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エルフの大森林 その2☆

今回はクラリスの視点です。リリアが考える顔を飯が不味いわけじゃありません

 アリーシェさんの食事を食べ終え、私たち一行はエルフの長老様のところへ向かいます。エルフの里の中を歩いていると幻想的な風景に見惚れてしまいます。

 周りにはエルフしかおらず、私たちが旅をする世界とはまた違った世界が広がっています。そうしている内に、エルフの里の長老様が住んでいる屋敷に着きます。


「よくぞ参った、旅のものよ」


 エルフの長老様の屋敷に訪れると、隣にはアリーシェさんが立っていました。長老様も、深刻そうな顔をしながら私たちを待っていました。


「単刀直入に言うが、要件はなんだ?」

「リリア、少し優しく行こうぜ?」

「まぁ、泊まらせている身ですし、要件だけを聞きましょう」


 私たちは椅子に座ると、長老様に要件を言います。すると、長老様は口を開き話し始めます。


「旅のものよ。折いって頼みがあるのだ。報酬は弾むことを約束し、引き受けてくれんか?」

「頼みって? 俺は別に構わないけど?」


 ガイウスさんがそう言いますが、私的にはお金がもらえらればなんでも構いません。


「近頃この森の最奥に、魔物が潜んでおってのう。それが厄介なもので、我らでは太刀打ちができんのだ。同胞達も恐れており、我らエルフの勢力圏に影響が出ており、放っておけばエルフは絶滅してしまうのじゃ」

「魔物? そいつが、この大森林の最奥にいるのか?」

「左様。それも200年も前のことだ。若いエルフの女を生贄に、我らは共存してきた。しかし、それももう限度が来ており、討伐を決断したのじゃが、これがまた強い魔物でのう。これ以上放置していると、この里もただではすまないだろう」


 長老様の言葉に、私たちは唖然とします。彼らエルフにとって、200年は人間でいう20年に近いでしょう。


「その為に、冒険者として動いていたアリーシェに戻って来てもらったのだ。彼女に里に来る冒険者を探ってもらい、この魔物を討伐するよう選別させておったのだ」

「それが、私たちということですね? それで、その魔物とは一体なんです?」


 私が長老様に質問すると、アリーシェさんは手配書を見せます。


「これがその魔物です。ギルドでも『A級』に指定されている強敵になります」

「『大鬼主(オーグキング)』? こいつは『B級』の魔物だ。そいつが『A級』認定されているのか?」

「本来はあなたの言った通り、『B級』の魔物ですが、この大森林の最奥に棲むのは特殊な個体で、ギルドから『A級』認定されているんです」

「なるほど。では、この魔物を討伐すればいいのですね。それで? 報酬はどのようなものでしょうか」


 私が長老様に交渉すると、長老様は話します。


「報酬として、この大森林の北側へと案内しよう。この里はちょうど大森林の中心部にある。そなたらの向かいたい場所へと行けるだろう」


 長老様の言葉に、私は地図を広げます。すると、北の方向に指を進めると、なんとその方角は『港町 ダンツフィ』へと続く道になります。


「では、その条件で乗ろう。討伐は明日からするとして、今日はもう眠らせてもらうよ」

「おぉ! なんと、嬉しいことか! では、明日からよろしく頼む」


 長老様に歓喜の声と共に、私達は宿に戻ります。長く歩いたのもあり、私たちは入浴してから日記を書き、そのまま眠りにつきます。


 翌朝。

 気持ちのいい日差しを浴びるように目覚め、体を伸ばします。私は部屋着からローブに着替え、朝食を取りに出かけます。里の中を歩いていると、ガイウスさんが薪割りをしていました。


「おはよう、クラリス。よく眠れたか?」

「おはようございます、ガイウスさん。えぇ、気持ちよく眠れました。ガイウスさんこそ、朝から薪割りですか?」

「あぁ、鍛錬の一環でな。一応早起きして修行もしてたんだぜ? でも、不思議なとこだよな。自然のエネルギーというか、体か軽く感じるよ」

「そうですね。日光も気持ちよく感じましたし、いい目覚めでした」


 私はベンチに座ると、ガイウスさんはタオルで汗を拭きながら私の隣に座ります。


「昨晩のリリアの様子、何か変でしたね」

「そうか? まぁ、俺らはまだ付き合いが浅いからアレだけどよ」

「えぇ、ですが、あの顔をするのは珍しかったですね。何か気がついたのでしょうか?」

「そうかもな。意外と感が鋭いからな」


 私たちが他愛もない会話をしていると、アリーシェさんがやって来ました。どうやら、お盆のようなものを持って来たみたいです。


「おはようガイウスさん。あれ? クラリスさんも起きたの?」

「おはようございます。えぇ、今起きて来たところです。アリーシェさんこそ、早起きで?」

「まぁ私はエルフだから、基本は早起きなの。リリアさんは?」

「リリアはまだ寝てますよ。いつ起きるかもわかりません」


 私の言葉に、アリーシェさんは少しドン引きしています。しばらくはリリアは起きてこないので、私とガイウスさんは先の朝食をとります。少し変わった料理ですが、不思議と食力を注がれてしまいます。


「おぉ! このスープうめぇ! この料理も中々行けるな!」

「帝国でもあまり食べたことのない料理ですね。東の国に似た料理を食べたことありますが、これも美味です」

「ありがとう。でも、昨日のリリアさん、私の料理を見て何か不快な気持ちにさせたのかな?」

「そんなことはありませんよ。それでも美味しくいただいたみたいなので」


 私がそういうと、アリーシェさんは安心したように胸を撫で下ろします。まぁ、食事中にあんな顔をされたのでは、誰だって不安になるのも当たり前ですが。

 そうして私たちは朝食をとり終えると、私はリリアを起こしに行きます。すると、すごい体制でリリアがまだ寝てました。


「リリア。もう起きてください! そろそろ行きますよ!」


 私はリリアを引きずり起こすと、リリアが眠りから覚めます。


「んぅ……。おはよ……」

「おはようってもう昼になりますよ! 全く、今日は討伐しに行くんでしょ?」


 呆れながら、リリアの服を着替えさせます。まだウトウトとしてますが、その状態のリリアを引っ張りながら宿を出ます。そして、メンバーが揃うと、里の門から『大鬼主(オーグキング)』のいる所へと向かいます。すると、その奥から魔物たちが現れます。

 かくして、私たちは『大鬼主(オーグキング)』の討伐を開始するのでした。

次回の更新は未定です。できたらすぐ上げるかも?


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