30、屋内温水プール
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突貫工事により、学校の敷地内に無事屋内温水プールが完成した。
プールの規模は25メートル×7コースあり、水深1.1メートル~1.3メートルあり、
隣には水深が深く設けられ「シンクロナイズドスイミング」
(今後は「アーティスティックスイミング」に名称変更。本文ではわかりやすくシンクロと呼称します。)
に対応しており、なおかつ高さ10メートルまでの飛び込み台が設置されている。
「生徒会長として無事完成した事を嬉しく思います。」
三花ちゃんが生徒会長として挨拶する。
高校でも無事三花ちゃんは生徒会長に就任した。
ちなみに僕も副会長になった。
これで1年中水泳の授業を受けれる事が出来る様になった。
ただでさえロリ巨乳の美少女の三花ちゃんは目立つのに、
スク水を着ているとなおの事主張する2つの巨峰が目立っていた。
高校での屋内温水プール設置は珍しいらしく、取材に来ていた。
取材に応じたのは生徒会長である三花ちゃん。
多くの取材陣は『みかん』ちゃんが通学する学校と知り、驚きと感動を隠さないでいた。
また、CM撮影にも利用された。
起用は三花ちゃんを筆頭に子役タレント、エキストラとして水泳部員の希望者数名が出ており1生徒である学生達は出演の栄誉を噛みしめていて撮影に挑んだ。
CM内容は多岐にわたり三花ちゃん自身が出てないで場所提供のみと言う話も舞い込んだが、
学校側が許可を出さなかった。
ドラマや映画撮影、グラビア写真撮影の場所としても起用されて、
多数の撮影スタッフが屋内温水プールの敷地内に入ってきた。
セキュリティーの心配があった為、撮影スタッフに紛れて部外者が入ってこない様にスタッフの人にはカードホルダーの常備を徹底してもらった。
また学生達にも生徒手帳の携帯を義務付け、提示を求められたら即時対応をする事を徹底させた。
そういう努力のおかげで不審者は居なく、無事もろもろの撮影が進められていった。
シンクロを扱う撮影が行われた。
内容は三花ちゃん演じる後輩が先輩達のシンクロの素晴らしさに感動していずれは自分も。と思うが挫折を味わい苦悩する描写が描かれており、自分は裏方に徹して応援団を結成する話だ。
挫折の理由としては、個人競泳と違い三花ちゃんはロリ巨乳なので他の生徒との差があり、
監督からシンクロに向いていないと言われた事が原因だった。
そこで自分に出来る事を模索している内に、レギュラー以外の部員達と応援団を結成してチアリーダーとして陣頭指揮を執る事になり、最後は高校総体で入賞を果たすと言う筋書きであった。
今回はシンクロ競技の練習風景の撮影だった。
万が一の事態に備え、準備は万全としていて挑んだ。
流石は一流の演者。素人の僕でも息を飲んだ。
「流石は先輩達見事なシンクロでございますわ。
わたくしもいずれはあの様に泳ぎたいわ。」
三花ちゃん演じる後輩が言うが横で聞いていた部活の顧問が一言、
「あなたには出場は出来ません。それはわかっていたはず。」
更に追い打ちをかける。
「確かにあなたは競泳ならば、誰にも負けない能力がおありでしょう。
しかし、シンクロではグループの身長の平均化を図らなければなりません。
残酷な言い方になりますが、低身長のあなたはグループにそぐわないのであります。」
三花ちゃん演じる後輩は愕然として言う。
「ではなぜわたくしが入部した時に指摘してくださらなかったの?」
「それはあなたは泳ぎのセンスがある為言えませんでした。
あなたの努力は聞いているのと私自身も知っています。」
顧問が苦渋の顔を浮かべながら答える。
「それならなおの事指摘してくださらなかったのでしょうか?」
悲痛な顔を浮かべ訴える。
「皆、あなたの泳ぎの才能は認めていた。でもグループを組む時に違和感が生じてしまう。
あなたは真面目で一生懸命に取り組んでいた為言いずらかったのよ。」
「何て事・・・。そんな理由だったなんて・・・。」
落ち込み悔し涙を出してその場にへたり込む三花ちゃん演じる後輩。
「はい。カット!」
カチンコが鳴る。
「チェック入りまーす!」
「いいよみかんちゃん。迫真の演技だったね。」
「シンクロ部隊もお疲れ様。なかなかの演技だったよ。」
監督が言うと、「練習したかいがあった。」等先輩役の人達が言っていた。
シンクロの練習風景撮影が無事終わると、
プールサイドで三花ちゃん筆頭に後輩達の筋力トレーニング等の撮影が行われた。
これらは見ているほうが過酷だと思うくらい壮絶な練習風景だったが、
演者としていつもトレーニングしている彼女達にとっては何て事はなかったが、
時たま苦しそうな顔の演技を要求されていて一心不乱に体力作りをしている風景が撮影された。
中でも三花ちゃん演じる準主役は体格のハンディを物とはせず練習に打ち込んでいた。
その後は実際にプールに入りシンクロの練習をする。
「はい、ワンツー。ワンツー。」
コーチが指導する中で、体格的にもとても目立つ三花ちゃん演じる準主役。
だが、誰も指摘しない。
彼女は体格的にいくら一生懸命に練習したとしてもレギュラーに慣れないと言う事を。
部活の時間が終わって1人、また1人と帰宅する中、三花ちゃん演じる準主役は居残りで練習していた。
少しでも周りの足を引っ張らない様にしようと・・・。
先輩の部活動キャプテンはそんな努力を知っている。
勿論顧問の先生やコーチも。
だが現実は非情であった。
個人で泳いでいる時は優れていても、団体競技となると足をどうしても引っ張ってしまう。
試しに競泳させてみると良い成績を残した。
彼女はシンクロよりも競泳のほうが断然向いている。誰しも思うが、本人の前ではとても言えなかった。
が、ある日顧問が意を決して言った。
あの運命の日に・・・。
夢を砕かれた三花ちゃん演じる準主人公は閃いた。
自分はレギュラーが無理なら裏方に徹しようと。
そして同じくレギュラー入りしなかった生徒を集め応援団を結成した。
チアリーダーになる決心をした瞬間だった。
チアリーディング部に師事を仰ぎ、天性の運動神経の良さによりメキメキと頭角を現した。
基礎体力も既にあり、後は人数分の衣装の調達であった。
他の人のはあったけど、三花ちゃん演じる準主役は特注なので大会に間に合わせる為に急ぎで採寸等して注文した。
何もそこまでリアルにしなくてもとは思ったが、リアリティーが大事だと監督並びに三花ちゃん本人からも言われた。
月日は流れ、大会当日チアのユニフォームを着て応援する。
他の生徒達も応援し、その最前列で三花ちゃん扮する準主役達含めチアリーディング隊が演舞していた。
心の中で出場出来ない準主役は、
『私もあのシンクロの輪に入りたかった。けれど今は陰ながら応援しよう。』
と。
演舞しながら自分が出場出来なかった悔しさをバネにして、
笑顔を絶やさず応援した。
そのかいもありなんとか入賞を果たして、シンクロのレギュラー陣にも応援を感謝されて大団円を迎えた。
撮影が無事終わり、三花ちゃんの運動神経の良さに一同驚いていた。
皆、三花ちゃんの主張する2つの巨峰がネックとなり、運動が苦手と思われていたからだ。
そういった三花ちゃんにとって不名誉な事もあったが、
この作品が放映されたら他の競技の演技もして欲しいと言うオファーが沢山あり、
事務所は対応に嬉しい悲鳴を上げていた。
このシンクロとチアリーダーの物語のメイキング映像が流された。
撮影の合間の練習風景等々や監督並びに主役の子や三花ちゃんへのインタビューもあった。
あとはNGシーンも流されて、好評をはくしていた。
先の話になるけど、僕達が卒業した後も撮影場所として聖地化されたりして、
CMやドラマ、映画、番組のロケ地として屋内温水プールが使用許可が舞い込んでいた。
お忍びとして僕と三花ちゃんも撮影を見学させてもらった。
番組の企画で温水プールが使用された時、その時その時の生徒達が見学したり、客として見物していた。
中には一瞬だけど観覧席が映った時に映ったと言っては家族に自慢する生徒もいたらしい。
お忍びでの僕と三花ちゃんであったが、三花ちゃんの特徴で勘づいている人もいたらしいが、
周りは気付かないフリをしていたらしい。
とは後からになって聞いた。
お忍びのつもりが番組に参加すると言う事もあり、突然の状況に『みかん』ファンは歓喜の声をあげていた。
なんにせよ屋内温水プールは大事に扱われていて安心している。
何よりも僕と三花ちゃんの高校在籍中に竣工して思い入れがあるからである。
実際、水泳部やシンクロ部の部員が多い。
三花ちゃん効果もあり、人気な部活となっている。
勿論チア部も人気があり、今でも部室には三花ちゃんの撮影時に着用していたユニフォームのレプリカが置いてある。
水泳部、シンクロ部も同じでこちらにもレプリカが置かれている。
本題の本物はどこにあるかと言うと、僕達の家のクローゼットの中に制服等と一緒に大事にしまっている。
後世、『みかん』展示館なる物が出来、数々の衣装が飾られる事になったと言う。
その時々の写真や映像と共に陳列されている。
アーカイブとして残しており、その時代に合わせた保存媒体に記録していた。
マスターテープ等は大事に金庫に保管されており、厳重な施しがされていた。
中でも人気があるのは3種の神器と言うべき、セーラー服、ブルマ、スクール水着のコーナーだった。
学生時代へのノスタルジーを感じさせるのだと思う。
後はナース服や巫女服等のコーナーも人気である。
勿論幼いころからのステージ衣装とかも人気があった。
お土産コーナーでは三花ちゃんのサインレプリカが人気を博していた。
後は当時の学校給食の再現も行われており、食堂では再現した学校給食を食べれる様になっていた。
壁には、小学生、中学生当時の給食着の三花ちゃんの写真が並べられており、当時の三花ちゃんの姿を人々は知った。
後、三花ちゃんの顔ハメ看板の給食着バージョンが飾られており、人気スポットになっていた。
前述した制服姿等の顔ハメ看板もありどれらも人気だった。
あの伝説の『みかん』ちゃんと疑似的とはいえ一緒に写真を撮る事が出来るのだから人気が出ていたのもうなずける。
仮想現実、いわゆるVR
バーチャル・リアリティー
技術も発達して、目の前に三花ちゃんを感じる事が出来る様になった。
顔ハメ看板もいいが、やはり今にも目の前にいる感覚を味わえるVRは人気が出た。
初期の頃はVR酔いとか画質等問題視されたが、改良に改良を重ね今や匂いや触覚についてもカバーされており、画質も高画質になり、まさにその世界にはまり込んだ様になった。
過去のアーカイブから作成されたVR『みかん』は数々の賞を受賞した。
今やけん引となり、さまざまな過去の俳優、女優、アイドルのVRが発売または公開された。
その時々の芸能人や著名人達を間近に感じられる。そういったわけで、好評をはくした。
だけど当の本人たる三花ちゃん並びに僕は体験出来ないのがつらいと思う。
21世紀初頭にVR元年と言われ早や数十年。もしくは数百年。
その頃は僕達はもういないだろう。寿命が尽きているだろうから。
過去の世界を再現する為に、色々なアーカイブ。その他のVRからの資料協力等して作成された数々な品々。
それらを用い、人々は過去の世界を知りそして未来に思いをはせていた。
VRは何も芸能人や著名人だけではなく、風景等も作品が出されている。
勿論ゲームの世界でも発達しており、まるでその世界に本当にいるかの様に五感機能に働きかけて、
数々のVRMMO物小説に書かれている世界に没入する事が出来た。
中には小説やアニメみたいに問題になった事は多々あるかもしれない。
少なくとも没頭しすぎていると言う悪評判は昔からあったが。
それでもなお、ノスタルジーに浸かる事で色々な過去からの問題提起等が思い起こされる。
未来の社会情勢がどうなったかは分からない。
それでも過去の偉人の1人として『みかん』事三花ちゃんが歴史に名前を残す事を誇りに思うだろう。
三花ちゃんの夫としての人生。許嫁でいた頃の出来事。それらを心の糧に過ごしていきたいと思う。
「これらに映っているのが全て大ばば様なのでございますね。」
「はい。こちらが伝説の『みかん』事三花様であられ、貴方様方のご先祖様になります。」
「三花大ばば様はなんて可愛い方なのでしょうね。」
「これっ!三花大ばば様に対して失礼でしょう?」
「だって、本当に可愛いんだもん。」
「それは否定しないけどさ。」
あるきょうだいと執事がいる。
「三花大ばば様のお隣が、雄蔵大じじ様なのね。」
「2人して初々しいわね。」
幼い2人が仲良く映っていた。
「このアーカイブはお二人がまだ幼少の頃の映像になりますね。」
「ふーん。話ではおふたかたは許嫁であられましたよね?」
「はい。その様でございます。」
「でも当時から鏡原性を名乗っていたらしいね。」
「そもそも一緒の日が誕生日なんて偶然にしてもすごくロマンチックな話よね。」
「それにまるで双子の様にそっくりで、考え方も似ていたらしいわね。」
「はい。三花様と雄蔵様の誕生日は同じで双子の様な言動も確認されております。」
執事が手元にある資料を見て返答した。
「そもそも雄蔵様は養子としてこちらも偶然な事に鏡原家よりお越しになっておいでであります。」
「ふーん。じゃあどうして鏡原家から同じく鏡原家に養子にだされたのでしょうかしら?」
「それはわかりかねます。」
「手元の資料にも載ってないのかしら?」
「はい。」
「まあ、三花様と雄蔵様の事の詮索は代々禁止と言われているからね。わたくしたちが調べた所でわからないわよね。」
「これ以上の詮索は御父上と御母上の雷がおちそうだから止めましょう。」
「自分からもそろそろ潮時かと具申致します。」
「そうね、そういたしましょう。」
古来、この家にはあるしきたりがある。
三花様と雄蔵様の事は調べてはならないと・・・。
後世、僕達のあずかり知らない所でつむぎだされる話。
伝説となった『みかん』事三花ちゃんと僕事雄蔵の物語はまだ続いている。




