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13/31

13、生徒会とゲームBGM

遅れて申し訳ありません。

 朝から穏やかな日が照り桜も満開の今日の日、僕は今中学校の入学式の新入生代表として挨拶をしていた。僕はそう言うのが苦手なので三花ちゃんに原稿用紙に書いてもらい読んでいる格好だ。





「・・・・・・新入生代表、鏡原三花。」





 パチパチパチパチパチ・・・。





 僕が原稿を読み上げると拍手が起きた。無事壇上から降りて入学式の参加者の列に加わる。


その後は滞りなく式が進み、新入生退場と言う流れになり教室に向かった。








 通っている中学校は小学校の時と違い複数の小学校の通学区域からの集まりで人数が段違いであった。


僕はあまり実感がわいていなかったが、評判として各小学校の先生達には広まっていたらしい。


来賓として僕の事を見に来ていた小学校の時の先生もいたらしい事を新しい級友から聞いた時は唖然とした。


偶然にも、恵ちゃん、香ちゃん、綾子ちゃんとは同じクラスになり入学式挨拶の事について話をした。


3人とも素敵に成長しており、イメージは昔から変わらないが皆第二次性徴期に入り、女の子らしい身体付きになっていた。





 「三花ちゃん、私嬉しいよ。同じクラスになれて。」





 「「私も。」」





 「わたくしも嬉しいわ。皆さんとクラスメイトになれたなんて。」





 3人が言ってきて僕は返答する。その後小学校時代の思い出話をいくつかして時が過ぎていった。














 そんな時、隣で話していたグループの1人が、





 「そういえば、この間発売したあの有名ゲームのBGM、ピアノ版のCD購入した?」





 と言う言葉がきっかけとなりクラス中で、





 「買ったよ。」





 「私も購入した。自分もピアノで弾いてみたいな。」





 「僕は売り切れだった・・・。」





 「そいつはどんまい。」





 等々あちこちから聞かれる。





 そう、約束通り僕はピアノのレッスンの先生の作曲したゲームBGMのピアノ版のCD、カセットテープ、レコードを発売していた。


 その前には交響組曲としてオーケストラバージョンが発売しており、色々な歌手が歌詞を付けてもらいシングル盤として何曲か発売されている。


 やはり後世で国民的ゲームとして新作がどしどし発売されているゲームのネームバリューはすごく、ところどころの店で売り切れが発生していた。





 「そういえば、三花ちゃんはピアノが得意だったよね?もしかしたら弾けないの?」





 と言う発言で辺りが静まり返った。





 「うん、弾けない事もないけど今度音楽室でね。」





 周りのクラスメイトは『ふ~ん』程度の認識であったが、音楽の授業の時に弾いた時には大層驚かれた。


楽譜も見ずに奏でられるゲームBGM。クラスメイトの誰もが驚いていた。





 「さすがは鏡原さん、ピアノが趣味というだけあるわね。」





 音楽の先生に言われた。先に許可を取り弾かせて貰っていたのだった。





 「すげえ~。かなりの再現率だな。場面場面が思い出されるよ。」





 と、とある男子生徒が感想を述べると、次々に感想を述べられた。





 「鏡原さん、どこかで楽譜なりなにか見たの?」





 と先生が質問すると僕は、





 「いいえ、ゲーム音の耳コピですよ。もちろんこの間発売されたピアノ版CDの冊子の楽譜は見ましたが。」





 ピアノ版CDが発売される前からマスターしていたが、当たり障りのない返事を返した。





 「では他の曲も弾けるのか?例えば〇〇の曲とか。」





 「そのゲームはした事一応ありますが、練習していないので聞き苦しい点があると思いますが弾いてみますが先生、いいでしょうか?」





 クラスメイトからリクエストが上がり、先生に弾いてもいいか許可を求めた。





 「ええ、いいわよ。私も聴いてみたいわ。」





 許可を得たところで、その曲を奏でる。





 次はこの曲、あの曲。とリクエストが上がるたびに許可を取り演奏していった。


時間はあっという間に過ぎ、音楽の授業は僕のピアノの演奏会で終わってしまい続々とリクエストしてもらったが次回の授業に持ち越しと言う事になった。








 のちに音楽室で録音をして給食時間に流すと言う事になった。


一応著作権問題に絡むので、リクエストを受けた曲はピアノのレッスンの先生経由で許可を得てから演奏したが営利目的でなければ別に問題は無い様であった。


が、念の為許可を得ていた為リクエストから披露まで日がかかる曲もあった。








 「鏡原さん、ぜひ放送部に入部する気はないかい?」





 「いや、吹奏楽部がいいと思うよ。」





 給食時間のピアノ放送は好評で、放送部や吹奏楽部から勧誘があったが穏便に断りを入れた。





 「ありがとうございます。誠に申し訳ありませんが今はどこにも入部する気はありませんので。」





 「じゃあ、いつだい?」





 「それはわかりかねますわ。どこかに入部するかもしれないし、しないかもしれませんから。」





 「そうかい、わかったよ。でもあきらめたわけじゃないからね。」





 「そうだよ。君ならいつでも大歓迎だよ。」





 と言いあきらめて行った勧誘員。





 実はどこの部からでも勧誘を受けてはいた。運動部、文化部関わらず。


が、いまだにどこに入部するわけでもなく帰宅部に甘んじている。


設定で頭脳明晰、運動神経抜群、手先が器用でさいしょくけんびとしているので、


どこの恋愛シミュレーションゲームのヒロインだよと自分で笑ってしまう。





そういったわけで学校の部活に入らず家で稽古事のレッスンを受けていた。


まあ単純には優柔不断で、どこの部活に入ればいいかまよっているのもあるけど、稽古事が忙しく部活までしていられないのが現状であったと思う。





 でも生徒会は別だった。まずは生徒会会計に1年の頃になり2年で副会長、そして3年の時に会長になった。


担任の先生からの推薦もあり、生徒会選挙の演説も素晴らしい物だったらしい。


全ては三花ちゃんに丸投げしていたが・・・。





晴れて当選し、生徒会に入るとまずは会計の仕事になり色々な収支計算等こなした。


2年になり副会長になり会長の補佐をした。そして3年になり生徒会長になり、色々な企画や改善策を提案した。どれもが後世では当たり前な事だがこの時代では先進的な事柄が多く説得に苦労したのには困った。


 時には各中学校の生徒会長の会合等にも参加したが、まずは全身を見られる。童顔に見合わず豊かな上半身の2つの隆起物に皆釘付けになる。そして隆起した上半身とアンバランスな身長。俗に言うロリ巨乳で注目の的であった。


会合で各中学校の問題を報告し合い、相談して結論を出して行く。


僕の意見は先進すぎるのかここでもなかなか理解してもらえない事が多々あり歯がゆい思いをした。





 この頃はまだ校門や裏門が常時開いており、不審者が来てもわからない為門を閉めよう等意見した。


やはりと言うか『なんでそこまでするの?』的な意見が出てきたが、一般論として常時門を開いておく危険性を示すとなんとか理解してくれた。











 そんなこんなで生徒会の仕事も無事こなし稽古事をする日々を過ごしていた。


ある日深夜ラジオを聴いていたら遂にこの時が来た。僕のピアノのレッスンの先生の作曲したゲームBGMに歌詞を付ける為募集すると言うからだ。僕は親に頼んではがきを購入してもらい、記憶にある出来上がった歌詞を書こうとしたが、ちゅうちょした。完成形を知っており覚えているが故、改変させられてしまう可能性が浮かんだからだ。それでもかまわず僕は書き込んだ。


はがきを送ると同時にレッスンの先生に歌いながら曲を弾いた。先生は褒めてくれたが、これがラジオの作詞に採用されるかわからない。念の為デモテープに録音して先生に渡した。





 結果としてなんと僕が作詞した(事になっている)文章が候補のひとつとしてあがったらしい。


喜び半分、怖さで混乱に陥りそうになった。昔とある作品で『この話の本当の作者は誰だろう?』と言うのを見た記憶が蘇ったからだ。 





 それから無事僕が作成した事になっている詞が採用されなんと驚いたことに僕の歌声のデモテープが


採用され無事ラジオDJが歌い曲が出来上がり発売に至った。





 僕は先生のコネでサインを書いてもらった。これは保存版として大事にとっておこう。そう心に刻んだ。


兄達もサイン付きのCDを貰う事ができて大喜びしていた。





「三花、ありがとうな。」「三花お姉ちゃんありがとう。」





等々礼を言われた。





 元のゲームのネームバリューのおかげかCD、カセット、レコードは大好評だった。





後の話になるが僕のデモテープも後年商品化されており、ちまたでは顔出しNGの『みかん』が関わっていると言う話も出てきていた。


実際に、みかんベストアルバムに収録された事がある。


それはまた別の話・・・。









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