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98 どうみても通報もの

 隊員達が三々五々、すれ違っていく。

 誰もが、寝不足の赤い目をしていた。

 スジーウォンは隊長としてねぎらい、ンドペキやイコマは親として彼らに礼を言った。

 バルトアベニューには、コリネルスら数人の隊員が所在無げに待っていた。



「アヤちゃんは?」


 隊の参謀コリネルスであっても、パリサイドに救出されてからというもの、精彩を欠く。

 未知の世界で、彼のクリアな頭脳も雑多なことを吸収するだけで精いっぱいの様子。


「自分の部屋に。隊員を三名、同行させている」



 オオカミのような風貌のいかつい男、髭もじゃらの巨漢、一級モデルのような美女。

 しかも、武装した者もいる。

 そんな隊員達に囲まれ、質問攻めにあい、アヤは恐怖を感じたらしい。

 ついて来ないでください、と逃げるように去ったという。



「白昼堂々、往来で大勢の兵士が女性を取り囲んでいる図。どうみても通報もの」

「そうだな」

「妙な連中が出動してくる前に、とりあえずは解散ということにした。じゃ、行こうか」


 コリネルスに案内されて、一同はアヤの元へ向かった。


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