ネマウサ
再びカクさんから脳内通話が入った。
『シュレムちゃんのパンツは純白のレース生地だったぜ。それにしても尻の形が最高やなぁ……』
エロオオカミからの不意打ちに僕はつい、大声を出してしまった。
「お前はセクハラ親父かい!」
突如、何の脈絡もなく叫んだ僕に、シュレムは狼狽した。
「え? 親父? 私がセクハラって……一体どういう意味?」
「い、いやいや! 君の事じゃないんだよ!」
僕はシュレム以上にドギマギして、うろたえた。
『……緊急時以外の脳内通話はやめてくれよ』
カクさんにメッセージを送ったが、もう遅かった。
『オカダ君、地球人は彼女らにとってのあこがれ、というメリットを最大限に活かすんだ……』
「つまりどういう事だ?」
『男に免疫のない開拓移民のシュレムなら……うまくやれば簡単におっぱいぐらい触らせてもらえるかもしれないぜ』
「ぐは!」
『あっ! ごめんよ! うっかりマウスと間違えちゃった……とか言いながら、彼女のピンクの先っぽをダブルクリックするのだ!』
「ぐわーっ! お前はアホか!」
独り言を叫びながら天を仰いだり、頭を抱えながら誰かに向かってツッコミを入れている僕を目の当たりにしてシュレムは、まるで違う生物を観察しているかのような雰囲気だった。
そう、ハッキリ言って思いっきり引いている。
「アホは、あなた達よ! 全く……」
スケさんは僕らの様子から何を通話していたのか、全てお見通しだったのは言うまでもない。




