんも見てへんと思ってたわ」

翡呂はそうぼやいた。

「心外なんだけど」

翠は少しだけムスッとしたように言った。

「あら?翡呂、それは翠に失礼よ」

愛漸が翡呂に注意した。


「なんでぇ?」

「嫌だって、翠がだんs」

「愛漸さん。やめてください」

翠が愛漸を止めた。


「あら?昔の話なのに覚えてたの?」

「覚えてるからまだこうしてるんですよ!」

翠がキレたように言った。

「もうそろそろ敬語やめてもいいのよ」

「やめると毒舌でしかないですよ?」

「ええやん。そっちのがおもろいやん」

翡呂は適当に返した。


「で?さっきの話はなんなん?」

「いやだから!」

翡呂が翠を抑える。

「よっしゃこい!」

「翡呂、モテないわよ」


「俺、女性苦手やねんって」


「まぁ、そうね。誌穂だって、5年?以上かかってやっとしゃべれるようになったぐらいだしね」

「ほんま、ええ人よなぁ」

「あら?あげないわよ」

「取らへんわ。俺は、この人生結婚もしいへんわ」

「って言っておいて誠ちゃんとか狙ってたり」

「多様性の親は怖いわぁ」


「そうそう。で、翠は、、」

愛漸は翠をちらっと見る。

ありえない目つきで睨んでいた。


「やめておくわね。あとで殺されそう」

「正しい判断です」

翠は翡呂を投げ飛ばし、頷いた。


「俺の扱い酷ない?」


そうこうしているうちにやっと愛漸の家についた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。