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ヒステリー  作者: 三日月
1章 はじまり
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1-1

ヒステリーとは現代では「解離性障害」

と呼ばれている。

フィクションなのでその病気についてのリアルな表記はしないものの実際の症状を描いている。

どちらかといえば少し前の"ヒステリー"という言葉を使っていた無知な世界が舞台であるのでその部分についてはご理解いただけたらと思う。

僕は、周りとなんら変わらぬ日常を過ごしていた。

朝はいつも7時に起き、そこから仕事へ行く準備をして、かかとを踏まないよう玄関前で座り、丁寧に靴を履いて家を出る。

少し家から歩くと、肌色の幼稚園のプールのような小さい囲いのあるホームが見えて来て、そのホームから電車に乗り、目的の駅に着くとホームへ降りて、またそこから少し歩き、レンガ造りのマネをした外壁の小さいビルに着く。

入り口をくぐり、エレベーターで5階まで上がっていくと僕の会社に着く。

このビルの5階は、全て会社の専有階層となっており、部署ごとに部屋が設けられている。その各部屋には回廊になった道を歩いて入ることが出来る。僕は自分の仕事場までの廊下で出会う人に朝の挨拶を交わして、ボードに"事務・管理部署"と書かれている扉を開く。

そして、自分の机の椅子に腰を下ろし、9時の始業チャイムと共に仕事を始めていく。

仕事が終わるとまた、行きと同じ廊下で出会う人に今度は明日への挨拶を交わし、ビルを出るとそのまま駅へと向かう。

そしてホームから電車に乗り、目的の場所で電車からホームへ降り、そこから家へとまっすぐ歩を進める。

家に着くとお風呂や夜ご飯をそそくさと済ませて、仕事の疲れを癒すようにベッドに横になり、眠りにつく。


そんな普通な僕は休日になると開花されるのだった。

それは自分から望んだものでも、自分にメリットがあることでもないが、その休日を乗り越えるとなぜだか次の日の仕事がいつにもまして捗るのだった。

だから僕はこの現象を"開花"と呼ぶことにしていた。

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