表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
28/31

28、文化祭、一般人視点

閲覧、評価、ブクマ等々ありがとうございます。


m(_ _)m


励みにしております。

 『でゅふふっ』

 おいらは順番を今か今かと待っていた。


 とある高校の文化祭。

最初、話を聞いた時は一高校に行くのになんのメリットがあるのか疑問に思ったが、

よくよく聞いてみるとおいらには天国の様な話だった。


 出てくる客の顔がすがすがしい。

教室の入り口には暗幕カーテンが付けられて、中の様子がわからない。


 出てくる客にどんな内容なのか聞こうとしたら皆無言で恍惚とした表情を浮かべていた。


『黙して語らず』そんな格言を思い出す。


まあ、順番が来たらわかることであろう。


何しろこの教室の出し物の注目点として今を時めく『みかん』ちゃんがいることだ。


おいらもみかんちゃんの事は知っている。


出し物としては、『ナース喫茶』と言いナースの恰好で接客してくれるらしい。


現に入り口にはナースの恰好をした生徒が数人、


「次の患者様どうぞお入りください。」


と、教室から顔を出して対応している。


一応男子学生も白衣を着て列整理なんだとしている。


「お大事にしてくださいませ。」


出口でナース姿の女子生徒に見送られている。


おいらの気持ちはいやがうえにもあがり、期待値も最高潮になる。


『まだか・・・、まだか・・・。』


いよいよおいらが入口の前に立ち順番を待つ段階まで来た。


「お次の患者様どうぞお入りください。」


いよいよおいらの番が来た。


中に入ると喫茶店の様だった。


でもウェイトレスの恰好がナース服。


おいらはナース服が好きだ。


だからこそこの仕事を引き受けたと言っても過言ではない。


「メニュー表をどうぞ。」


席に着くとナース姿の女子生徒がこちらに来てメニュー表を渡してきた。


メニュー表を見るとジュース1杯300円。


まあ手頃な価格だ。


注文して待っていると教室の一角に小部屋があり、

そこに客が入っては恍惚な顔で出てくるのを見かけたおいらは近くのナース姿の女子生徒に聞いてみた。


「あそこの部屋は別料金になっております。」


おいらは興味がわいたので聞いてみた。


「いくらだい?」


「3000円かかります。」


ぶほっ!おいらは思わずぼったくりかと思った。


でも肝心のみかんちゃんが見受けられない。


そこでおいらは聞いてみた。


「みかんちゃんがいると聞いてここに来たんだけどどこにいるの?」


女子生徒は困った顔をしていたが教えてくれた。


「このメニュー表に大きく書かれています。」


おいらはメニュー表をよく見ると、

『みかんちゃんが対応。1人5分まで。3000円』


と書かれていた。


早速入ろうとしたけど、まずは3000円分ジュースやケーキ等注文しないといけないらしい。


そして3000円分払った明細書を持ち小部屋に向かった。


おいらの先にも順番が付いており、20分程待たされた。


「お次の患者様どうぞお入りください。」


中からナース姿の生徒が出てきて声を掛けてきた。


中は防音室になっているらしく真ん中にみかんちゃんがナース服の上に白衣を着て聴診器を首に下げていた。


「みかんちゃん・・・。」


おいらはみかんちゃんに声を掛けようとした所思いとどまった。

と言うより、無言の圧力があったからだ。


そこには黒服の上に白衣を着て明らかに生徒じゃないと認識出来るくらいの存在感をかもし出していた。


「まずは注意点を。ここで行われた事は他言無用でお願いします。」


「おひとり様5分ですのでご了承の程お願い致します。」


おいらは目の前にみかんちゃんがいるのにおあずけを食らっている。


「ではスタート。」


いきなり開始されて砂時計の砂が落ち始めた。


「ようこそいらっしゃいました。患者様はどこが悪いのでしょうか?」


おいらは返答を迷っていた。


「時間が勿体ないのでまずは脈を測りますね。」


と言い、みかんちゃんはおいらの手首を握り脈を測った。


「正常の様でありますね。なんか顔が真っ赤でありますが熱を測りましょう。」


おいらのおでこにみかんちゃんの手が触れる。

そしてみかんちゃん自身のおでこを触りおいらに熱が無い事を知らせてきた。


あ、砂時計をおいらは見た。


もう半分が過ぎた所だった。


そこでおいらは「今風邪気味でして・・・。」


と言うと、「はい。あ~ん」と言いヘラらしき物とペンライトで喉を見てきた。


「服をまくって下さい。」


おいらはどきどきしながら服の前をまくるとみかんちゃんが聴診器を当ててきて、


「では背中を向いて下さい。」


おいらは言われるままに背中を向いたらひんやりとした感触が背中の数か所で感じた。


「どこも異常ありませんね。お大事にどうぞ。」


おいらは砂時計を見ると砂が落ち終わる瞬間だった。


「この件はご内密にお願いします。」


白衣を着た黒服に言われたのでは黙っているしかあるまい。


「さあ、次の方の番が来ます。ご退席の程お願いします。」


おいらはおとなしく退出した。


ふと小部屋の入り口を見るとわくわくしていたおいらの顔と同じ様な表情を浮かべて順番を待っている人がいく人もいた。


小部屋から出ると通路があり、教室より強制退出になる設計になっていた。


おいらはもう1回みかんちゃんと話したい欲求にかられたが、

1回3000円以上かかるのと教室の入り口で『ナース喫茶』とはなんぞやと言う顔のお客さんが多数行列が出来ており、順番待ちを諦めてこの教室を後にした。


後日後悔したのは言うまでも無い。 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ