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30 最高に楽しかった夜

 思い出す。

 最高に楽しかった夜。

 あの日、チョットマは朝から興奮しきりだった。


 迫力のダンスや音楽を見てみたいというチョットマのたっての希望。

 それなら少々時代がかっているけど、仮面舞踏会なんかが楽しいんじゃないか、とチョイスしたのだった。


 普通のコンサートやミュージカルは、もうそれなりに体験している。

 それはそれでチョットマにとって眠れないほどの刺激になったが、自分も踊ってみたいし、などと言い出したのだ。


 クラブで実際に踊るという選択も考えにはあったが、それはプリブやスミソと行けばいい。なにも、パパと行く必要はない、と考え直したのだ。

 いつもチョットマは何を体験するのか、してきたのか、詳しく彼らに話しているのだから。




 あの晩も、このインフォメーションカウンターに同じ受付係が座っていたかどうか、記憶にない。

 というより、見分けがまだつかない。

 オペラ座の中の構造や、ブースに入ってからの仕組みについてはもう大方知っている。

 説明を聞くまでもない。



 あの夜、仮面舞踏会開会の十九時三十分までには、チョットマと手近なブースに入り、ベンチに並んで腰掛けた。


「後、三分だね」

 と、チョットマは待ちきれない様子。

 それから、開会までの間、何を話しただろう。

 アギであった頃と比べて、記憶は人並みに薄れがち。

「うーん! 興奮してきたー!」と、チョットマが顔を紅潮させていたことは覚えている。


 仮面や衣装類は、持ち込んでもいいが、幻影の会場でもレンタルできるし、メイクだってしてもらえるということだった。



 時刻きっかりにイコマは、開始ボタンを押した。

 狭いブースは、たちまち消えうせ、二人は夜の街に立っていた。

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